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売れるものしか買わない。重視すべきは規模ではなく「税引き後利益」【最終回】

大家対談/松田ひであき×赤井誠さん_画像


共に家賃年収1億円を超える赤井誠さんと松田ひであきさんの対談の最終回。中古物件から始めて、新築にシフトしてきた赤井さんと、中古物件を追い続けている松田さん。二人がそのやり方を選ぶ理由は何なのか? 「 次の人も融資がつくものを買う 」「 利回り8%で10億の物件を持っている人と、利回り20%の1億の物件を持っている人、手残りキャッシュはほぼ一緒 」「 みんな幸せのロールモデルを求めている 」など、興味深い発言がいくつも飛び出しました。



余った土地を活用するためにアパートを新築

赤井誠さん
中古から始めて新築にシフトする投資家が多い中で、松田さんはずっと中古物件を買い続けています。それはなぜですか?

松田ひであきさん
最初の頃に中古の再生で利回り15%、20%を達成できた成功体験があるのが大きいと思います。新築は札幌でアパートを一棟建てましたが、それは公売で買ったマンションで土地が余っていたのでやってみたという感じで、やはりメインは中古です。

赤井誠さん
一棟だけ新築のアパートを建てたのはなぜですか?

松田ひであきさん
公売で買った物件の土地が余っていたので、活用法を考える中で、行き着きました。最初はコンビニを誘致しようとしたんですが、それは叶わなくて、次に新築をプランニングしたところ、RCだと杭負けすることがわかった。それで木造アパートに決めました。

赤井誠さん
札幌の北の方は地盤が弱いですからね。杭がいらないのは中央区だけだといわれています。

松田ひであきさん
よく、北の数字が増えるほど、杭も長くなるといいますよね。北27条だったら、27メートル、28条だったら28メートルみたいな感じですね。実際に見積りを取ったら、2,000万円くらい杭の費用がかかって、利回りが7%に届かなかったんです。

それなら木造で10%の方がいいなと思いました。坪単価が高いんですが、その分作りが凝っているノルフィーノというアパートを建てました。家賃は60平米で8万円くらいです。



次の人も融資が付く物件を買っています

赤井誠さん
話を戻すと、中古は利回りの高いものを買って、フル稼働している間は、間違いなく儲かります。問題は、売ったときですよ。10年後に売ったとき、新築の場合は次の人のファイナンスが付くけれど、中古だとそこが難しくて、値段が相対的に下がってしまう。

だから売る時のことを考えると、持っている間の利回りは低くても、新築の方が得なんじゃないの? という見方が一つあるわけです。

松田ひであきさん
その通りだと思います。僕も埋まりやすい間取りかどうかは気にしていますし、出口のない物件も買えないですね。仮に利回りが20%あっても、売るときに半値になっていたら、新築の10%の方が良かったとなるじゃないですか。だからそこはよく見ます。

赤井誠さん
中古でも、築年数が浅いものを買っているということですか?

松田ひであきさん
一部はそうですね。次の人も融資が付くような状態で売れるものを買います。あと築古物件だと、次の人が建て替えるような売り方ができるもの、古くても利回りで売れるものなどですね。ちなみに、自分では建て替えようとは思いません。コストも手間もかかりますから。

赤井誠さん
よく、「 ずっと持っていて、自分で建て替えればいい 」という人がいますが、「 解体費を知ってるの? 」って思いますよ。

松田ひであきさん
まあ、それを見越してもいいなというのは、買うこともありますけどね。よっぽど安いものでなければ、うまみはないと思います。最近は解体費用高騰していますし。ところで、赤井さんは途中から新築にシフトされましたね。何かきっかけはあったんですか?

中古物件の高騰で新築や再生へシフトチェンジ

赤井誠さん
僕は横浜で物件を買っているので、そのあたりの中古物件が高くなったのが理由です。中古で12%とか11%なら、新築の方がいいじゃないですか。それで、最初は建売を買おうとしたんですが、自分で間取りやプランを変えたら、想定利回り10%のものが11%以上になったんです。

やってみて思ったのが、新築なら30年とか25年とか借りられるので、中古の13%よりお金が残るし、10年経っても余裕で売れるということ。さらにいえば、償却もとれるから、これはアリだぞと。

そんな時にリーマンショックが起きたので土地を仕入れて、友人の進藤強さんに設計をお願いしたら、新築で13%のアパートができました。駅から3分の物件で、もう7〜8年経っていますが、家賃が全く下がりません。

松田ひであきさん
13%で8年なら、もう回収できていますね。

赤井誠さん
はい。今売ったって、建てた時と同じくらいで売れると思いますよ。そういう理由で、どんどん新築にシフトしました。ただ、そのうち新築も利回りが下がってきたので、ボロい物件を買って、フルリノベというのもやりました。

場所は鶴見駅というけっこう大きな駅から、徒歩10分くらいです。それを6年くらい前に買って、利回りは17%あります。17年の融資がついたので、家賃が80万円入って、支払いは25万円くらい。ほとんど空室期間がなくて、常に満室です。

