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この世に向こうから飛び込んでくる儲け話は存在しない。2019年は新規サラリーマンに厳しい年に【最終回】

大家対談/森野狼太郎×岡元公夫さん_画像


昨日の第3回に続き、元銀行マンの岡元公夫さんと、大人気辛口ブロガー、森野狼太郎さんの不動産業者対談をお送りします。最終回の今日は、2019年以降の不動産価格や融資の動向について、厳しい物件を買ってしまった人がするべきこと、読者の皆様への辛口メッセージなど、最後まで盛りだくさんの内容でお届けします。

新規のサラリーマンには厳しい時代になる

岡元公夫さん
2019年はどうなると思いますか?すでに価格が下がり始めたともいわれていますよね。

森野狼太郎さん
ここ1〜2年くらいに高値掴みした物件が回らなくなって、売りたいという人は増えると思いますが、残債が大きすぎてなかなか売れないでしょう。値下げできないので、それほど変わらないんじゃないですかね。

岡元公夫さん
しばらくはサラリーマンの給料から補填できるとしても、2〜3年経つと耐えられなくなって、下がり始めるんじゃないですか?

森野狼太郎さん
それもあるでしょうが、来年なんて短いスパンではないと思います。あと、今、下がったと言って買い始めている人がいますが、まだ全然下がっていないと思いますよ。その本当に下がった時に、融資をつけられるかどうかですかね。



岡元公夫さん
今まではスルガさんやオリックスさんは給料の何十倍の金額までというルールでサラリーマン大家さんに融資していましたが、金融庁がそれにNGを出しました。これからは物件単体の評価に変わってくるはずです。

森野狼太郎さん
そうなったら、新規のサラリーマンは入ってこられないでしょう。収入が多いサラリーマンでも、2割、3割と頭金を出せるほど貯金がある人って少ないですから。

岡元公夫さん
そうですね。不動産収入は家族で所得を分割したりして節税できますが、サラリーマンは節税にも限界があります。子供がいれば学費もかかるし、エンゲル係数も上がります。

森野狼太郎さん
そうそう。それで、節税しようとすると、キャッシュの出ないワンルームやらかぼちゃの馬車みたいなものに絡めとられちゃうんですから、世知辛い世の中ですよ。

買ってはいけない物件を買ってしまった人たち

岡元公夫さん
残念ながら、ここ数年で、地方のRCマンションをフルローン・高金利・低利回りのような方法で買った人が相当数います。

彼らはかぼちゃの馬車のようなわかりやすい失敗ではないので、まだ無自覚ですが、徐々に顕在化してくると思っています。

森野狼太郎さん
よくあるのが、フルローンで地方のRC一棟マンションを買っていて、1億借りて200万円しか残らないような物件ですね。2回くらい退去があって、リフォームをしたら、手残りは100万円ですからね。

岡元公夫さん
エレベーター工事なんてあれば、もうアウトですよね。

森野狼太郎さん
そう。税金だって払えません。1億円借金して、年100万円なら、月8万円ですよ。それなら会社が終わってからコンビニにバイトに行った方がマシですよ。ただ、そういう話をしても、「 月8万円でもいいから不労所得が欲しい 」という人もいるんですよね。

岡元公夫さん
そういう人って、借金の金額に鈍感なんだと思います。私は銀行員時代に億単位の融資をしていましたけど、業務で使う1億円って、個人のお金でいう100万円くらいの感覚になっちゃうんですよ。それで、もう借りられるだけ借りちゃえっていう人が多い。

森野狼太郎さん
よくわかります。借りられたときは、大喜びですからね。でも、1億円借りて金利4.5%だと金利だけで毎月約50万円を30年以上返すわけですよ。融資実行後に銀行から届く返済予定表のその行数と金額を見て、みんな急にビビり始めます。

しかも、フルローンが出ていた物件って、地方のものが多くて埋まりにくいエリアが大半ですから。はっきりいって、最近買った人はほとんどがヤバいと思います。

中には一球目でデッドボールを食らっている人もいますよ。この間も、「 利回りが30%と言われた 」って、18部屋中6部屋しか入っていない物件を買った人が来たけど、「 埋まらなければ利回りなんて意味がない 」って言ったんです。

しばらくは売ることもできないから、彼にはとにかく埋める方法を伝えて、次に市況が変わるまで生き延びろって言いました。

岡元公夫さん
例えば、どんなアドバイスをするんですか?

