セミナー講師も何度かしていると「 これだけ不動産投資の情報があふれているのに、今更何を話せば良いのだろう? 」と思っていたのですが、実際に人前に立つと、会場の反応次第ではいくらでも話すことが湧き出てくるので不思議です。
これは、話を聴講してくださる皆様のエネルギーがオイラにも伝播しオイラにもエネルギーが沸いてくるのだと思います。この、コラムも同様で、「 コラムを読んでいますよ 」と声をかけられると、また書き続けようとエネルギーが沸いてきます。( 笑 )
■ やったことのない相手に質問することの愚
セミナー当日はその大家塾の塾長が直近に建設された高層賃貸マンションを見せていただきましたが、実にコンセプトのまとまった素晴らしい物件に仕上がっていました。
実は3年ほど前にその塾長が札幌へ来られた際に会食を共にしましたが、その時に大型高層賃貸マンションの事業計画を持参されていて、計画を見せて頂き相談を受けたことがありました。
計画は素晴らしいものだったので、オイラは「 これは資金的余裕があるなら是非やるべき 」と伝えました。そして「 一番大事なことは相談する相手を間違えない事 」だとも伝えました。
当時はオイラ以外では高層マンションを自ら計画して建てている大家さんは、書籍やブログを書いている人の中では皆無だったと記憶しています。
ですから、高層の大型賃貸マンションのことを訊くべき相手というものは限られている中で、塾長さんはオイラのところへ来る前の段階では周りにこの大型マンションの相談をしたところあまり賛成してくれる人は居なかったとのことでした。
中には「 危ないから辞めたほうが良いのでは? 」という人もいたそうです。また、「 新築時の空室がなかなか埋まらないのでは? 」と危惧する人も居たとのこと・・。しかし、よく聞くとその相談した相手は大型賃貸マンションを建てた人でなかったのです。
確かに現在のcashflow、資金stockや経験値と知識が足りていなければ、オイラも「 大型賃貸マンションは危ないからやるべきではない 」とアドバイスするでしょう。
例えば札幌でも、新築で30世帯以上の賃貸物件について、2月から3月初旬までの間での竣工のタイミングを逃すと、よほど家賃や募集条件を緩和する以外では、満室まで半年くらいはかかるものです。
それが50世帯となれば1年近くかかることもあります。しかし、早急には満室にはならないというその事実だけを見て、「 大型マンションは満室にならないから危険だ 」と判断するのはどうでしょうか。
資金計画で半年の元金据え置きを条件にすれば、その間に満室になれば問題ないわけです。それよりも早く満室になれば、経営者の努力が報われることになります。
また、工期が長く、その間は利払いだけでお金が入ってきませんし、最悪建設会社が倒産するリスクもあるという人もいます。それも事実です。しかし、事前に依頼する建設会社の評判やその会社の社長の人なりなどを調べることは可能です。
建設資金の支払い条件も、良い会社ならば工事の進捗に合わせた出来高払いにしてリスクを抑えることも可能なはずです。仮に出来高払いに応じない建設会社であれば、そもそも契約をしなければ良いのです。
■ イソップ童話「 酸っぱい葡萄 」のキツネになってはいけない
やったことのないことをアドバイスすることや、また尋ねる人を間違えることは、イソップ童話「 酸っぱい葡萄 」と同じことです。ざっくりとその内容を紹介します。
キツネがおいしい葡萄が樹に実っているのを見つけました。しかし、背伸びをして飛び跳ねてもそれが手に届かないと知ると、「 あれはどうせ酸っぱくて美味しくない葡萄さ 」と負け惜しみを言って、諦めて立ち去りました。
ここまでは童話の中のキツネの話ですが、我々投資家には、その先があります。
背伸びしても飛び跳ねても届かないと知ると、踏み台を探します。それを使ってもなお届かないと知ると、周りを見渡して先に上手くやって食べている人を探して彼に採る方法を尋ねました。
そして、教わったように竹を切り出し、その先を割って葡萄を挟んで取ることで、リスクを抑え美味しい葡萄にありつきました。
そして、教わったように竹を切り出し、その先を割って葡萄を挟んで取ることで、リスクを抑え美味しい葡萄にありつきました。
いずれの投資案件も、このような心持ちで取り組みたいものです。
■ 何を知っているかよりも誰を知っているかの方が重要だ
話を戻すと、同じレベルの投資家同士が、経験したことのない上のステージの投資を想像上でアドバイスをしあう時には十分に気をつけたほうが良いでしょう。結論が出ないまま「 どうせ酸っぱい葡萄だから諦めよう 」となってしまうかもしれません。
中古・築古・新築・戸建て・区分マンション・駐車場・トランクルーム・転貸・民泊・簡易宿泊所・ホテル・シェアハウス・借地・転売・競売…。それぞれに賢者が通った成功の道があります。また、安易に始めた愚者が通ることになる失敗の道もあるはずです。
「 何を知っているかよりも誰を知っているかの方が重要だ 」とロバート・キヨサキ氏は本に書いていましたが、正にその通りだと思います。
新築投資で成功したことがない人は、「 新築は利回りが低いので儲からない 」「 レバレッジは危険だ 」と安易に思います。そしてそれには、事実が含まれているのでなおさら厄介です。
一方で、レバレッジをつかい新築の賃貸マンションを買っている人は、「 築古はレバレッジが効かないので儲からない 」「 中古は苦労ばかりでコスパが悪い 」とも思います。それも事実が含まれているので更に厄介です。
儲からない新築しか探せなければ、「 新築は儲からない 」となり、レバレッジの使い方を分からなければ、「 レバレッジは危険だ 」となります。
また、「 築古はレバレッジが効かないから儲からない 」のではなく、「 儲かる築古を見つけられないから儲からない 」だけなのかもしれません。たくさんの手間暇の苦労に対して十分に報いてくれる儲かる中古物件もあるはずです。
オイラは偏見を持たず、それぞれのやり方で成功している賢者のところへ行って、直接本人から話を聞きたいと思います。
■ セミナーのお知らせ
そんな賢者の中から11月2日には、サラリーマンの為のマネープランナーの波乗りニーノこと西野くんと、福岡の元中卒サラリーマン大家こと不動産で新しい価値を創造する野中さんのコラボで、極東船長プレゼンツセミナーを開催します。
今回も健美家パートナーセミナーです。申し込みはリンクからお願いします。
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その頃の北海道は寒いのですが、たぶんゴルフもできるはずですのでお待ちしています( 笑 )