こんにちは、ぺんたです。今年になって追いかけてきた2つの物件が良い感じに仕上がってきています。そのうち片方は融資利用なので年度末までになんとか仕留めたいと思っています。
その物件は2年近く売れ残っていた物件で、このほど指値が通り契約に至りました。「 残りものには福がある 」ではありませんが、売れ残り物件は私の好きなカテゴリーです。
そんなわけで、今回は売れ残り物件を購入にするにいたった経緯について、生々しく書いてみたいと思います(^^ )
■ 投資目線を広げました
最初に少しだけ解説をさせていただきますね。これまでも何度か書いて来ましたが、私は次のような方針でやってきました。
【 これまでの勝ちパターン 】
・平成初期以降の
・RC造/重量鉄骨造のガラガラ物件を
・表面利回り20%以上を基準にして
・金利2%・期間15年程度の融資を利用して購入する
実はここに来て、若干軌道修正を加えもう少し古い物件も投資対象に加えるようにしました。というのも融資が細ったせいだと思うのですが私が得意とする上記のような物件が市場に出てこなくなったのです。
融資が潤沢に供給されていた頃は、仲介業者さんが今ならガラガラ物件でも売れるかもと熱心に物件掘り起こしをしてくれていたのが、融資が細った現在はどうせ融資が付かないからと開拓しなくなったのが原因ではないかと思っています。確証はありませんが。
ともかく「 勝ちパターン 」の物件が出てこない以上、法人の売上を伸ばすためにはこれまでとは別の勝ちパターンを作る必要があるわけで、そういう文脈から昭和後期の物件も目線に入れるようになりました。
しかし、古いというのはそれだけリスクが増大するわけですから、地方で20%程度の利回りではリスクに合いません。最低でも表面30%、出来れば40%ぐらいの物件を探すようにしました。
■ 資料請求多数、買い付けも入るが売れない
今回取り上げる物件は2年近く売れ残っていた物件です。所有物件のすぐそばなので興味はあったのですが、私の目線よりもけっこう高かったので資料請求も内見もせず、そっとしておきました。
ただし元付け業者さんが知り合いだったので、売りに出された直後に、「 〇〇万円だったら私が買いますよ 」と耳打ちだけしておきました。この金額は表面利回りで40%ちょいに相当する金額です。当然元付けさんの反応は非常に渋かったです。
その時は売りに出たばかりで問い合わせもけっこう入っていたそうなので、「 そんなに安くしなくても売れるよ 」と思っておられたのでしょう。しかし、私はその後も顔を合わせるたびに「 〇〇万円なら 」と指値の金額を耳打ちさせていただいていました。
この物件は表面利回り20%を超えていたため、凄い数の資料請求があったそうです。ある不動産投資ポータルのメルマガに「 山口県の人気物件ランキングベスト10 」があるのですが、最初の頃は常に上位にランクインしていました。
それを見た時は、私も「 こんなに人気があるんだったら早々に売れるかもな・・・ 」と思っていました(^_^;)。買い付けも数度入り、ある時、某大都市の大家さんが売買契約締結までこぎ着けたという話も入ってきました。
その時点で、私の中でこの物件は「 終了 」したはずでした。ところが、その大家さんが融資付けに失敗されたとのことで、また話が振り出しに戻りました。
広告活動も徐々に広がっていきました。最初は元付け業者さん単独だったのが東京のサンタメ業者さんが一社加わり、また一社加わり・・・といった感じです。しかし、それでも売却には至らなかったようです。
■ そうするうち人気物件ランキングから消えた
私は相変わらず見ているだけという姿勢だったのですが、昨年の年末頃に「 人気物件ランキングベスト10 」からこの物件が消えているのに気づきました。ここで、「 ボチボチ仕掛け時かもな・・・ 」と考えました。
そこで元付け業者さんにお会いしたとき、「 そう言えばあの物件、ご苦労されているようですね 」と水を向けたところ、やはり困っている様子でした。恐らく売主さんからせっつかれているんでしょう。
「 最初から申しあげている通り〇〇万円だったら買いますよ 」と伝えると、「 ダメ元で売主さんに言ってみようかな? 」と、2年前とは全然違う反応が返ってきました。
そこで、「 いちおう融資利用で買うつもりですけど、融資がダメだった時でも〇〇万円だったら最悪でも現金決済しますよ」 と申し添えたところ、元付けさんの『 やる気スイッチ 』が入りました( 苦笑 )
『 やる気スイッチ 』の入った元付け業者さん。勇気を出して売主さんに提案を持っていったところ存外抵抗は少なかったとか・・・。売却活動が長期化しているので売主さんも提案を待っていたのかもしれません。
ただし、「 建物に消費税がかかるので、ぺんたさんの希望額よりもX百万円高いラインで折り合えないだろうか? とおっしゃっていました 」という条件がつきました。私は即座に、こう答えました。
「 あ~、残念ですがその金額だと厳しいので今回のことはなかったことにしてください。申し訳ありません<(_ _)> 」。もちろんその金額で他の方が買うことになっても後悔しない前提でのお断りです。
■ 翌日、先方から歩み寄りが
すると翌日、再び元付けさんから連絡をいただきました。
「 ぺんたさんから断られたことをお伝えしたら、『 なんとかお互いの中間点を探って折り合えないか? 』とおっしゃっておられるんですよ。ぺんたさんのほうもいくらか歩み寄ってもらえませんかね?? お願いします 」
そこまで言われたらさすがに冷たくは出来ません。私の希望額よりも50万だけ歩み寄ることにしました。その後、売主さんにもその金額でご同意いただいて契約に至りました。
私の希望額+50万円の価格は直近の売価よりも44%安いラインでしたので、丸めて言うと「 4割引き 」となります。表面利回りは40%弱です。
ここから再生コストがかかりますから、仕上がりはもっと低くなると思いますけどね。
■「 ハイエナ 」と呼ばれたけれど
いかがでしたか? 割と生々しい経緯がお届けできたのではないでしょうか?
私は今回のように先に自分の購入希望額を決めて、そこに歩み寄ってくれる物件を買うことが時々あります。
この話をしたら、数年前にある大家さんから、「 ぺんたさんのやり方はハイエナみたいで嫌いです 」と言われ、SNSもブロックされてしまいました。これってどうなんでしょうね?
私の意識では、市場経済の中で売主と一対一の真剣勝負をしているだけなんです。気にいらなきゃ売らなければいいだけの話。それをハイエナと呼ぶ人は「 負け犬 」でしかありません。
そんな批判は気にせず、引き続きこういう真剣勝負を楽しんで行きたいと思います。あ、ちなみに買い手がひしめく大都会ではこういうやり方は絶対にムリだと思います。買い手の少ない地方ならではですね。