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2016年度下半期以降の不動産投資、買い時か売り時か?

岡元公夫さん_画像 第93話

■ 大都市圏の価格上昇は続くのか?

株式や為替取引ほど短期売買ではありませんが、不動産投資も、買い時・売り時は常に検討課題ですね。

ここ数年、東京圏を始めとして大都市圏の収益不動産の価格は上昇傾向にありました。主な理由としては次の要因があげられます。

@日銀による金融緩和政策と金融庁の融資審査基準の緩和
A相続税増税に対応した節税対策としての収益不動産の取得
B海外投資家インバウンド投資


詳しくは、「 第85話:2016年の融資動向と不動産相場はどうなる? 」と、「 第87話:マイナス金利が不動産投資家に与える良い影響と悪い影響 」を参照願います。

では、今後の不動産の価格はどのように推移するのでしょうか?

■ 都心は当面の間、高止まりか

私は、中長期的に収益不動産の価格動向を予想する時は、以下の3点を基本に据えて、海外からのインバウンド投資を付け加えて考えています。

@金融機関の融資スタンスと金利の動向
A税制の動向
Bマイホーム実需や賃貸マーケットの需給バランスの動向


まず、金利の動向ですが、デフレ状態を脱却できていない現状では、日銀は当面、今の金融緩和政策を大きく引き締めに転換することはないでしょう。

よって、金利は現状維持か、もしくは、もう一段の低下が見込まれます。ただ、もし低下するといっても現在の金利水準からは、我々リテールの不動産投資家の調達金利の低下余地はほとんどないでしょう。

相続税などの資産課税強化については、現時点では更に強化することは決まっていません。しかし、政府・与党では中長期的課題として検討されています。今後、厳しくなることはあっても、緩くなることはないでしょう。

海外からのインバウンド投資も、少し前の極端な円安時ほど勢いはなくなり、中国の経済が失速気味であることから一部利益確定売りがありますが、ファンドなど大口主体に投げ売りに転じる可能性も今のところ低いといえます。

タワーマンションの相場は供給が増え、相続税対策に規制が入り、海外投資家が利益確定の売りに動いていることもあり、一部下落しているところもありますが、収益不動産相場全体では大勢に影響はなさそうです。

このように、上記の経済や金融情勢、政策からは、不動産価格は今の相場から更に上昇する余地は限られます。マイホーム需要についても住宅ローン金利は低下していますが、給与水準が上がっていない為、購入希望者は価格上昇についてこれていません。

かといって、土地の価格は高く、建築資材や職人さんの工賃も高めなので、新築分譲物件の値下がりも期待できません。新築の供給が絞られていますので、中古区分マンションも在庫が少なくなり高めです。

結論を言うと、すぐに下落する理由がありませんので、都心については、当面は高止まりすると思われます。

■ 需給バランスを無視した賃貸物件の増加に注意

注意しなければいけないのは、ここ数年の金融緩和と相続税対策、そして不動産投資ブームも相まって、新築のアパート・マンションの供給が全国的に多くなっていることです。

私は平成初めに銀行員になりましたが、入行したころは相続税対策として、ハウスメーカー・デベロッパーと連携し、よくマンション・アパートの新築を資産家の方に提案していました。今まさに、その頃と同じような動きが現場でみられます。

金融機関は、積極的に融資を増やしたい。しかし、大企業は、内部留保が積み上がっており、なかなか借りてくれない。借りてくれても金利は、ほとんどゼロに近い。

中小企業は借りてくれるけれども、今の融資担当者は事業の目利きができず、信用で貸すと貸し倒れリスクが恐い。

それに対して、不動産融資は不動産担保で保全もある程度できていて、収入も空室リスク・家賃下落リスクはあるが、一般事業会社の売上・利益より堅く予測できる。一案件あたりの金額も大きい。

金融庁や一部の金融機関の経営者や本部が不動産融資を抑えようとしても、現場が不動産融資に走るのは、元銀行員として容易に想像できます。

そして、金融機関の現場の担当者がハウスメーカー・デベロッパーと一緒に資産家の方々に相続税対策と称してマンション・アパートの建築を勧めている情景が目に浮かびます。

このようにして、実際の住宅の需給バランスを無視して、マンション・アパートは増えていきます。

■ 空室率の上昇と金融機関の動き

いろいろな統計や調査結果をみていても、空室率は全国的に確実に上昇しています。供給が増えれば、各都市圏の都心に人口が集中し、郊外の空室率は更に高まるでしょう。

空室率が高まれば、家賃の引き下げ競争が激化します。また、空室の多くなった地域は衰退していきます。そのような需給バランスの崩れた地域への不動産投資には、金融機関も融資を絞ります。

崩れる前から、そうなることは予想できますが、実際に融資を絞るのは崩れてからのことが多いです。もちろん先を見越して一部の金融機関には、地域によって融資を絞る動きがありますが・・・。

次回は、このような状況のもと、買い時か売り時かについて、各ステージごとに説明します。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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