• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

12,550アクセス

利回り20%超でも儲からなかった苫小牧中古アパート

極東船長さん_画像 第24話

のっけから申し訳ありませんが、前回のコラムで訂正があります。初めての新築アパートを4棟目と書きましたが、時系列を勘違いしていて、6棟目の間違いでした。お詫び申し上げます。

■ 4棟目、5棟目に購入した苫小牧の中古木造アパート

さて、間違えたついでではないですが、本当の4棟目、5棟目の物件について、お話しようと思います。オイラの4棟目と5棟目は、平成17年に立て続けに苫小牧市に購入した中古の木造APです。

平成17年当時は勤め人でしたので、札幌へ物件の現地調査視察をするのになかなか休みが取れず、たまに良いと思える物件が出ても、買い付けや融資までの時間的競争に負けて、なかなか物件を買えないジレンマを抱えていました。そこで、競争が緩そうな郊外にまでエリアを広げることを考えました。

自己資金も多くなかった為、金額的に買えそうもない高額の新築物件を探すよりも、少額の中古の高利回り( あくまで満室想定ですが )が良いだろうとの考えから、当時は北海道中の地方の中古物件を広く検索していました。

当時の規模は、3棟・36室。賃貸業を安定させて更にご飯を食べられるようになるには、分母を増やし最低でも100室の戸数が必要だと考えており、早く規模を拡大したい、家賃収入を増やしたいという気持ちがありました。

その焦る気持ちが、失敗のひとつの要因であったと思います。

今なら、単純に利回りは高ければ良い物件という事はないと判断できるのですが、当時の知識やスキルでは、物件毎に優劣の判断をして、どれを購入して良いかを瞬時に正確に判断することは簡単ではなく、どうしても利回りに流されます。

そんな初期の背景から、以下のような物件を購入したのでした。

■ 空室が埋まらず、高利回りが「絵に描いた餅」状態に

それは、苫小牧市の西外れにあるローカルな駅徒歩3分に建っていた1DK×10戸の木造アパートと、苫小牧市の中心部に近い駅徒歩15分の1K、1DK、2DK混在の6室の木造アパートでした。

購入当初のスペックを見ると、4棟目は1DK×10戸、築10年で表面利回り24%。物件価格は1,850万に対して自己資金を300万を入れて、1,700万を日本政策金融公庫にて借入期間10年のローンにて購入しました。10室中4室が空室でした。

5棟目は1DKと2DK混在の6戸で、築12年で表面利回り20%。物件価格は1,400万で、物件価格の1,400万は地方銀行で期間15年のフルローンを受けられたため、自己資金は諸費用分の150万円のみで済みました。こちらは6室中2部屋が空室でした。

数字に落としたスペックはまあまあなのですが、ローカル駅3分の方は、そもそも入居者の少ないエリアで、おまけに苫小牧市が誘致した大学の学生向けに何棟も建っていたうちの1棟でした。

購入時には既に大学の学部縮小などもあり、近隣のアパートの入居率は50〜70%程度という状況。しかし、オイラは激戦区の札幌と比べたら入居付けは楽だろうと甘く考えていました

もう一つの苫小牧市の中心部物件の方は立地が良かったため、4戸の2DKは入居率が高かったものの、こちらも2戸ある1Rの方がさっぱり埋まりません。こうなると24%と20%の高利回りも絵に描いた餅状態です。

■ 判断を鈍らせた最大の要因

両方の物件とも、なかなか思うように対策が打てない状態がしばらく続きました。

近隣の仲介店に充分なヒアリングもせずに購入したのが失敗の要因でした。それまで、札幌である程度の満室を保てたことで、実力以上の「 自信 」と薄い「 成功体験 」が購入の判断を誤らせたのです。

また、最大の要因として、この2物件の売主である不動産会社の社長が以前、オイラが漁船員だったころに関係があった組合の支部長だったということがあります。共通の知り合いの名前も出たりして、海の男の仲間という気持ちが出てきました。

