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プロパンガス会社から設備支給してもらうと入居募集が不利になる?

岡元公夫さん_画像 第99話

先日の健美家さんの不動産投資ニュースで、プロパンガスに関する気になる記事が掲載されていました。

大家とプロパンガス会社の「密約」にメス、6月1日より入居者に説明要請

この記事のポイントは、経済産業省が賃貸借契約時におけるプロパンガス料金の透明化の徹底を求めているということです。具体的には、次のような内容です。

・プロパンガス販売事業者は、入居希望者からの料金照会があった場合に応じるよう徹底を求める

・ガス販売事業者は、オーナーなどとの合意により給湯器やエアコンなどの設置費用を負担し、その費用負担をガス使用料金からの回収している場合にはその旨を説明し、その内容を液石法第14条書面へ記載するよう徹底を求める


14条書面とは、新たにLPガス取引を始める際に、料金構成やその内容、設備の所有権などを消費者にわかりやすく書いた書面のことです。書面には以下のようなことが書かれています。

・LPガスの種類
・LPガスの引渡しの方法
・供給設備及び消費設備の管理の方法
・使用料金の算定方法、算定の基礎となる項目についての内容の説明
・供給設備及び消費設備の所有関係( どれが販売事業者所有で、どれがオーナー所有か )
・設備の設置、変更、修繕及び撤去に要する費用の負担の方法
・消費設備( ガス配管、給湯器、コンロなど )を販売事業者が所有している場合は、使用料や徴収方法
・契約解除時にオーナーなどが消費設備に係る配管を買い取る場合の精算額の計算方法


かなりの量の内容が細かい字で6ページほどにも記載されている書面です。

■ 賃貸市場に与える影響は?

仮にガス給湯器やエアコンなどの設置費用を負担し、その費用負担をガス使用料金からの回収していることが記載されていても、今回の改正では、記載内容が多過ぎて、そのポイントになるところをわかる入居希望者さんは少ないかもしれません。

また、入居希望者さんがプロパンガス料金を照会したとしても、その物件のある地域の都市ガスに比べてどれだけ高いかわかりづらいでしょう。

なぜなら、都市ガスは気体1立方メートルあたり10,750Kcalの熱量を発生しますが、プロパンガスは1立方メートルあたり24,000Kcalの熱量を発生させ、都市ガスに比べて約2.2倍の火力があると言われてます。

ガスの使用料金体系は、プロパンガスも都市ガスも、大抵は基本料金+従量料金でしょうが、ある方が転居後も同じライフスタイルでガスを使用したとしても、1立方メートルあたりの熱量に倍以上の差があるので、料金表から実際に使った時の料金を単純に比較ができないからです。

このようなことから、今回の施策は不動産賃貸業界において、それほど影響は大きくないと思われます。ただ、消費者保護強化が進む中、さらに踏み込んだ施策が取られようになるかもしれません。

例えば、入居者への重要事項説明書に、「 本物件は、ガス給湯器・エアコンの設置費用をプロパンガス会社が負担し、その費用は、入居者が使用するガス料金に上乗せして回収しています 」といった記載が義務付けられるようになるかもしれません。

また、別紙で「 標準的な家族が1ヵ月間、その地域の都市ガスとプロパンガスを使用した時の使用料金比較表 」を添付することが求められるようになるかもしれません。

また、政府の施策により明示せずとも、あまり給湯器やエアコンなどの設置費用を入居者のガス使用料金に上乗せしていると、入居者は入居してから肌感覚でガス代が高いと認識します。そして、その認識は退去理由につながります。

■ ガス代の高さを理由に退去が相次いだ過去

私もガス使用料金による連続退去を実際に経験しました。私が不動産投資を始めたころに取得して、今も所有しているアパートの一つは、東京ガスの使用可能エリアにもかかわらずプロパンガスを使用しています。

新築満室のアパートを取得したのですが、2年の更新時を待たず退去が相次ぎました。近くの他のアパートに転居される方が複数いたので、退去理由を聞くと「 ガス代が高い 」ということでした。

プロパンガス販売会社になぜ高いのかと尋ねると、給湯器や配管その他設備の費用が上乗せされているとの返答でした。

そこで、私はプロパンガス販売会社とガス使用料金の値下げ交渉をしました。最初は値下げに難色を示していましたが、いろいろとやり取りの末に値下げしてもらうことに成功しました。

その後は、短期での退去は収まりました。退去理由を確認して早めに対処したからよかったものの、そのまま運営していたらと思うとぞっとします。

■ 今後は「 水道光熱費 」も比較対象になっていく

今年の4月から、家庭用の都市ガスが自由化されます。電気供給先の選択の自由化も進んでいます。水道使用料金も地域によって大きく差あります。

人口減少が進み、水道設備の維持が今の使用料金では困難になり、水道料金を値上げする市町村も増えてきています。この町は水道料金が高いから、隣町に引っ越そうと考える方が増えてくるかもしれません。

これからは、家賃や共益費以外に掛かる水道光熱費の料金も重要な比較対象になっていきそうです。新規の物件取得や資産の組み替えをする時には、その点もよく注意して検討するようにしましょう。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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