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ブレイクスルーのきっかけと中古物件をすべて売却した理由【第2回】

大家対談/図越寛×極東船長さん_画像


昨日の第一回に続き、8年半前に不動産投資を始め、これまでに※98億円( 中古28億円+新築70億円 )の不動産を取得したという図越寛さんと、極東船長さんの対談をお送りします。

図越さんのブレイクスルーのきっかけとなったスルガ業者からのオファーについて、中古物件を売却して新築事業を推し進める理由、物件をスムーズに売るために図越さんが実践していること等、数字も交えたリアルな話に注目です。
※98億円:41棟( 中古24棟+土地17件 )+1,066戸※売却済・建設中含む



「 サラリーマンをやめると3年間は融資がつかない 」という都市伝説

極東船長さん
それにしても、不動産投資を始めてから会社を辞めるまで2カ月とは、早かったですね。

図越寛さん
金森さんの本と今田さんの商材を読んだ時から、早く会社を辞めて不動産投資家として起業したいと思っていました。当時は、サラリーマンをやめると3年間は融資がつかないという都市伝説があったのですが、私はそんなことはないだろうと考えて、1棟目の大規模修繕費用の融資金が日本政策金融公庫から入金した日に、上司に「 大家さんになりますので辞めます 」と伝えました。

会社では年収が上がる見込みはなかったので、「 退路を断つ 」という思いでした。サラリーマンを辞めてから半年後に3棟目を買う時はまだ1期目の決算書がなく試算表だけの状態でしたが、無事に融資がつきました。ちなみに、融資はいわゆるアパートローンではなく、すべて事業者向けのプロパーローンです。



極東船長さん
2棟買って会社を辞めた後、3棟目の融資もすんなりついたということですか?

図越寛さん
そうです。3棟目を買う時は、1棟目と2棟目のマンションが満室になった状態のレントロールを物件資料として提出しました。もちろん、スルガ業者のようなレントロール偽造はしていません( 笑 )。

どんな物件なら融資がつくのかを組み立ててそこに合う物件を持ち込むので、借りやすかったんだと思います。4棟目も3棟目を購入した次の月に間を置かずに購入し、創業から1年弱で家賃収入は7,000万円になりました。

極東船長さん
ロジックを理解して行動に移せることと、融資の組み立てができるという点が、図越君の強みだと思います。いい物件を買っていると思うんですが、どうやって探したんですか?

図越寛さん
ネット検索です。皆と同じ条件で、川上物件ではありません。がんばって探して融資を付けて、ということの繰り返しでした。この8年半の間で中古物件は24棟買いました。入居率が低い物件や建物が傷んでいる物件を含めて、積算評価が出て、満室にすれば価値が上がるような物件は積極的に買いに行きました。


ブエナビスタHPより抜粋

ただ、3年前くらいから1棟中古物件の相場が上がり過ぎてほとんど買えなくなりました。数字が合う物件が出て来ないからです。この利回りなら、都心部駅徒歩10分以内の新築RCを建てた方がいいのではないか・・・という仮説を立て、トライ&エラーを繰り返しながら、最近は新築RCばかり建築しております。


飛躍のきっかけは初めての売却を経験したこと

極東船長さん
ここまで来る間に、何か飛躍のきっかけになった出来事はありましたか?

図越寛さん
3期目に初めて売却を経験したことですね。中古のRC1棟物件をいくつか持ってみて思ったのは、手残りはあるけれど、現金保有率はそれほど延びていかないということです。特に、私は購入後にバリューアップのために大規模修繕をする方針なのでお金がかかりますので。

実際、2期目までは役員報酬を出すと決算書が赤字になるため、役員報酬をゼロにしていたくらい、資金繰りは楽ではありませんでした。そんなとき、業者から買いのオファーが入ったので、売った場合をシミュレーションしてみたら、税引き後でも数千万円残ることがわかりました。

相手はスルガ三為( サンタメ )業者さんで、私の取得時の利回りが17%で、それを10%で売りました。その先のエンドのお客さんは8%くらいで買ったようです。売却すると、資金繰りが一気によくなったので、そこからは銀行や税理士さんにも相談しながら戦略的に売却するようになりました。

極東船長さん
少し話がそれますが、役員報酬ゼロだと、金融機関にあれこれ言われませんか?