こうなると、人は自分に都合よく考えるもので「 この人はオイラの仲間だからオイラを騙し裏切ることはない。きっと応援してくれるはず 」というメンタルが働いてしまいます。心のガードが全くない状態でした。

人の付き合いをする際にはそれで良いと思います。しかし、物件のジャッジをする時には、誰が相手でも、必ずニュートラルな精神状態で数値化することが必要です。しかし、その時は舞い上がってしまったのでした。

物件の話を抜きにして、海の男の話で半日は語らいでいましたから( 笑 )。まあ、でもこの社長からは、別な角度から不動産の事を色々と学ばせていただいたので、買うべきではなかった物件でしたが、買って良かった物件ともいえると思っています。

■ かろうじて損は免れた2棟の物件のその後

これら2棟のその後ですが、中心から外れた物件は当時、この地域で一番多くの広告費を出して満室にしましたが、入退去の回転が速く、だんだんと広告費を出すのも馬鹿らしくなってしまい、2年ほど持った後、残債と同じくらいの額で売却しました。

それまで受け取った家賃もあったので、トータルではトントンと損はありませんでしたが利益も出ない売却でした。

もう一つの中心部にあった物件は、立地がそこそこ良かったので、将来土地としての売却が可能な物件として購入していました。長期保有を前提に、空室を埋める為に管理会社を切り変えてみたり、その変更した管理会社の提案の高額リフォームをしてみたりしましたが、あまり成果が出ませんでした。

また、ガス会社を切り替える際には当時のガス会社から脅迫めいた事を受けたりして大変でしたが、こちらは友人のおかげで何とかガスの切り替えも出来て、設備を新しくできました。

しかし、それでも空室が埋まらない為に、最後に募集店舗も持っている別な管理会社へ切り替えたところ、ようやく入居率が安定してきました。その後はあまりストレスなく運営できましたので、こちらは8年ほど持って売却しました。

リフォームや大規模修繕などで8年間のキャッシュフローは消えてしまったものの、15年ローンで半分以上を返済し、残債が減っていたので、差し引きで400万円ほどが残りました。

まあ、当初に150万円ほど入れていますので、こちらも良い物件とは言い難いレベルでしたが、この時に判断基準ができたおかげで、その後に購入した釧路の中古アパートなどでは、いずれも順調に利益を出すことができました。

誰にでも失敗はあるものです。大事なのは、市場から撤退するような大失敗をしないよう、少しずつ成長していくこと。そして、転んでもタダでは起きないことですね。

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 極東船長さん(きょくとうせんちょう)

極東船長さん

船長のブログ
極東船長の子供たちに伝えたいこと徒然

北海道の東の町在住
10棟300室の大家

■ 経歴

□1958年、北海道生まれ

高校卒業後、家業である漁業を継ぎ乗船、24歳から船長になる

□1993年(35才)
船の転覆を機に陸の仕事に就く。
収入が激減し、投資の勉強を開始。

□1995年(37才)
1棟目、札幌市内の中古APを購入(1DK×8戸、築5年)⇒売却

□1998年(40才)
2棟目、札幌市内の中古APを購入(1K×14戸、築10年)⇒売却

□2004年(46才)
3棟目、新築APを札幌市内に建てる(1DK×15戸、土地から取得して新築)⇒売却

□2005年(47才)
4棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1DK×10戸、築7年)⇒売却

□2005年(47才)
5棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1K2戸×2DK×4戸、築10年)⇒売却

□2006年(48才)
6棟目、札幌市内に新築APを建てる(1LDK×8室、新築)

□2007年(49才)
7棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×12室、築3年)

□2007年(49才)
8棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×20室、築4年)

他にも都内区分、中国区分、苫小牧の中古AP等、様々な物件の売買を続けながら、徐々に規模を拡大。

□2009〜2017年(51〜59才)
札幌市中央区にRCマンション11棟を新築(うち3棟売却済)

□2018年(60才)
所有物件は個人と法人合わせて20棟450室

家賃年収は4億強、諸経費控除後の税引き前CFは1億強、税引き後CFで8千万円

※物件は常に売買しているため、タイミングによって変わります。

ページの
トップへ