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全空物件を買うためのサブリース活用法 〜金融機関の不安を解消する仕組みの作り方〜

ぺんたさん_画像 ぺんたさん 第53話

2020/3/23 掲載

こんにちは、ぺんたです。第42回コラムで市営住宅を購入したエピソードをご紹介しました。

参照:市営住宅って買えるんです。市営住宅という切り口から見た4つのビジネスチャンス

ここでご紹介した2棟のうち1棟は2020年3月で市の一括借り上げが終了し、全空の状態で私に返還されます。市は入居者全員を2月末で退去させたので、実際には3月頭から全室のカギを貸していただき、室内のチェックと共用部のメンテナンスを行っています。

購入後1年で全空になることがわかっている物件に金融機関はよくぞ融資をしてくれたものです。しかも金融情勢が厳しくなるなか、リフォーム費まで含めたオーバーローンですから足を向けて寝られませんw

とはいえ無策で融資のお願いをしても玉砕することは目に見えていましたので、私のほうもしっかり準備をして、ある提案を持ち込みました。それは日本管理センターさん( 以下JPMCさん )のサブリースを活用した方法で、これがご融資の決め手になりました。

■ JPMCさんにあっさり断られる??

この物件の時系列と売上高を模式図にすると以下のようになります。



購入した2019年3月から2020年3月までの1年間は( 市の )借り上げ期間が残っているので満室家賃が入ってきます。

ところが2020年3月末をもって全空になるので家賃収入が途絶えてしまいます。私が金融マンだったとしたらこのような状態の物件に億超えの資金は貸しません( 笑 )

そこで以前からお付き合いのあったJPMCさんに相談しました。担当営業さんに事情を詳しく話してサブリースを付けて欲しい旨をお願いしたところ、「 あ〜、うちは全空物件にはサブリースを付けられないんですよね・・・。申し訳ありません・・・ 」とあっさり断られてしまいました。

目の前に立派な物件があるのに手が届かないと暗い気分になったのをよく覚えています。

■ 粘り腰で再交渉!

しかしこれで諦めるわけには行きません。しばらく時間をかけてじっくり考えてみました。担当営業さんの言葉で印象に残ったのは、

「 サブリース期間中トータルでうちに利益が残るか残らないかが判断のポイントです 」
「 全空物件に通常の免責期間3ヶ月ではうちに利益が残らないんです 」


という2つの言葉でした。通常サブリースというのは契約開始から3ヶ月程度を免責期間として、4ヶ月目から大家さんへ保証賃料を払います。

サブリース付きで新築物件を販売しているアパートメーカーさんなどは新築物件を完成前に満室にして3ヶ月間の賃料を丸取りし、それを保証の原資にしているのです。

JPMCさんも同じような事業構造でしょうから、地方の全空物件を3ヶ月の免責期間だけでは儲からないと判断して除外しているのでしょう。

ビジネスというのは取引相手の利益をしっかり確保してあげると諸事スムーズに進むものです。そういう観点から考え続けると

「 JPMCさんの免責期間を延ばしてあげたら引き受けてくれるかもしれない・・・ 」

という発想が浮かびました。

この年度末が終わった4月からリフォームを開始して、満室になるまでに1年はかかると思っていましたので、担当さんに「 免責期間を1年まで延ばしていいですから再検討してください 」とこちらから提案しました。

私が1年間ちゃんと営業すれば満室に近い状態には持って行けるはずです。そこから保証家賃の支払いが始まればJPMCさんに取って悪い話ではありません。

狙いは当たり、そこからトントン拍子に話しが進みました。担当さんも頑張ってくれたのでしょう。役員に掛け合ってくれて、免責期間11ヶ月ということで妥結しました。

保証賃料は70%で、最大92.5%まで私がいただける契約になりました。これを模式図にすると以下のようになります。



■ まだ残るリスクに対する提案

JPMCさんのサブリースが付けられることで金融機関の心証は格段によくなりますが、まだ金融機関にとってのリスクが残ります。それは上の図で「 ? 」を付けた11ヶ月の期間、全空の物件を抱えた私が本当に返済を継続できるのだろうか?という点です。

