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ド変態物件を作りたい。都市ガス・プロパン・オール電化のどれを選ぶ?

極東船長さん_画像 第32話

前回のコラムでは、新築の家賃設定に関するジレンマについて書きました。今回は、「 設備と仕様 」のジレンマについて書くことにします。

入居者がどんな層であっても、借りる部屋に最新で最高級の設備があれば、文句を言う人は居ません。しかし、だからと言って最新最高の設備を揃えれば建築費は上がり、投資としては採算性が悪くなります。

そこで判断の基準となるのが、どの入居者をターゲットにするか、ということです。建築するエリアにどんな客層が多いのかを見極めながら、仕様を選び決めていくことになります。

建設するエリアに高級仕様のニーズがあるのにあまり供給されていないならば、ニッチがあるのですから、そこにはビジネスチャンスがあるととらえます。

ハイグレードな設備を導入して高家賃帯を狙うのか、逆に設備費を下げて低家賃で設定するのかの判断を間違えると、ニーズがない場所に部屋を供給することになり、結果的に空室が増えるか、家賃を下げるかすることになり、収益性が下がります。

ただし、前回も書いたように100%の完成形を目指しても事業としては難しくなりますので、目標は120%を目指し、出来上がり80%に落とし込むために、あれこれと切り貼りする作業が必要です。

■ 尖った物件を作りたい

余談ですが、オイラが企画として一番面白いと感じるのは、そのエリアにあまり供給されてないタイプの尖ったもの( 部屋や外観やエントランスも含めトータルのコンセプトで )を供給して、それに価値を見出した入居者さんが喜んで入ってくれることです。

尖った例としては、BデザインのS氏がやるような3階層で階段ロフト付きの部屋や、フィックスの大きな床までのガラス窓がついたトイレから公園が見える部屋などはその最たるもんでしょう。

逆に公園からトイレを使っている姿が丸見えなのですが、その部屋でも女性が入ったそうですから固定観念は捨てなければいけないと思います。

他に、尖った例としては、最上階をメゾネット吹き抜けにして大きな窓ガラスでオープン感たっぷりにするとか、メゾネット最上階から屋上へ出られるとか・・・。

その地域にはない100平米の1LDKとか、ガレージとリビングがガラスで仕切られてリビングからダウンライトで照らされた愛車を何時でも見れる部屋とか、地下に防音の音楽スタジオがついているメゾネットとか・・・。

これは、オイラが高校生の頃にバンドマンだったのであれば良いなと思っていた部屋ですが、防音があるスタジオ付きってあれば良いですね。ギターをディストーションサウンドで鳴らせそうです。また生のドラムを思い切り叩くのも楽しそうです。

または、借景が出来るような土地を見つけて玄関側からは普通ですがリビングに入ったとたんに大きな窓から都会の夜景が見えるとか、または花がいっぱい咲いている公園が見えるとか。

極端な例で言えば、新築なのに内装が全くされてないスケルトンの状態で入居者さんを募集して、自力で好きなように仕上げてもいい部屋とかはどうでしょうか?

材料費はオーナーが出すので、好きなように仕上げても良いよというやり方です。そんな変態的な部屋を供給して、ニーズとマッチしてハマったら面白いですよね。

しかし、北海道では変態的な入居者数の絶対数が不足しているので、ニッチを狙いすぎると外した時にはリカバリできません。そうなると、どうしてもコンサバな方向で新築の企画を考えてしまいます。

これまでもジョルジオ・K社長とはかなり遊び心のある部屋を創ったりしていますが、まだまだ遊びのレベルが保守的でした。近い将来は趣味で賃貸業が出来るレベルになって、面白い部屋を創って供給するという「 大人の男の遊び 」をしたいと思っています。

いや、思っているだけではなく、必ずド変態な部屋を供給します!

