• 完全無料の健美家の売却査定で、できるだけ速く・高く売却

×

  • 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集

2千万円で買った「ベンティガ」の現在価格。高級輸入中古車相場の下落と不動産市況の考察

極東の船長さん_画像 極東の船長さん 第164話 著者のプロフィールを見る

2023/5/10 掲載

今年に入ってから中古車の相場が暴落しています。昨年までは新車よりも高い価格で取引されていた輸入高級中古車が、今年に入ってからは急速に値下がりに転じているそうです。

実はオイラも昨年2台の高級中古車を購入しましたが、既に1割以上も相場が値下がりをしています(苦笑)。そのうちの一台は一度は乗ってみたかったイギリスの高級車メーカーベントレーのSUV最高峰『 べンティガ 』です。


ベントレーモータースサイトより

昨年秋の購入時で2017年式の( 5年落ち )走行距離1.8万キロのものを2千万円で購入しました。それが今年に入って、恐らく300万以上は値下がりしているようです。もしかしたら500万円くらい下がっているかもしれません。

オイラは自分の年齢から逆算して、「 今乗りたい車には今乗っておこう 」と思い、値下がりもある程度は想定した上でガラクタ( ロバートキヨサキ氏曰くCFを産まないものは全てガラクタです )を購入しました。購入を悔やんではいません。( もちろん痩せ我慢ですが・笑 )

W型12気筒のツインターボで600馬力というSDG’Sに逆行して地球に負荷をかけるスペックですが、乗ってみると、なるほどさすがベントレーという印象です。運転を単に移動だけの手段ではなく、車に乗ること自体をこの上ない体験だと感じさせてくれます。

実は今年に入ってから、国産車では値落ちしない車の代表格と言われていたトヨタのランクルやレクサスのLXも中古市場で値下がりに転じています。中古車のバブルは終焉したと言えるのかもしれません。(それでも新車よりもまだまだ高いようです)

■ 高級車の売れ行きは時代の鏡

昨年オイラが『 ベンティガ 』を購入した時期に出会った輸入高級車のディーラーセールスマンが次のようなことを言っていました。

「 高級車の購入は通年一定数あるが、コロナ以前は過払金で活躍した弁護士法人などからの需要が強かった。コロナが始まってからは医療関係やワクチン事業を行なった法人が増えた。昨年はその層が急速に減り、代わりに足場( ピケ )の業者や暗号資産で財を増やした購入層が来ている 」

この話を聞いて、高級車の購入層は、その時代を反映する鏡のようなものだと感じました。2023年に高級車を購入する層はどんな人たちなのか、興味がありますね(笑)

■ 高級車の高騰もコロナの影響だった?

オイラはこの中古車の価格高騰と、それが収まりつつある流れについても、全ては「 コロナ対策 」と称して世界中の中央銀行が市中にお金をばら撒いたことが原因であったと思っています。

]

上記はアメリカの中央銀行にあたるFRBのバランスシートの推移ですが、これを見るとコロナ後、いかに世の中にお金が増えたのかが見てとれます。それが原因で株式も不動産も資産インフレになり高騰しました。

ところが、昨年からグラフの右端でバランスシートが縮小し始めています。お金が世の中から引き始めということです。お金余りの象徴である高級中古車バブルが萎み始めたのもこれが関係していると感じます。

世界に何台しかないよう高級車や何点も存在しないレアな絵画などは、キャッシュフローを産まないけれど、将来の値上がりに期待して行う投資です。

一方、一般的な中古車の値上がりに賭けることや品薄の新車にオーダーを入れての転売というのは、投資というより投機に近いものでしょう。これらは真っ先にお金が引いていくカテゴリーだと思います。

もし、この中古車価格の低下が「 炭鉱のカナリア 」だとしたら、急速に市中からお金が逃げていく前兆ということになります。そして次は、どこからお金が逃げていくのでしょうか? それはやはり暗号資産や不動産、株式投資となるのでしょうか?

米国株についていえば、金利に敏感に反応するナスダックの指数は昨年5月に相当下落していたものが現在は多少、盛り返しています。

暗号資産のビットコインは昨年末に200万円前半まで落ちたものが、現在は380万円前後まで戻しています。どうやら、株と暗号資産については、先に調整は終わっているようにも見えます。

そうすると、残るは実物不動産でしょう。実物不動産は遅効性があります。株や絵画などから相当遅れて下落すると考えると、今年から来年にかけてそれが始まるのかもしれません。

もちろん、これはシナリオの一つにしか過ぎませんし、そうならない可能性もあります。

株式と同じように先行性のある米国上場REITは、2022年の年初に高値ピークをつけてからは現在までの1年半近くをダラダラと下落しており、未だ底打ち感がありません。少し気味が悪い状況です。

