■ 4年前にフルリフォーム済の築50年木造戸建で事件発生
現場は2018年8月に購入した都内( 江戸川区 )の再建築不可戸建です。投資金額は総額約800万円、家賃は月8万円、表面利回りは約12%。昭和40年築で築50年以上経過していましたが、2015年に室内はフルリフォーム済。

清潔感のある玄関

まぶしいフローリング

洗面台も新品です

ユニットバスも交換済!

トイレも新品ピカピカです!
再建築不可とは言え、東京都内、23区内に一戸建が800万円です!そして利回り12%という高さ。さらに内装もあと10年は手を入れる必要がなさそうです!

チョット外観は昭和を感じさせますが、そこは目をつぶってもいいじゃありませんか! 内装には300万円近くを投資してフルリフォームしたとのことでした。
2015年から賃貸中であり、家賃が1カ月程遅れたりしていたようですが、家賃保証会社が付いていたので、こちらとしては心配ないと思って投資しました。他の物件を共同担保とすることで、ノンバンクからのフルローン「 30年、3.9% 」で資金調達をしました。
■ 2019年3月頃から滞納が長期化し、保証会社が訴訟提起
それからしばらくして、家賃の滞納が長期化。それまで保証会社が家賃を立て替え払いしてくれていましたが、それもストップ。立ち退きが完了してから滞納家賃を一括清算で保証履行(保証会社が払う)という流れとなりました。
実は私、住宅ローン保証付の債権の回収もしていたことがありますので、保証委託契約や代位弁済、求償権に関する知識がありますので、特に違和感なく、「不動産業界も似たようなものだな」と思って聞いておりました。
この時はまだ、室内がとんでもないことになっているとは思ってもいませんでした…。
■ 家賃滞納の匠の技、「 なんということでしょう! 」
無事に9月末に訴訟も終わり、立ち退きの強制執行の流れとなりました。居座っていたら大変だなーと思いながら強制執行日を迎えました。
私はあいにくサラリーマン仕事がありましたので、管理会社に立ち合いをお任せしました。鍵空け師さんと、執行官、管理会社と残置物処理チーム、保証会社が現場に向かいました。
立てこもっているかと思ったら、なんと鍵がポストに入れてあったそうです。不動産会社曰く、「 円満に別れたカップルのようです 」。しかし、室内はちっとも円満ではありませんでした!
そして驚愕のビフォー・アフター画像です( ショッキング画像ですのでご注意下さい。)

ビフォー

アフター
たった4年でここまでしますか!!!!??? 壁に真四角の穴が空いていますし、ドアにペンキのような白い液体がべっとり。そのアジシオはなんだ! アジシオは! 塩を撒きたいのはこっちですが…。

ビフォー

アフター
繰り返しますが、たった4年でここまで大破させるなんて! 鏡のようにキラキラしていたキッチンが見事に玉砕しています。

ビフォー

アフター
そもそもフローリング剥いだのでしょうか? 土足で生活していましたか? という惨憺たる状況。柱が削れています。

洗濯機置き場に至ってはテロ攻撃を受けたかのような状況。 私に何か恨みでもあったのでしょうか‥‥。

ビフォー

アフター
なぜ風呂に泥が‥‥。 なぜだ!なぜ流さない!

エアコンが今にも落ちそうです。ぶら下がって背筋を伸ばしたのでしょうか? 「 エアコンにぶらさがるのはやめましょう 」と書くべきですか?

土足で生活した上にワザと壊したとしか思えない状況です。 トイレに関しては一般公開できないレベルですから、省略します。
オーナーチェンジの場合には入居者がいるので、投資前に室内を見ることはできません。不動産投資の世界では常識なのですが、その内装が上記のピカピカの状態であることを売り主が保証してくれているわけではありません。
実は私が購入した2018年8月時点で、問題は顕在化していたのかもしれません…。売主が知っていたのか知らなかったのか‥‥。うまく売り抜けましたね。
■ 1件目の投資物件だったら大変なことになっていた。
私の場合には既に14戸保有していて、物件からのキャッシュフローが50万円/月以上あるので、この物件の空室期間の返済や、リフォーム費用は他の物件からの収益でカバーできますが、これが1件目の投資であったら‥‥と思ったら、背筋が寒くなります。
オーナーチェンジ物件のメリットは、買ってすぐに収入があることですが、中を見ることができないので、完全に内部が「 玉砕 」していた場合には多額の出費が発生するリスクがあります。
もし1件目の投資であれば、その支出はサラリーマンとしての給与でカバーしなければいけません。くれぐれもこんな突発的な支払いが発生する可能性もあることも踏まえて、しっかりと手元資金を持ちながら投資をしたいものです。