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再建築不可戸建やテラスハウスの出口をどうする?ー融資が出にくい物件ばかり買い進めた理由ー

斉藤国正さん_画像 斉藤国正さん 第3話

2019/2/6 掲載

私の所有物件は12件のうち11件が土地を単独では処分できない物件


前回のコラムでは、現役サラリーマン大家である私の投資年表をご覧いただきました。( 参照:年表で赤裸々解説! サラリーマン不動産投資12年の歩み)。また、大家列伝( 前編/後編 )では、私の所有物件をご覧いただいております。

お気づきの方も多いと思いますが、私の所有物件は「 都内の中古区分マンション 」や、いわゆる「 連棟テラスハウス( 単独では建て替えができず、各共有者の同意が必要 ) 」が多くを占めます。

まとめると、「 区分マンション4戸、連棟テラスハウス2棟、再建築不可物件5棟、戸建1戸 」、このようなラインナップとなっております。

再建築が所有者だけの意思決定で実行できない物件は、一般的に「 出口がない 」と言われ、「 銀行の融資が出にくい 」傾向にあります。( 区分マンションも売却はできても、独自の判断での建て替えはできないのですが、なぜか出口がないとは言われませんね。)

銀行は完全な土地所有権であることを好みます。建物に関しても法定耐用年数を目安として融資総額が担保不動産の積算評価額の範囲内での物件を担保として好む傾向があります。

これは我々国民の「預金」という資産を安全に運用する責務があるため、当然の姿勢であると言えましょう。

あえて土地の使用権が制限された、融資が出にくい物件を狙う理由


私が不動産投資を志した当時は、サラリーマンとしての勤続年数1年、年収350万円という属性であったため、銀行はおろか、ノンバンクでさえ、融資をしてくれませんでした。

田舎の優等生として育ち、大学も現役で合格した私にとって、「 融資不適格者 」のレッテルを貼られたことは大きなショックでした・・・。

投資物件購入のための融資が出なかったので、1号物件は住宅ローン、2号物件は妻名義の投資用物件ローンを使いましたが、3号物件〜5号物件に関しては現金を貯めて買う手法を取りました。

今思えば、すぐに融資を諦めずもっと融資を引き出すために頑張る方法もあったのでしょうが、心に傷を負った私は、すぐに諦めてしまいました。

つまり、最初の挑戦で融資を断られたという経験が、「 中古区分の現金買い 」という私の投資手法を決めたのです。その後、アベノミクスによる都心区分マンションの値上がりに伴い、再建築不可の戸建、アパートに投資対象をシフトしていったというのが経緯です。

アベノミクス以降の不動産市況の中、都内に近いエリアで投資をしようとすれば一桁利回りの物件で我慢しなければいけません。それを2桁の利回りを出そうとしたら、再建築不可物件や、連棟テラスハウスに行かざるを得なかったというわけです。

再建築不可物件でも融資(フルローン)が出ると知ったきっかけ


6件目( 2014年1月連棟テラス )、7件目( 2015年1月連棟テラス )、8件目( 2015年8月再建築不可戸建 )、9件目( 2016年1月再建築可戸建 )と、次々に物件を増やしていた私はある日、7、8、9件目を紹介してくれた仲介業者さんから耳寄りな情報をもらいました。

『 とあるノンバンクでは再建築不可物件でも共同担保があればフルローンが出る 』

現金で投資した3、4、5、6、7、8、9号と、計7戸も担保設定がない不動産を持っていたのを私のメイン仲介業者さんが気づき、助言してくれたのです。

このノンバンクは私が不動産投資を始めた初期の頃に融資を断られたところでしたが、昔のことは水に流して、融資を打診することにしました。

その結果、2017年8月に3号物件を担保提供して10号の再建築不可アパート、2018年3月に5号物件を担保提供して12号&13号の再建築不可戸建、2018年8月には8号物件を担保に14号物件の再建築不可( 厳密に言うと容積率オーバー )の戸建を買うことができました。

これにより、物件数が一気に拡大。コツコツと現金で物件を買い進めていたおかげで、その物件を担保提供することができ、高い利回りが狙える再建築不可物件をフルローンで買うことができました。

※11号物件は政府系金融機関から普通にフルローンが出ました。

土地の権利が制限された物件の出口戦略はどうするのか?