森野狼太郎さん
正直、家賃を下げるしかありません。お金をかけてリノベしてもたいして効果はないので、清潔感を出すことだけ心がけて、安くして埋めます。

小手先の技なんて、何年も持ちませんよ。空室を埋めるステージングとかでウン十万円ふんだくるサービスもあるみたいですが、下手なことしないで、広告費を払った方が、絶対に早く埋まります。

買ってからでは遅いですが、買う前にここに気付けば、妙なクソ物件を掴まされずに済みます。

岡元公夫さん
それはそうでしょうね。

他人に判断をゆだねてしまう人は不動産投資に向かない

森野狼太郎さん
あと、融資が付きやすいからって、新築投資がはやっていますけど、初心者は最初に行った勉強会やセミナーで「 足立区で利回り6%は高利回り 」「 葛飾区でこんな利回り、他に出ません 」とか言われると、「 そうなんだ〜 」って信じるんですよね。

そりゃ、最初は新築プレミアもあるから埋まりますよ。でも、最初の入れ替わり時期の2年〜4年もすれば大変なことになるんじゃないですかね〜。

岡元公夫さん
生まれたばかりのひな鳥が最初に見たものを親と信じ込むのと同じで、初心者の方は、最初に読んだ本やセミナーを妄信する傾向があります。本当はそれではいけないんですけどね。

あと、狼さんも言われていましたが、利回りはそれだけでは見ないこと。6%でも土地の値段が高い目黒なら、全く違う話になります。かぼちゃの馬車も、最初は駅から近くて土地値の高い場所のものも多かったので、早い段階で建てた人の中には、問題なく運用できている人もいますよね。

失敗しないためには、売主の会社が上場しているとか、パンフレットが立派だとか、営業マンのプレゼンがうまいとか、そういうことではなく、自分で「 どんな物件を買えば失敗しないか 」がわかる知識を身に着けることが一番です。

森野狼太郎さん
そうそう。リスクを理解できて、乗り越えるスキルがあるなら、どんな物件でもチャンスはあるんです。

例えば、ワタクシはよく「 この物件、買ってもいいと思いますか? 」と訊かれるんですが、「 ここが危ないよ 」と伝えると、「 そのリスクなら自分はこうすれば乗りこえられるので買います 」って言って、成功する人も多いんですよ。

狼旅団の団員には、そういう人になってほしい。ワタクシが「 この物件は危ないよ 」と言って、「 じゃあ、やめます 」という人は、他人に判断をゆだねてしまっている。そういう人は不動産投資には向かないと思いますね。不動産投資って事業ですからね。

岡元公夫さん
そこは非常に大事なポイントですね。人任せにするから、騙されるわけですから。相手が森野さんであれ、共食い大家さんであれ、話を鵜呑みにしないで、自分の頭でとれるリスクをしっかりはじいた上で、結論を出すべきです。

森野狼太郎さん
宣伝ではないですが、ワタクシのブログを一通り読んでくれれば、業者で独り立ちできるレベルの知識が身に付くはずです( 笑 )。もちろん、ウソつき業者や共食い大家にも嵌められなくなります。一日一つ勉強すれば1年で相当な知識がつくはずので、読むのは大変ですがぜひ読んでみてください。


過去のセミナーで配られた狼旅団オリジナルカレンダー

この世に向こうから飛び込んでくる儲け話は存在しない

岡元公夫さん
健美家のコラムと一緒に読んでほしいですね。最近、あまり書けていない私が言うのもアレですが( 笑 )。そろそろまとめに入りたいと思います。狼さんから読者さんへ、メッセージをお願いします。

森野狼太郎さん
この世に向こうから飛び込んでくる儲け話は存在しません。あなたを儲けさせたい不動産屋さんもいません。いるのは自分が儲けたい不動産屋だけです。

岡元公夫さん
それは銀行も同じですね。みんな、自分たちの利益が最優先です。

森野狼太郎さん
余裕があるときはいいんです。でも、食い詰めている業者は、平気で客を嵌めにかかります。ワタクシだって親友だと思っていた人間に、嵌められそうになりましたからね。ですから、「 人を見たら泥棒と思え 」という言葉を皆さんに捧げます。

そして、確約はできませんが、本当に困ったときは相談に来てくれれば、何かアドバイスできるかもしれません。不動産の世界は色々ありますけど、あきらめないでほしいと思います。

岡元公夫さん
最後に付け加えると、勉強している人にとっては、これからがおいしいところだと思います。しっかり勉強して、自己資金を貯めて、チャンスをうかがって欲しいですね。森野さん、今日はありがとうございました。

森野狼太郎さん
ありがとうございました!


編集後記
昨今の不動産投資業界を振り返るお二人の対談、いかがだったでしょうか。何が良くて、何が悪いかを決める基準は人それぞれで、正解はありません。しかし、不動産投資(そして借金)は現実であり、そこにはプラスで終わるという「正解」が存在します。そのために、何が必要なのか? この対談が、皆様のお役に立てば嬉しく思います。初めてポータルサイトに登場いただいた森野さん、そして岡元さん、貴重なお話をありがとうございました。


全4回のテーマ
【第1回】悪い奴らに食われちゃった初心者の話をよく聞いた一年でした
【第2回】買主のサラリーマンが「墜落する飛行機に乗っちゃった人」に見えた
【第3回】多様化する共食い大家。本当に怖いのは「悪意の賢者」よりも「善意の愚者」
【最終回】この世に向こうから飛び込んでくる儲け話は存在しない

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 森野狼太郎(もりのりょうたろう)さん

ookami

都内某不動産会社役員
秘密結社狼旅団団長を兼任

ブログ:狼旅団の地下に潜った不動産ブログ
Facebook:https://www.facebook.com/ookamiryodan
Twitter:https://twitter.com/siokarai_ookami



■ 岡元公夫(おかもときみお)さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

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