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大家が地震に備える3つの方法ーpart2ー

岡元公夫さん_画像 第89話

前回は、地震のリスクを軽減する方法として「 地震保険 」について考えてみました。今回は、投資対象の「 立地 」について考えてみましょう。

私は、地震リスクに備えて投資する物件の立地を考える時、投資ターゲット地域としての「 広いエリア 」と実際に取得する物件とその隣接地の「 狭いエリア 」に分けて注意するようにしています。

まず全国的な「 広いエリア 」での地震リスクで想定されるのは「 津波 」でしょう。皆さん、東日本大震災の時の津波被害の記憶は、まだ鮮明に残っていると思います。

これから津波被害の懸念が大きい関東以西の沿岸部などでは、以前は海の眺めが良い所の地価が高く、内陸部が安かったのが、ここ数年で地価が逆転してるところもあります。

投資を検討する時は、東日本大震災級の津波が到来した時のことを想定して立地を決める必要があるでしょう。

次に私が「 広いエリア 」の立地で特に注意しているのは、「 地盤 」「 建物の密集度 」です。

地盤は、「 狭いエリア 」をチェックする時も大きく影響しますが、まずは投資ターゲット地域である「 広いエリア 」での状況を掴んで注意しておく必要があります。

東京を例にあげてみましょう。次の図は、東京の高低差を色で表した地図です。図の色が冷色になる程、土地の海抜は低く、一番濃い青色の所には、地表標高が満潮時の平均海水面よりも低いゼロメートル地帯があります。



写真上では、真ん中の辺りに濃い青色の堀に囲まれた皇居があります。
その東側には薄い緑色から青色に表示されている下町沖積低地が、西側には黄色から橙色で表示された山の手台地が広がっています。

山の手エリアでも、所々、緑色の川筋沿いがありますね。また、凹凸もあり、坂や崖も多くあることがわかります。

皇居東側の東京駅近隣の丸の内から新橋にかけては、江戸時代初期は日比谷入江と呼ばれた海でした。当時は、今はベイエリアとなっている江東区も大半が海でした。

さらに遡って縄文時代には、関東地方の海抜は現在より3 〜4mほど高く、図の右側の青い部分に沿って埼玉県まで海となっており奥東京湾と呼ばれてました。

東京23区を普通の地図で見ても地盤の強弱はわかりませんが、このように高低図を見れば、「 広いエリア 」でのおおよその強弱はわかります。

河川が上流から運んできた土砂が堆積して形成された沖積層が広がる地域では、地震の際には地面が大きく揺れる傾向にあります。

阪神淡路大震災の時も、昔の河川のあとに立っている建物はそうでないところに立つ建物より被害が顕著でした。

震源から岩盤や硬い地層を伝わって来た地震の波動が堅固な層の上に堆積した土層に入射すると地震波動は地表と硬い地層の間で行ったり来たりして増幅されるからです。被害が集中したエリアは「 震災の帯 」と呼ばれています。

先月の熊本地震でも各機関の専門家が調査・研究中ですが、熊本市内陸部の長さ約5キロ、最大幅100メートルの細長い範囲に、地盤の液状化による被害が集中していることがわかっています。

現在は住宅地で地表からは見分けがつきませんが、かつて川が流れていたエリアとみられ、土砂が堆積した場所に沿って「 液状化の帯 」が生じた可能性があるそうです。

地震は様々な周期の波があり、震度だけでは、建物への影響は測れませんが、液状化しやすい軟弱地盤と低層の木造建物の相性は特に悪いようです。

しかし、このように液状化しやすい軟弱地盤だからといって、全ての建物によくないかどうかは別の話です。

埋立地や低地などの軟弱地盤に鉄筋コンクリート造の中高層マンションを建てる場合、岩盤や砂れきで構成された堅固な地盤まで基礎杭を伸ばして建物を支えます。場所によっては地下30メートル以上深く杭打ちしなければなりません。

しかし、今までの大きな地震でも、中高層マンションの場合、明確に軟弱地盤に被害が集中しているわけではないようです。

東日本大震災の時の東京近郊でも、2階建ての木造建物の多くが地盤の液状化等により傾いているにも関わらず、その近隣の高層マンション自体には被害がなかったケースもありました。

上記の理由から、私は木造物件の購入や新築を検討する場合に、特に軟弱地盤かどうかについて注意するようにしています。

軟弱地盤かどうかは、かつて海だった所はわかりやすいですが、川沿いだったところや沼池・田んぼだったところも気を付けなければなりません

沼地を埋め立てた地域では、周辺は大丈夫だったのに、その埋立地だけが液状化して、建物に被害が出ているケースがあります。

過去にその土地がどのような状態にあったのか調査するには「 国土地理院の地理院地図 」が便利です。

http://maps.gsi.go.jp/

その他にも各都道府県や区市町村、また民間のデータベースや地元の図書館の資料も活用できます。

続きは、次回に。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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