しかし、オイラの経験則では実物の収益不動産と上場REITはあまり関係性がみられません。日本の上場REITが壊滅的に売り叩かれたリーマンショックの際も、オイラの所有している実物収益不動産の家賃収入には影響がありませんでした。

実際にその時に不動産を売れば安値売りとなりますが、家賃というクーポンの価値は変わりませんから、家賃を受け取り続けることでREITのように、市場の上げ下げを体感する事にはなりません。

■ 歴史はどこかで繰り返す

以下は日銀のバランスシートのチャートですが、こちらもFRBのバランスシートと瓜二つです。少し違うのは日銀の方が直近で縮小していたのに、すぐに再度肥大化している点でしょう。

これをみると、まだすぐに不動産が下がる要素がないのかもしれません。



歴史的にも長期で見ると中央政府のバランスシートは肥大化する一方ですが、何事にも「 ゆり戻し 」があります。中央政府が一時的にバランスシートを絞った時が投資のチャンスだと思います。

そして、バランスシートの肥大化し過ぎをいよいよコントロール出来なくなった時、どうなるのでしょうか。新国家を作ったり、貨幣制度を切り替えてバランスシート上の借金をチャラにしたり、そんなことが考えられます。

人間は歴史から学びますが、歴史はどこかで繰り返します。短期、中期、長期、超長期で歴史を切り取って勉強をして、未来の羅針盤としましょう。

オイラも60歳を過ぎた頃から、ようやく歴史を学ぶ重要性に気づきました。何事にも遅すぎることはありません。オイラの知らないことについて、皆さんからも教えていただけると幸いです。

■ 6月10日、札幌の新築RCセミナーがテーマのセミナーのお知らせ

さて、最後にお知らせです、6月10日にオイラが主催( ハーモニー倶楽部が共催 )するセミナーがあります。【 新築RC賃貸マンションの設計思考と投資の未来 】という題名です。

ゲスト講師は札幌のRC賃貸マンション設計で活躍する一級設計事務所のアーキグローヴの森川社長です。札幌での新築賃貸マンションの設計思考と考え方をお話ししてもらいます。

さらにオイラが今後、新築RC投資をやる上で興味のあることを森川社長に質問する2部構成になっています。オイラ自身が楽しみで今からワクワクしています。

今回も健美家パートナーセミナーです。以下にリンクを貼りますので興味のある方はご参加くださいね。



☆詳細・お申込み
https://www.kenbiya.com/sm/h/hokkaido/t-b/pt-3/dt_44695fmo/

また、今年の極東船長プレゼンツセミナーの第1回目は7月2日( 日 )を予定しています。

フンドシ王子から紹介してもらいました若手投資家の「 金髪大家のYOSHI君 」と、北海道でセルフ物上げで活躍している28歳の「 ジョナサン君 」のお二人が講師です。

若い彼らから学べる機会を楽しみしていてください。募集ページができましたらコラムでお知らせします。
無料会員登録

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

アクセスランキング

  • 今日
  • 週間
  • 月間

プロフィール

極東の船長さん

極東の船長さんきょくとうのせんちょう

北海道の東の町出身、現在は札幌在住
専業大家

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1958年、北海道生まれ
    高校卒業後、家業である漁業を継ぎ乗船、24歳から船長になる

    □1993年(35才)
    船の転覆を機に陸の仕事に就く。
    収入が激減し、投資の勉強を開始。

    □1995年(37才)
    1棟目、札幌市内の中古APを購入(1DK×8戸、築5年)⇒売却

    □1998年(40才)
    2棟目、札幌市内の中古APを購入(1K×14戸、築10年)⇒売却

    □2004年(46才)
    3棟目、新築APを札幌市内に建てる(1DK×15戸、土地から取得して新築)⇒売却

    □2005年(47才)
    4棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1DK×10戸、築7年)⇒売却
    5棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1K2戸×2DK×4戸、築10年)⇒売却

    □2006年(48才)
    6棟目、札幌市内に新築APを建てる(1LDK×8室、新築)

    □2007年(49才)
    7棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×12室、築3年)

    □2007年(49才)
    8棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×20室、築4年)

    他にも都内区分、中国区分、苫小牧の中古AP等、様々な物件の売買を続けながら、徐々に規模を拡大。
    個人で借入3億を目の前にして拡大の壁に当たる

    □2010~2021年(51~62才)
    札幌に法人設立し個人物件をほぼ売却し法人として規模拡大

    □2022年(63才)
    所有物件
    木造AP10棟
    低層RCマンション22棟
    高層 RCマンション 4棟
    合計39棟836室

    □2023年9月(65才)
    総投資額130億超
    借入残100億 家賃9.5億 税引前CF3億 元利返済4.7億

    売却済み21棟352室
    売却益10億

閉じる

ページの
トップへ