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融資を受けやすい立地とそうでない立地

岡元公夫さん_画像 第90話

大家が地震に備える方法として、前々回のpart1で「 地震保険 」、前回のpart2で広いエリアとしての「 立地 」について解説しました。

今回は、実際に物件とその隣接地の狭い範囲での「 立地 」について解説します。私が、物件を取得検討する際に、狭い範囲での立地で気を付けている点は次の2点です。

@隣接建物との間合い
A傾斜地かどうか


特に気を付けているのは、「 隣接建物との間合い 」です。なぜなら、駅からの距離や区分マンションだった場合の共用部と同様に、自分の思うとおりに改善することができないからです。

私が現在所有している物件でもあるのですが、同じ物件の同じ階で、ある部屋は窓から手を伸ばせば隣の建物の壁面に届き、室内も暗い部屋があります。対して別の部屋は道路に面しており、眺望が開け、陽当たりも良いです。どちらの部屋が、入居希望者に人気があるか言うまでもありませんね。

また、隣接物件と密集していると火災の延焼リスクがあります。最近では4月に起きた新宿ゴールデン街の火災が思い出されます。狭い路地奥に木造建物が密集していて思うように消火ができず、次々と延焼していきました。

大震災の時は、なおさらです。仮に鉄筋コンクリート造で地震自体には耐えて倒壊は免れたとしても、窓ガラスが割れたりしていると、隣の建物が火災になった時に、窓から火災を招き入れる恐れがあります。

鉄筋コンクリート造なら平時の火災では延焼する前に消防により消化されるでしょうが、大震災の時は、水道自体が使えなくなったり、使えたとしても消防も手が回らないことがあります。

隣接の建物が耐震性・耐火性の優れている建物ならまだよいかもしれませんが、そうでないならば、注意しなければなりません。

次に「 傾斜地 」についてです。傾斜地を建物の建つように開発する場合、通常は盛土または切土によって平らな土地に造成します。

切土部分は、傾斜地の元の地盤を切り取った部分なので比較的地盤は安定していますが、盛土部分は土が十分に締め固められていないことが多く、地盤は弱めです。そして、切土部分と盛土部分は、斜面上下に交互にあることが多いです。

新築時に、切土部分だったら杭の深さが隣の物件は10mで済んだのに、盛土部分だったので20mも深く打ち込まなければならなくて、工事費用が予想以上に掛かってしまったなどという話もあります。

傾斜地を取得する場合は、切土部分なのか盛土部分なのか、確認が必要です

■ 傾斜地は融資が受けやすいか受けにくいか?

さて、ここで話は地震から離れ、今回のタイトルにもしました「 融資が受けやすい立地 」と「 受けにくい立地 」について説明します。傾斜地は、「 融資が受けやすい立地 」であり、「 受けにくい立地 」でもあります。このどちらにも当てはまるのです。

融資を受けやすいか受けにくいかは、実際の売買価格と銀行の担保評価額の乖離によるところが大きいといえます。( 詳細は「 第39話 融資が受けやすい不動産と節税効果の高い不動産 」を参照願います )。

普通に考えて、活用方法が限定されて、地震に備え建築コストも高くなる傾斜地は、周辺の平地に比べて売買価格も銀行の担保評価額も低くなります。

実際、役所や銀行が傾斜地を評価する場合には、近隣の平地に比較して評価額を減価する補正が適用されます。崖地・法地部分については、評価をゼロにする銀行も多いでしょう。

崖地・法地とは、傾斜地の中で、特に傾斜度を高い土地を言います。「 崖地 」は一般に傾斜度が30度以上のものを指しますが、厳密な定義はありません。また、「 法地 」は土地造成によって作られた崖地を指すことが多いです。

一般に分度器を想像すると、傾斜度30度でもそんなに急ではないように感じますよね。でも、実際にその現場でその斜面を見ると普通には歩けないと思うほどのこともあります。私は、以前スキーをしていた時には、ゲレンデの上から覗くと恐くて、ほとんど滑れませんでした・・・

また、車で斜度20度以上の坂を上ろうとしたら、車高の高い車でしたら、ひっくり返りそうな感覚にもなります。余談ですが、ダイハツのCMで有名になった通称「 ベタ踏み坂 」の勾配は6度程度しかありません。

ただ、実際には傾斜度30度ぐらいの立地にも建物は結構建っています。東京23区でも、20度から30度の車の通れる坂が品川区や文京区・豊島区・目黒区などにありますが、坂の途中も住宅地で、更に高級住宅街で地価が高いこともあります。

これは、坂の上の台地が元々のお屋敷町で、斜面が南に面して眺望が開け心地良い環境の場合に当てはまり、付近の平地と比しても売買価格が遜色ないこともあります。反面、北側斜面の場合は、日陰であることも多く、人気がなく地価がその付近の立地のわりに安いこともあります。

売買価格は傾斜地の立地、特に斜度や東西南北の向きによって、大きく変わります。それに対して、銀行内の評価額は、実際の売買価格ほどの差がないこともあります。

また、斜度の大きい土地については、銀行間で評価額に大きく差が出ることがあります。ある銀行は評価額をゼロにしているのに、別の銀行では平地とあまり変わらない評価額を出していることがあります。

このことから、ある方がA銀行で融資を受けよう駄目だったのに、B銀行ではすんなり融資が受けられたということがありえます。

実際の売買価格は高いのに、銀行の評価が低い土地は融資を受けにくい立地。逆に、実際の売買価格は低いのに、銀行の評価が高い土地は融資を受けやすい立地となります。

傾斜地や敷地の一部が崖地・法地の物件に着目して投資を検討するのも一つの投資手法と言えるでしょう。


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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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