もちろんちゃんとキャッシュは持っていますので返済に困ることはないのですが、私の気が変わってうっかり散財してしまうかもしれません( 笑 )。そこで金融機関に対して以下のような提案をしました。

・2020年3月まで毎月満室家賃比4割の積み金をする
・3月末で積み立てた資金を通知預金など私が自由に使えない状態にする
・11ヶ月間の返済はその通知預金から払い出す


という提案です。こうしておけば金融機関にとって貸し倒れリスクはゼロになるので融資審査で有利に働くだろうと思ったのです(^^ )



なぜ4割の積み金かというと、返済比率を40%弱に設定していたので、ちょうど返済原資に充当できるからです。

このような提案をいくつかの金融機関に持ち込んだところ、以前からやる気満々だったところがオーバーローンを承認してくれ、無事物件を購入することが出来ました。

しかも積み金や通知預金をしなくても、2020年3月末時点で11ヶ月間の返済原資にあたる普通預金残高があればよいという話になりました。

■ サブリースが無ければ買えなかった!

「 ぺんたさんが自前で満室化すればよかったじゃん 」
「 JPMCに支払う保証料がもったいない 」

という声が聞こえて来そうですが、私の実力では自前方式での融資付けは無理だったと思います。つまり成功のキーはJPMCさんの家賃保証だったわけです。

自前方式にこだわって物件をロストしてしまうよりは、JPMCさんの保証料なんて安いものですから物件が確実に買える道を私は選択しました。

それから手前味噌ですが、私が自分で考えてJPMCさんや金融機関にこちらから提案して突破口を開いたところにもご注目いただきたいと思います。

とかく初心者の方は業者さんのいいなり、相手からの提案待ちになりがちですが、自分の頭で考えればダマされることもありませんし、購入できる確率が上がっていくと思いますよ(^^ )

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プロフィール

■ ぺんたさん



不動産賃貸業
平日は物件のある山口県、週末は家族のいる福岡県在住
家族は妻と二人の息子
ブログ「ぺんたの地方不動産投資日記」

■経歴

□1966年
福岡県北九州市で誕生

□1989年
大阪大学人間科学部卒業
東京の大手電気メーカーに就職

□2000年
3才の長男に発達障害があることがわかり、妻と「この子が20才になるまでにファミリービジネスを作っておこう」と決める

□2005年
義両親の介護のために長年勤めた会社を退社し、福岡へ
退職金で生活しながら、義両親の介護と長男の療育の体制を整える
引っ越しから約半年後に、福岡市内の球団に就職する

□2009年
福岡の球団を辞め、東京に単身赴任
2〜3年のペースで会社を変わりながら不振事業を再生する

□2014年
不動産賃貸業で起業(サラリーマンを卒業)

□2015年
物件のある山口県宇部市と家族の住む福岡の二重生活を始める

■不動産投資の経歴

□2000年
『金持ち父さん・貧乏父さん』を読み、不動産投資に興味を持つ

□2004年
千葉県九十九里に中古アパートを購入するも空室が続き、持ち出し状態に

□2007年
千葉県九十九里のアパートを売却

□2008年〜
福岡の区分マンションを現金で購入
福岡の中古戸建を現金で購入
千葉県山武市の中古戸建を現金で購入

□2012年
福岡市内に2LDK×8戸で1150万円の中古木造アパートを購入(利回り29%)

□2013年
岐阜県恵那市に3DK×16戸で4000万円の中古RCマンションを購入(利回り24%)

□2014年
不動産賃貸業で起業(サラリーマンを卒業)

岐阜県恵那市に3DK×12戸の中古S造マンションを購入(利回り21%)

三重県松阪市に1R×40戸で1億円の中古RCマンションを購入(利回り17%)

□2015年
山口県宇部市に中古S造アパ―トを購入(利回り27%)
平日は宇部市、週末は福岡という二重生活がスタート

□2016年
山口県宇部市で物件を買い進める
恵那市の2棟のマンションと松阪のマンションを売却し、多額のキャピタルゲインを得る

□2017年
10月時点で宇部市内に6棟の物件を購入(利回りは9%〜57%)

所有物件は12棟・138室、満室時の家賃年収は6500万円程
借入れは約3億4000万円(返済比率35%)

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