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他人には見えない価値を見抜くー売れ残り物件だった4棟目新築APー

極東船長さん_画像 第23話

現在は不動産が高く低利回りの時期ですが、どんな時代にも利益の源泉となるような歪みやニッチがあったことは過去の歴史が証明しています。

今現在、買うものがないと諦めるのか、それともどこかに歪みがあるはずだと探すのかで、その人の未来は変わるはずですから、高くて利回りが低いと諦めて探すのをやめては駄目なのです。

■ 半年近く売れ残っていた新築木造AP

さて、過去ネタばかりで申し訳ないのですが、平成18年に4棟目として購入した新築建売APについて書きます。この4棟目は半年近く市場に出ていて売れ残っていたものを普通に市場から購入した木造アパートです。

この物件を購入してから既に10年以上になりましたから、月日の経つのは早いものです。これは現在も保有していますし、その後の自分の新築企画において、たくさんのヒントを得た物件になっています。

地下鉄から徒歩7分と特別良い立地ではないのに10年以上経っていてもある程度の競争力と家賃を維持しているこの物件は、オイラの所有物件の中でもレアな存在です。

10年持っていて思うのですが、木造APは維持費も固定資産税も安いので、安定して入居者が居てくれるなら長く維持するには最高です。

グロスのロットが稼げないので爆発的に資産を増やすのには不向きですが、経費率を落としての賃貸経営には向いています。しかし、それも立地と土地値と建物価格のバランス次第で成立する話であり、どこでも通用するわけではありません。

■ 見にいってわかった売れない理由と本当の価値

さて、購入時の話です。当時の札幌は新築木造一棟売りアパートの利回りが9%〜10%弱はあった時期でした。この物件は販売利回りがそれよりちょっと良い10%丁度で出ていたにもかかわらず、なぜか売れ残っていました。

当時は新築は人気があり、竣工時に満室であることも珍しくなかったのですが、この物件に関しては、半分程度しか入居がない状態でした。

その他、部屋数が8室の物件としては価格帯が高く、一般的には融資がつきにくくて売れにくかったのではと思われます。このような条件が重なり、市場で売れ残りのような状態になっていたのでした。

普通にレインズにも乗っていて数社から一般媒介で出ていた物件でしたので、その中の一社に資料を請求して、現地を案内してもらいました。

すると、当時の( 今でも多いですが )企画APは30平米前後の1DKが主流なのに、この物件は企画物件にしては珍しい40平米弱もある広い1LDKだったのです。

間取りが良いだけでなく、日当たりも良く、部屋も広く、収納も充分あり、賃貸としてのスペックが高いのが分かりました。これは、募集条件で工夫するだけで満室に出来る物件だと思いました。

いい物件で、立地もまあまあなのに入居率が良くなかったのは、企画した不動産会社の賃貸募集のチャンネルが弱かったのでしょう。1LDKは1DKに比べると2割弱高い家賃帯になり、札幌の単身者が希望する家賃帯の検索範囲から外れたのも要因ではと推察できました。

また、建築した不動産会社は当初、自社で売却をしようとしていたようですが一般媒介だったのは、賃貸募集同様に、販売力も弱かったのだと思います。

購入当時の心境を振り返ると、平成16年に高利回りの新築を手に入れたため、それが基準となって目標利回りが上がっていました。それで、購入のハードルを上げたことで、まったく買えない時期が2年ほどありました。

買えない2年間も物件検索や土地の検索などは続けていましたが、希望利回りで計算し、指値をしてもなかなか買い付けが通らない状態でした。徐々に目線( 目標利回り )を下げて検索するようになった頃に、ネットで目に留まったのがこの物件でした。

実際に見て、その物件が予想以上に良いものだったため、5,800万円の価格に300万円だけ指値を入れて、購入しました。購入後は家賃を若干上げて募集したにもかかわらず、満室にすることが出来ました。表面利回りは0.5%ほど上がり、10.5%になりました。