非常によく聞かれる質問です。区分所有権マンション、連棟テラスハウス、再建築不可物件の出口を私がどう考えているかをご説明します。

まず、区分マンションについて、これは「 良い立地の物件 」に限られますが、間違いなく建替えという手法になるであろうと考えます。



新築マンションの価格は( 土地代、建物代、販売会社の利益 )が含まれますが、既存所有者の場合には土地代、販売会社の利益の2つが不要です。

地主さんが自分の土地にアパートを建てるように低コスト( 建物代金のみ )で再建築ができるので、同じように区分も建て替えまで保有しつつ、建て替え後に売却、またはそのまま賃貸収入を得るという方法を取る

これ以外にないと思います。もちろん、建て替えの話が出るような好立地の物件に限られることは言うまでもありません。

私の区分の所有物件の所在地は、新宿区2件、文京区1件、世田谷区1件で、いずれも駅徒歩8分以内なので、建て替えの可能性があるものと考えています。

連棟テラスハウスの場合


連棟テラスハウスの場合には建物の隣の方の同意がないと建て替えができません。



自分が建て替えをしたくてもAとCの所有者の同意が必要で、Cが同意をする以上はDも建て替えに同意していないといけません。結局「 木造アパートの区分所有権 」のようなものですから、全員の同意がない限りは建て替えができないことになります。

それぞれの事情もありますから、全員が足並みをそろえるのはかなり難しく、一括して不動産会社などに買い上げてもらわない限り、建て替えはできないでしょう。

しかしながら、建物はいつか朽ち果てるのであり、その時は必ずやってきます。その時に各共有持ち分者が合理的な判断を下すことで建て替えはできると思っています。

その時を延々リフォームして家賃収入を得ながら待つのが私の戦略です。( これもまた、新たに建物を建てる価値がある立地であることは必要です )

再建築不可物件


私の所有物件のうち8号物件、10号、12号、13号、14号が再建築不可の戸建もしくはアパートです。投資金額はいずれも路線価以下。全て東京都内に位置している物件です。このタイプの物件も基本戦略は連棟テラスハウスと同じです。

接道していない、容積率オーバーの既存不適格物件、その他色々な瑕疵がありますが、その瑕疵が治癒されるまで、延々とリフォームし、賃貸しながら待つという戦略です

実はまさに、このコラム執筆中に13号物件で公道に面している土地・建物のオーナーから購入の申し入れがあり、ただいま融資審査中です。

このような「 買い 」のチャンスで公道に接して利用価値が高い土地に生まれ変わる可能性ありますし、逆に既に道に繋がっている隣の方から、「 売ってくださいと 」いう連絡があることも想定できます。

このチャンスが来るまでじっと待って、家賃を頂いていく戦略です。そしてチャンスがあれば再建築“可”に生まれ変わるのです。

不動産屋さんが取れないリスクを取るタイプの不動産投資家


この「 持って 」「 待つ」 という戦略は基本的には不動産会社にはできない戦略です。概して不動産会社は資金が固定化されるのを嫌う傾向にあります。効率よく資金を回転させていかないと、従業員の給料や、事務所の家賃も支払えなくなってしまいます。

売買で利鞘( りざや )が取れる物件は買い取って再販、売買では割に合わない物件は仲介で捌(さば)いて仲介手数料を取るなど、早く資金を回転させていこうとします。

その点私たちのようなサラリーマン投資家は待つことができます。給料を払う相手もいませんし、事務所の家賃も払う必要はありません( 私の所有法人の本店は自宅で、家賃はタダです )。

ですから、10%の利回りの家賃収入を得ながら、土地がまとまるチャンスをゆっくり待つことができるのです。出口戦略、出口戦略と、焦る必要はありません。

特に立地が良い土地であれば、自然に適法な土地へ合わせていこうとするものです。( 私の短い不動産投資経験の中でも既に2回、土地がまとまるチャンスを経験しています。)

まとめ


このように私は土地に関して、自由な処分が出来ない場合でも、建物を「 持って 」「 直して 」「 賃貸し続ける 」ことで、高い利回りを得ております。出口戦略を無視した、ある意味、邪道な投資方法とも言えます。

しかし、あえてその誰もが避ける手法を取るからこそ、比較的高い利回りで運用できているとも言えます。誰もが欲しがるものは高い( =低利回り )、誰も欲しがらないものは安い( 賃貸できれば、高利回り )。

誰も欲しがらないものを安く仕入れて、誰もが欲しがるものに仕上げて売れば高く売れる。商売の根本ですね。

私がよく言う言葉ですが、「 サラリーマン投資家は待つことができるのが最大の強み」です。焦らずとも毎月、家賃収入以外に「 給料 」という生活保障費が入ってきます。

高い相場の時は休んでも良し、銀行の融資が出ないときは家賃を貯めて現金で買っても良し。焦らず自分のペースで投資をすることができる。これが最大の強みだと思います。

欲は焦りを産み、焦りは失敗の元となります。サラリーマン投資家には「 給料 」がある! 焦らず1件ずつ投資、1カ月ずつ家賃を頂戴して、時には失敗もしながら立ち上がり、富裕層に近づこうではありませんか。

プロフィール

■ 斉藤国正(さいとうくにまさ)さん



千葉県在住
年齢:40才
職業:ファンド運用会社勤務、不動産投資家
家族:妻と息子3人(小学校5年、6歳、4歳)
家賃収入 約1,200万円 
給与収入 8桁で成績によって変動