■ 北国で重要な給湯暖房の熱源

話が大きくそれましたが、北海道で設備関連で重要なことのひとつに、給湯暖房の熱源の選択があります。これも時代の流れとともにいろいろと変わってきたことです。

日本全体でいえばどうなのか分かりませんが、こと札幌に関して言えば今は人気の都市ガスも20年前は不人気な時期がありました。

平成7年と平成10年に購入した木造の中古アパートは2棟とも都市ガスが入っていた物件でしたが、その頃は灯油が安かったせいもあり、都市ガスは割高だと認知されていました。

そのため、購入後しばらくしてからストーブは灯油、給湯関係はプロパンガスの貸与契約へわざわざ変更したりしました。

平成16年に建築した木造の新築APは貸与契約を使った灯油FFストーブを入れて、給湯はプロパンガスにしました。これはこれで不変のスタイルだと思います。

ご存知かもしれませんが、自然災害から一番早く復旧回復するのはプロパンガスと灯油で、3日で復旧できるそうです。次が電気( 1週間以上 )、最後が都市ガス( 1カ月以上 )ということです。

北海道ではランニングコストが高いと入居者に不人気のプロパンガスにも、災害に強いという良さがある訳です。昔は地震でボンベが外れてガス漏れと火災の危険性もありましたが、今は外れると自動的に閉栓してくれる機器がついていますしね。

■ 現在の札幌ではオール電化より都市ガスが人気

平成21年に建てた新築RCにはオール電化を採用しました。その頃熱源で人気だったのは原子力発電の副産物である深夜の電気料金が安い深夜電力メニューがあったオール電化住宅です。

オール電化は月々のランニングコストが安く、火事にもなりにくいということで、当時とても人気がありました。

大家からみると、イニシャルコストはオーナー負担で建築費が高くなりますし、将来の機器の故障も自己負担ということで、賃貸物件での導入は少なく、その頃の札幌の賃貸物件全体で2%以下の供給量でした。だからこそ、差別化ができたともいえます。

ところが、これも3・11以降、状況が変わりました。原子力発電が順次停止し、その後何度かの電気料金値上げなどで入居者のランニングコスト高くなったことで、だんだんと人気がなくなってしまったのです。

そして、電気料金が値上げされると、相対的に都市ガスの料金に優位性が出てきたため、現在の札幌では都市ガスが一番人気になっています( いまだにオール電化人気が一番人気の都市も一部あります )。オイラが最近建てている新築も都市ガス物件が多いです。

■ 今後の熱源の主流はどうなる?

このように熱源の人気も時代と共に変化をしてきましたが、依然として札幌の新築賃貸MSでは灯油FFストーブと給湯プロパンガスの貸与契約が主流です。

これは、オーナーから見た時に、都市ガスは導入時のイニシャルコスト負担が大きくなりがちなのに対し、プロパンガスは設備の貸与が主流であり、初期投資額が抑えられるという理由からです。

ですが、これからはプロパンガスの供給料金が明確化されることになりそうですし、今後はオーナーが設備を自ら設置することで安いプロパンガス料金に設定し、それを入居者に告知することによって差別化を図るという時代になるかもしれません。

おいらもオール電化・都市ガス・プロパンガスと、熱源もある程度は多様化してバランスをとり、時代の波にあまり翻弄されないような賃貸経営をしたいと考えているところです。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 極東船長さん(きょくとうせんちょう)

極東船長さん

船長のブログ
極東船長の子供たちに伝えたいこと徒然

北海道の東の町在住
10棟300室の大家

■ 経歴

□1958年、北海道生まれ

高校卒業後、家業である漁業を継ぎ乗船、24歳から船長になる

□1993年(35才)
船の転覆を機に陸の仕事に就く。
収入が激減し、投資の勉強を開始。

□1995年(37才)
1棟目、札幌市内の中古APを購入(1DK×8戸、築5年)⇒売却

□1998年(40才)
2棟目、札幌市内の中古APを購入(1K×14戸、築10年)⇒売却

□2004年(46才)
3棟目、新築APを札幌市内に建てる(1DK×15戸、土地から取得して新築)⇒売却

□2005年(47才)
4棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1DK×10戸、築7年)⇒売却

□2005年(47才)
5棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1K2戸×2DK×4戸、築10年)⇒売却

□2006年(48才)
6棟目、札幌市内に新築APを建てる(1LDK×8室、新築)

□2007年(49才)
7棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×12室、築3年)

□2007年(49才)
8棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×20室、築4年)

他にも都内区分、中国区分、苫小牧の中古AP等、様々な物件の売買を続けながら、徐々に規模を拡大。

□2009〜2017年(51〜59才)
札幌市中央区にRCマンション11棟を新築(うち3棟売却済)

□2018年(60才)
所有物件は個人と法人合わせて20棟450室

家賃年収は4億強、諸経費控除後の税引き前CFは1億強、税引き後CFで8千万円

※物件は常に売買しているため、タイミングによって変わります。

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