図越寛さん
1棟目は個人で買っていたので、生活費はそちらから出ていますと説明したら、特に問題視はされませんでした。2棟目以降は全て法人所有で、多法人スキームは使わずに、1法人のみで運営しております。

極東船長さん
そうですか。それにしても、ネットで普通に探した物件が、それだけ高く売れるというのはさすがの目利き力ですね。売却は、スルガ銀行さんのサンタメスキームが多かったのでしょうか?

図越寛さん
地方の古い物件はスルガ頼みのものも一部ありましたが、全体のほんの一部。私のテリトリーは関西二府四県ですが、買主様は大阪の地場の信金や地銀で融資がついたものが多かったです。個人投資家だけでなく、プロの宅建業者が買主様のケースもありました。去年は9棟の中古物件を売却しました。




ブエナビスタHPより抜粋


中古物件を売却して新築事業を加速

極東船長さん
中古をすべて手放したのは、一段ギアを上げるためですか?

図越寛さん
創業時はキャッシュが足りないことに苦心しましたが、起業して数年たってみると、今度は債務償還年数の悪化、自己資本比率の低さ、流動資産の少なさ、という財務指標の悪さを懸念するようになりました。

それを大幅に改善するには債務の圧縮に当たる売却が効果的なのは明らかです。そこである日、これまでは納税額や市況のタイミングを見ながら年に2〜3棟ずつ売ってきましたが、文字通り「 資産の組み換え 」として中古物件を全部売ったらどうなるのかを計算してみたんです。

その結果、売上は下がりますが、高い税金を払ってでも、中古物件を手放し、自己資本比率を上げて、手元の現金を増やす方にメリットがあると判断しました。タイミングでいいますと、スルガ銀行の問題が発覚する直前でした。結果的には良かったですが、たまたまのラッキーでした。

極東船長さん
さすがですね。

図越寛さん
中古物件を全部売ると、9棟合わせて8.5億円のキャピタルゲインが見込めました。すると、税引き後でも5億円は残ります。BS上の純資産( 自己資金 )が5億円の決算書ができれば、それまでとはまったく違うことができるようになるぞと考えました。実際にそれを種銭として土地を仕入れ、新築事業を加速させるようになりました。


ブエナビスタ社の購入と売却履歴

売却する際には、平均すると売りに出してから3ヶ月以内に決済を終えています。売り止めにしたり、だらだら引き伸ばして半年や1年かかったことはありません。だいたい、思った通りの価格で売れていますね。

極東船長さん
オイラも売却の際にはほとんど想定した通りに売れていきます。それと、売る予定がなくても、今持っている物件を全部売ったらいくらになるかという計算は常にしています。物件の新陳代謝というか、この枝を切ったほうが幹が太くなるな〜と、庭木の剪定のようなことをしている感じです。

図越寛さん
不動産投資を10年、20年といったスパンで見て行けば、遅かれ早かれ組み換えは必要になりますからね。どこから組み替えていくかは、常に考えておく必要があります。


ブエナビスタHPより抜粋


プロカメラマンに依頼して物件ごとにアルバムを作成

極東船長さん
それにしても、図越君の売却物件の販売戦略はすごいね。新築でも中古でもかっこいい物件写真アルバムを作って、買う側の人の購買意欲をそそるんだよね。

図越寛さん
ありがとうございます。中古物件ならば大規模修繕を施工した後、新築物件ならば竣工時に、プロカメラマンに依頼して竣工アルバムを作ってもらっています。それを入居者募集時( レインズ掲載 )や売却資料として使っております。

極東船長さん
分譲マンションと同じような宣伝用写真を見ると、まるで女性が化粧をしたように、見違えますよね。そういうことはどこで学ぶんですか?