ブログ:サラリーマンと不動産投資
Twitter :SAT(勤め人不動産投資家)


大家列伝:前編・後編

■ プロフィール

□1979年
岩手県住田町生まれ

□2002年
早稲田大学法学部を卒業し、司法浪人

□2005年3月
司法試験受験をあきらめて、サービサー(債権回収会社)へ入社(給与350万円)
債権回収の現場を体験する中で不動産投資を知る

□2006年11月
知人と会社を設立し、ダブルワークを開始(副業給与120万円)

□2007年11月 
結婚後の新居を購入。人生初の不動産購入

□2008年1月
結婚

□2009年2月
長男誕生

□2010年9月
勤務先が倒産し、同業の銀行子会社のサービサーへ転職(給与700万円)

□2013年1月
ヘッドハントされて現在のファンド運用会社へ転職(給与8桁)

□2014年8月
次男誕生、同時期に国税による税務調査を受け、修正申告、約450万円を納付

□2015年3月
三男誕生、妻が実家の不動産会社を継ぐためにサラリーマン退職

□2016年6月
給与+家賃収入で税率が最高税率に達し重税に耐え切れず法人を設立し、個人所有1件を残してすべての不動産を法人へ売却

■ 不動産投資に関する経歴

□2007年11月
高田馬場徒歩7分(旧自宅)区分購入
金額2,700万円
※メガバンクから住宅ローンとして2,900万円借入
面積:40.8u(壁芯)
賃料:136,000円
利回り(管理・積立金控除後):5%

□2008年9月
白山徒歩7分(都営三田線)区分購入
金額730万円
※メガバンクから妻名義で510万円借入
面積:14.2u(壁芯)
賃料:81,000円
利回り(管理・積立金控除後):13%

□2011年2月 
落合南長崎徒歩2分(都営大江戸線)区分購入
金額560万円
※現金で購入
面積:12.14u(壁芯)
賃料:55,000円
利回り(管理・積立金控除後):10%

□2012年9月
荻窪徒歩6分(JR線)区分購入
金額560万円
※現金で購入(友人から借入)
面積:14.46u(壁芯)
賃料:58,000円
利回り(管理・積立金控除後):10.5%
※2017年に900万円で売却

□2013年2月
千歳烏山徒歩6分(京王線)区分購入
金額450万円
※現金で購入(知人から借入)
面積:12.46u(壁芯)
賃料:50,000円
利回り(管理・積立金控除後):11%

□2014年1月
市川・本八幡徒歩12分(総武線)テラスハウス区分購入
金額530万円
※現金で購入
面積:27.90u(土地)、37.18u(建物)
賃料:60,000円
利回り:13%

□2015年1月
船橋法典徒歩8分(武蔵野線)テラスハウス区分購入
金額480万円
※現金で購入
面積:30.17u(土地)、42.16u(建物)
賃料:50,000円
利回り:12%

□2015年8月
地下鉄赤塚徒歩12分(有楽町線)戸建購入
金額700万円(再建築不可)
※現金で購入
賃料:95,000円
利回り:15%

□2016年1月
馬込沢徒歩15分(東武アーバンパークライン)戸建購入
金額380万円
※現金で購入
面積:66.11u(土地)、48.08u(建物)
賃料:45,000円
利回り:13%

□2017年8月
新小岩徒歩27分(総武線)アパート(3DK×3戸)
金額1,820万円(再建築不可)
※ノンバンクで1,880万円借入
面積:111.30u(土地)、130.18u(建物)
賃料:192,000円
利回り:12%

□2017年10月
馬橋 徒歩12分(常磐線)テラスハウス区分購入
金額560万円
※日本政策金融公庫で580万円借入
面積:710u(土地持分8%)、53.76u(建物)
賃料:57,000円
利回り:12%
⇒購入後火事になり、更地にして売却

□2018年3月
新小岩徒歩20分(総武線)戸建購入
金額775万円(再建築不可)
※700万円をノンバンクで借入
面積:35.63u、35.54u(建物)
賃料:80,000円
利回り:12%

□2018年3月
新小岩徒歩20分(総武線)戸建購入
金額730万円(再建築不可)
※640万円をノンバンクで借入
面積:40.23u、49.68u(建物)
賃料:75,000円
利回り:12%

□2018年8月
一之江駅徒歩22分(都営新宿線)戸建購入
金額750万円(再建築不可)
※750万円をノンバンクで借入
面積:29.76u、40.10u(建物)
賃料:75,000円
利回り:12%

□2019年3月
2018年8月に購入した戸建住宅(775万円)の隣の土地を購入
金額900万円(再建築不可が再建築「可」に) 1,000万円を公的金融機関で借入
面積:40.49u

□2019年8月現在 12棟14戸、更地1所有、家賃年収は約1,200万円
手残りは5割程

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