■ 実は木造でも積算価格と同じ評価が出る優良物件

少し話は変わりますが、企画会社が新築建売アパートやマンションの企画をする際は、「 土地の仕込み 」「 建築コスト 」「 建築期間 」「 入居付 」「 販売 」「 借入金利 」「 管理 」までの一連の流れを考えて、当然、需要が多いとされる間取りで企画することが多くなります。

この物件が、近隣ではニッチともいえる40平米の1LDKをなぜ造ったのかを分析してみると、土地の大きさや間口などから、企画会社が意図したわけではなく、設計士さんが主導したのだろうと思われました。

また、土地の謄本を見ると、この土地の元持ち主は相続で土地を受けた後にすぐにサラ金に抵当権をつけてお金を借りていて、その後、半年後には差し押さえになっていました。( 自分の物件ではそうなりたくないものですね )。

それをこの企画建築をした不動産会社が買い取りをしているのですが、相当、安い価格で仕入れたようです。つまり、単純に土地を格安で仕入れたので、この企画ができたというわけです。

この物件の積算価格は木造APとしては珍しく、銀行評価とほぼ同じでした。その後、何度か土地を見つけてはこの物件と同じような企画を試みましたが、かなり安い土地でも、通常の建築費で計算すると収支が悪く、事業としては成り立たないことがわかりました。

それくらい良い物件なのに、空室だらけで、値下げして販売しなければならなかった事業者には、何か事情があったのでしょうか。結果だけ見れば、そのおかげで私は良い買い物ができたことになります。

■ みんなが見過ごしている中にもチャンスはある

まとめます。物件価格は5,800万円から300万円指値をして5,500万円。自己資金は1,000万円で、借入4,700万円を金利2.8%( 当初 )、25年ローンで買いました。

年間の単純CFは購入当初が240万円で、10年が経過した最近は年間120万〜150万円の間をふらふらしています。最初の4年余りで自己資金は回収( 税金考慮せず )。その後の6年間のCFは800万円くらいです。

物件の現在の市場価格は5,200万円程度でしょうか。残債は3,500万円ありますが、ほぼ土地値となりましたので、この物件に関してはリスクフリーのレベルになったと思っています。

2年間物件が買えず、条件を少し下げて購入した物件ですし、市場では売れ残っているようにも見えた物件でしたが、私の資産構築に役立ってくれていることに間違いはありません。

みんなが見過ごしている物件の中に、優良物件がまぎれているかもしれません。とにかく、どんなときも頭と手を休めず、物件を見に行ってみることが肝心です。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 極東船長さん(きょくとうせんちょう)

極東船長さん

船長のブログ
極東船長の子供たちに伝えたいこと徒然

北海道の東の町在住
10棟300室の大家

■ 経歴

□1958年、北海道生まれ

高校卒業後、家業である漁業を継ぎ乗船、24歳から船長になる

□1993年(35才)
船の転覆を機に陸の仕事に就く。
収入が激減し、投資の勉強を開始。

□1995年(37才)
1棟目、札幌市内の中古APを購入(1DK×8戸、築5年)⇒売却

□1998年(40才)
2棟目、札幌市内の中古APを購入(1K×14戸、築10年)⇒売却

□2004年(46才)
3棟目、新築APを札幌市内に建てる(1DK×15戸、土地から取得して新築)⇒売却

□2005年(47才)
4棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1DK×10戸、築7年)⇒売却

□2005年(47才)
5棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1K2戸×2DK×4戸、築10年)⇒売却

□2006年(48才)
6棟目、札幌市内に新築APを建てる(1LDK×8室、新築)

□2007年(49才)
7棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×12室、築3年)

□2007年(49才)
8棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×20室、築4年)

他にも都内区分、中国区分、苫小牧の中古AP等、様々な物件の売買を続けながら、徐々に規模を拡大。

□2009〜2017年(51〜59才)
札幌市中央区にRCマンション11棟を新築(うち3棟売却済)

□2018年(60才)
所有物件は個人と法人合わせて20棟450室

家賃年収は4億強、諸経費控除後の税引き前CFは1億強、税引き後CFで8千万円

※物件は常に売買しているため、タイミングによって変わります。

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