図越寛さん
アルバムについては、投資マンションを売っていたサラリーマン時代の経験が生きています。最初は新築物件だけでしたが、途中から中古でも始めました。

朝と夜にカメラマンと一緒に撮影に出かけ、「 ここを撮って下さい」 と指示を出して、現場でチェックもしております。出来上がってきた写真は、電線を消してもらうなど、見せ方を工夫します。まるで映画監督や写真撮影監督のような感じですね( 笑 )

プロカメラマンさんの費用は、枚数にもよりますが、20万円〜40万円くらいかかりますが、これからも作成していく予定です。私以外に、売却資料として物件写真アルバムを作っている人はこれまで、見たことがありません。




ブエナビスタ社のマンションのパンフレット(2019年6月竣工 ブエナビスタ神戸駅前)

極東船長さん
図越君は徹底しているんだよね。逆に、自分が買う側だったらと考えると、図越君みたいな売主ではなく、やる気のない売主の物件が狙い目になるともいえるよね。

図越寛さん
確かにそうですね( 笑 )。ただ、僕は自分のやっていることって、当たり前だと思っています。どうして他の人はやらないんでしょうね・・・。


編集後記
何から何まで徹底しているといった印象の図越さん。やったほうがいいことは絶対にやる、という実行力は並外れたものがあります。たくさんの投資家と交流してきた極東船長も、感心するばかりでした。明日の3回目は、お二人の投資エリアである札幌と大阪の現在の市況や、図越さんが新たにスタートした新築一棟貸の事業などについて紹介します。お楽しみに。


全4回のテーマ
【第1回】8年半で98億円の不動産を買った図越寛さんの成長のロジック
【第2回】ブレイクスルーのきっかけと中古物件をすべて売却した理由
【第3回】札幌と大阪の現在の市況。テナント・民泊業者への一棟貸しという挑戦
【最終回】またゼロから始めるとしても中古一棟RCを選ぶ

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■図越寛(づごしひろし)さん

sauza

不動産投資家
ブエナビスタ社代表
大阪在住
家族は妻と4人の子供



■主な経歴

□1980年生まれ
兵庫県西宮市生まれ

□1998年
兵庫県立西宮高校国際経済科卒業 
日商簿記2級取得

□2002年
関西学院大学商学部卒業

□2003年
東京の情報通信企業に入社

□2007年
大阪の投資用区分マンション販売会社に転職

□2010年(29才)
今田信宏さんの「光速不動産投資」を教科書に不動産投資を開始

株式会社ブエナビスタ設立・起業

□2011年
2棟購入し、サラリーマンを卒業

光速不動産投資のロジックで中古1棟マンションを買い進める
インカムとキャピタルの両輪で売り上げを伸ばす

□2018年
残っていた中古1棟マンションを全て売却(資産の組み換え)、新築一棟マンションの一棟貸しビジネスを始める

□2019年(38才)
これまでに取得した物件は41棟 (中古24棟+土地17件)、取得価格は98億円(中古28億円+新築70億円)

現在の所有物件は建設中物件を含めると16棟438室、建設中物件が竣工すると家賃年収は4億7千万円




■ 極東船長さん

極東船長さん

北海道の東の町在住
10棟300室の大家

■ 主な経歴

□1958年、北海道生まれ

高校卒業後、家業である漁業を継ぎ乗船、24歳から船長になる

□1993年(35才)
船の転覆を機に陸の仕事に就く。
収入が激減し、投資の勉強を開始。

□1995年(37才)
1棟目、札幌市内の中古APを購入(1DK×8戸、築5年)⇒売却

□1998年(40才)
2棟目、札幌市内の中古APを購入(1K×14戸、築10年)⇒売却

□2004年(46才)
3棟目、新築APを札幌市内に建てる(1DK×15戸、土地から取得して新築)⇒売却

□2005年(47才)
4棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1DK×10戸、築7年)⇒売却

□2005年(47才)
5棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1K2戸×2DK×4戸、築10年)⇒売却

□2006年(48才)
6棟目、札幌市内に新築APを建てる(1LDK×8室、新築)

□2007年(49才)
7棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×12室、築3年)

□2007年(49才)
8棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×20室、築4年)

他にも都内区分、中国区分、苫小牧の中古AP等、様々な物件の売買を続けながら、徐々に規模を拡大。

□2009〜2017年(51〜59才)
札幌市中央区にRCマンション11棟を新築(うち3棟売却済)

□2019年(61才)
所有物件は個人と法人合わせて20棟450室

家賃年収は4億強、諸経費控除後の税引き前CFは1億強、税引き後CFで8千万円

※物件は常に売買しているため、タイミングによって変わります。

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