• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

19,233アクセス

節税するための確定申告の作り方

その道のプロ/渡邊浩滋さん_画像

こんにちは。大家さん専門税理士の渡邊浩滋です。大家さんの確定申告について、知っておいてもらいたいことや知らないと損をすることを3回にわたって書いていきます。

第1回目:「 お尋ね 」されない確定申告の書き方
第2回目は、「 節税するための確定申告の作り方 」です。

誰もが節税をしたいと考えていると思いますが、やみくもに経費を使うのも経営としては上手くありませんし、明らかに経費にならないものを入れたりするのは、脱税です。では、どのように節税をしたらよいのでしょうか?

節税の方法は大きく3つあります。

1.経費を上手く使う

不動産所得で支出が大きくなりがちなのは、リフォームや設備費用です。しかし、この支出も、その区分によってはその年の経費にならない場合がよくあります。

まず、修繕のための支出は「 資本的支出 」と「 修繕費 」に区分しなければいけません。資本的支出とは、価値が上がるような修繕などで、資産に計上し、耐用年数で減価償却していかなければなりません。一方、修繕費は、現状回復のための修繕などで、その年に一括で経費にしていきます。

「 資本的支出 」か「 修繕費 」かの判断は難しいところがありますが、例え資本的支出に該当するような工事であっても、一つの工事につき20万円未満であれば、修繕費としてよいことになっています。

また、新たな設備を設置した場合は、原則、資産計上して減価償却していくことになります。しかし、一個につき10万円未満のものであれば、資産計上せずに経費にすることができます。例えば、エアコンなどが該当することが多いですね。

さらに、青色申告者であれば、一個につき30万円未満のものであれば、経費にすることができます( ただし、総額で300万円が限度 )。例えば、防犯カメラを安く購入できれば該当するかもしれません。

修繕は20万円未満、設備は30万円未満。この基準を上手く使えば、経費にできる金額も増えます。また、この基準を知っておくと工事を発注する際にも役立ちますよ。

2.支出を伴わない控除を使う

経費を使うとお金も出費してしまいます。節税と思って経費を使いまくると、お金もなくなるという事態になるのです。ですから、できる限り支出をしないで、節税できる方法を考えないといけません。

でも、そんな方法ってある? というと、、、あるのです。

代表的なものは、青色申告特別控除です。青色申告にする特典で、10万円控除と65万円控除がありますが、65万円控除は事業的規模( おおむね5棟10室以上 )で、かつ、複式簿記により帳簿を付けていることが要件になります。

事業的規模がないと青色申告できないと勘違いされている方が多いのですが、1室だけの賃貸でも青色申告は可能です。今年から全ての白色申告者に記帳の義務があります。どうせ帳簿をつけるのであれば、青色申告にして10万円控除を受けましょう。

今まで白色の方は、今回の確定申告では青色ではできませんが、3月15日まで( 平成26年は3月17日まで )に、青色申告承認申請を税務署に提出すれば、来年からは青色申告ができるようになります。

○ 青色申告承認申請書( 国税庁HPより )
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/09.pdf

また、5棟10室の事業的規模の判断ですが、サブリースなどの一棟貸しでも、部屋数で判定します。また、共有の場合でも全体の部屋数を共有持分で配分するのではなく、全体の部屋数で判定します。今一度、事業的規模かどうか確認してみるとよいでしょう。

3.所得分散して低い税率を使う

所得税は、超過累進税率といって、所得が高くなればなるほど、高い税率で課税されます。所得を分散して、一人当たりの所得を低くすることで、低い税率が使えることになります。

所得分散の方法として挙げられるのは、青色事業専従者給与です。同一生計親族に対して給与を支払っても、経費にできないのが原則ですが、例外として、「 青色事業専従者 」に対して支払う給与は、経費にできます。

ただし、注意点として、下記の要件を満たしている必要があります。

(1) 事業的規模であること
(2) 半年以上(従事可能期間)事業に専ら従事していること
(3) 適用をしようとする年の3/15までに税務署に届出すること
(4) 届出書に記載されている金額の範囲内で、実際に支払われたこと
(5) 支払われた金額が労務の対価として相当であること

○ 青色事業専従者の届出はこちらです(国税庁HPより)
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/12.pdf

今年から青色事業専従者給与を出したい方は、3月15日まで( 1月16日以後に開業した場合や新たに専従者がいることとなった人は、その開業の日や専従者がいることとなった日から2カ月以内 )の提出が必要です。

給与として支払えるのは、労務の対価として相当でなければなりませんので、金額には限度があります。青色事業専従者給与でも所得分散が難しいのであれば、法人化を検討してみましょう。

ちなみに、生計が別の親族に対しての給与は、事業的規模にかかわらず経費にすることができます。

節税するための3つの方法を念頭に確定申告を作成し、今年以降の節税に役立ててください。


お知らせ
大家さん用の青色申告ガイドを出版しました。


「大家さんのための超簡単!青色申告」

帳簿と申告がこれ一冊で作れます( ソフト無料ダウンロード
よろしければ参考になさってください。

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

健美家不動産投資コラム

プロフィール

渡邊浩滋(わたなべこうじ)さん

渡辺税理士

税理士・司法書士・大家
渡邊浩滋総合事務所代表

ブログ「がけっぷち大家の挑戦」
メルマガ『大家さんのための超簡単!青色申告』「読者用メルマガ」
※メルマガでの税務相談は3月末まで無料

■ 経歴

大学在学中に司法書士試験に合格

大学卒業後総合商社に入社。法務部にて契約管理、担保管理、債権回収などを担当

商社を退職後、税理士試験に合格
その頃、実家のアパート経営(5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚。 経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出する

資産税専門の税理士法人に勤務する

2011年12月、独立開業

2011年、「行動する大家さんの会」を設立

2013年、「一般社団法人節税大家さんの青色申告会」代表理事就任

資格専門学校の講師、賃貸住宅フェアでの講演等、幅広い分野で活動中

■ 著書


「大家さんのための超簡単!青色申告」


「税理士が教える 節税Q&A」

ページの
トップへ