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大家が地震に備える3つの方法

岡元公夫さん_画像 第88話

このコラムを書く直前に熊本・大分方面で大地震がありました。震災の被災者の皆様には心よりお見舞い申し上げます。

日本で大家をしていて避けられないリスクの一つが地震です。地震は私たちが物心つく前から身を持って体験しているので、そのリスクに異論はないでしょう。

地震のリスクをなくすことはできません。では、どうやって、そのリスクを軽減できるか今回は考えてみましょう。

■ 地震保険の意義

地震のリスクヘッジとして、まず思い浮かぶのが地震保険だと思います。実際、東日本大震災の時に、地震保険が適用された知人の大家さんは多かったです。まず、地震保険について、あらためて検証してみましょう。

1)1回の地震等により支払われる保険金の総額

1回の地震等により支払われる保険金の総額には、あらかじめ限度額が定められており、これを「 保険金総支払限度額 」といいます。背景には、保険のシステムを守るために、甚大な被害に対する補償には制限を加えざるを得ないという事情があります。

東日本大震災当時は、全保険会社合計の支払い限度額を、5.5兆円と定めていました。仮に、それを超える支払いが発生した時は、各契約への支払いを案分で減らすことになっています。

その後、保険金総支払限度額は増額され、平成28年4月現在、1回の地震等による保険金の総支払限度額は11.3兆円になっています。

日本損害保険協会の2012年5月時点の調査によると、東日本大震災に係る地震保険の支払金額総額は1兆2,345億円でした。その後も、保険金の申請はありましたから、支払総額はもっと増えているでしょう。

下記添付の表は、日本損害保険協会が東日本大震災に係る地震保険の支払内容の内訳です。



震源に近い宮城県・福島県の支払保険金は7,168億円でした。

総務省統計局の資料によると2014年10月時点での宮城・福島の人口は426万人です。それに対し、東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県の首都圏の人口は3,592万人です。単純人口比は8.4倍です。

単純に比例すれば、東日本大震災と同等の地震が首都圏であっても1回の地震等による保険金の総支払限度額の範囲内となります。

しかし、東日本大震災は、プレート( 岩盤 )の境界域で起こる海溝型地震でした。震源から被害地域への距離もありました。それに対し、首都圏で想定されるのは直下型地震です。前提条件が全く異なります。

また宮城や福島に比べて、首都圏は住宅の密集度も高く、建物が直接の地震には耐えられたとしても、阪神・淡路大震災の時のように、その後の火災で広範囲に類焼することもあるでしょう。

首都圏直下地震の他にも、東海・東南海・南海トラフ地震でも、東日本大震災をはるかに超える被害が予想されています。

また、最近は地震保険に加入される方が多くなっています。損害保険料率算出機構が、2014年度中に新規に契約された火災保険のうち、地震保険を付帯した割合を都道府県別にまとめています。

それによると、全国平均は59.3%となり、2010度の48.1%より11.2ポイント伸びています。首都圏や広範囲にわたる大地震で1回の地震等による保険金の総支払限度額を超えることは果たしてないのでしょうか。

2)1件あたりの保険金額

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30%〜50%の範囲内で決めることが可能です。ただし、一戸あたり5,000万円が限度です。

一棟物賃貸マンション・アパートの場合でも、大半は一戸あたり5,000万円の範囲内でしょう。それにしても、地震による被害の場合の保険金は、火災保険の保険金額の半分以下です。

建物が全損しても、保険でカバーできる損害額は半分以下ということです。

3)地震保険料

地震保険の保険料は、保険対象である建物の構造、所在地別に算出されます。保険期間は短期( 1年 )もしくは長期( 2年〜5年 )です。

コラム執筆時点での保険期間1年の場合の保険金額1,000万円あたりの保険料は、地域別に耐火建築物で6,500円から20,200円。非耐火建築物で10,600円から32,600円です。

実に保険料は、地域により3倍以上の開きがあります。ちなみに東京・千葉・神奈川・静岡・愛知など首都直下型や東海・東南海トラフ地震が想定される地域は地震保険料が最も高い地域に該当します。

「 1回の地震等により支払われる保険金の総額 」「 1件あたりの保険金額 」「 地震保険料 」の3つの要素から勘案すると、首都圏や広範囲な大地震が想定されない地方の地域は、比較的地震保険によるリスクヘッジが効果的な地域といえます。

続きは次回に。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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