松田ひであきさん
他の人にはその物件の良さが分からなかったんですね。

赤井誠さん
買った時はボロボロでした。でも出来上がると完璧で、業者の引く手あまたです。僕は新築を0から作るのも好きですが、古い物件を直すのも好きなんです。

例えば普通のライトを外してライティングレールを付けてスポットライトにしたらかっこよくなる。そこにクネクネミラーを貼ったり、3点ユニットにシートを貼ってホテル風にしたりすると、見違えるんですよ。

それで、業者の想定家賃が5万2,000円だったのに、5万8,000円でも瞬殺で埋まって、利回りも10%上がりました。工夫すればこんなに家賃が上がるのかと思って、そういうのが面白かったですね。

規模や売り上げは追わない。重視するのは税引き後利益

松田ひであきさん
赤井さんは、店舗デザインを住宅に持ち込んだ走りですよね。フロアタイル等もそうですが、店舗用の資材が居住用に使われることこの5年、10年で一気に増えました。それにしても、中古アパート、新築、ボロ物件の再生と、色々なことに取り組んできたんですね。

赤井誠さん
時代の流れでブームになっちゃうと値段が上がるので、ブームになっていないところで何かないかな? と探していたらそうなりました。太陽光もいち早くやりました。

風力発電も知り合いがやっていたので聞きに行ったんですが、こちらは勝ち目が低いと思い、手を出しませんでした。松田さんもそうだと思いますけど、僕も保全型なんです。

松田ひであきさん
その通りです。規模や売り上げは追いません。注目しているのは、キャッシュフローであり、税引き後利益です。売上より利益、そこが一番。

赤井誠さん
僕もだいぶ売却して、自己資本率を上げましたが、家賃は1億台から上げていません。

松田ひであきさん
単純にシミュレーションしたら分かりますが、利回り8%で10億の物件を持っている人と、利回り20%の1億の物件を持っている人、手残りキャッシュはほぼ一緒なんですよ。10分の1のローンで手残りが一緒なら、1億の方がいいよねという発想になる。

もしかしたら赤井さんもそうかもしれませんが、僕は親の失敗を幼少期から見てきたから、どれだけ売上が増えても足元を救われたらお終いという意識が強いのかもしれないです。失敗した時の転げ落ち方を見ているから、名よりも実を取るというか、慎重になります。

子供たちがいらないといったら、物件は自分の代で処分します

赤井誠さん
松田さんはこの先、どんなビジョンを持っていますか?

松田ひであきさん
僕は子どもには、継がすつもりはないんです。彼らには自分の好きな仕事をやってもらって、物件も子供たちがいらないといったら、自分の代で処分しようと思っています。

赤井誠さん
僕も息子がいらないといったら、全部売ります。ただ、次男はすでに物件の掃除やシェアハウスの管理、壁紙を貼るなどのDIYをやってくれています。長男も興味はあるみたいです。

松田ひであきさん
それはよかったですね。僕は、株式ごと第三者に売るという選択もあると思っています。第三者に売るという意味でも決算書の内容を良くすることを大事にしています。そして、これからはお金が第一ではなく、人生を楽しみたいです。

赤井誠さん
ああ、それは大事ですよね。

松田ひであきさん
自慢できる話ではありませんが、僕は4〜5年前くらいまで、お金に取りつかれていたと思います。でも、ある時、お金自体が目的になるのは違うと気付いて、ここ数年は自分のやりたいことをしよう、もっと自分のやりたいことに時間を使おうと心がけてきました。

以前、ジェームス・スキナーのセミナーに行ったときに、自分のやりたいことリストを100個書く時間がありました。最初、なかなか書けなかったんですが、「 お金のあるなしは気にしないで本当にやりたいことを書きなさい 」と言われて、ハッとしました。

「 お金がないから無理 」「 お金がもったいない 」という気持ちを取っ払ったら、100個書けたんですよね。それからは、やりたいことを思い付いたらやれるような人生を送るのが目標になっています。賃貸業においてもそれは同じです。

赤井誠さん
自分が好きに、楽しく生きている姿は、それだけで社会貢献なんじゃないかなあ。僕は15年くらい前からブログを書いているんですが、サラリーマンの読者が多いんです。「 あのブログを読んで、こんな風に変わりました 」と言われると嬉しいです。

自分が楽しんで、いろいろ工夫したことを、自分だけのものにせず、オープンにすることが、人に夢を与えるというか、他者への貢献になっているのかなと思います。意外と、どうやって生きたらいいかわからないという人が多いんですよ。

会社で出世する生き方とか、息子をいい大学に入れる生き方ではなく、それ以外の幸せのロールモデルをみんな求めているんじゃないかなあ。そうやって人生を楽しみながら、世の中へも貢献していく。お金がないとダメなのも間違いないけれど、お金がすべてではないのも間違いではないよね。

松田ひであきさん
よくわかります。僕もお金は大事だけれど、それだけじゃないというのがようやくわかりました。せっかく不動産投資で経済的自由を手に入れることができたので、これからはもっともっといろいろなことにチャレンジしていきたいです。


編集後記
中古物件から新築へシフトした赤井さんと、中古物件を追い続けてきた松田さん。二人とも、一見、大胆なようで実は非常に堅実な投資を選び続けてきたことがよくわかった対談でした。経済的自由を果たしたクレバーなお二人が今後、どんな人生を築いていくのか。多くの大家さんたちが、その背中をロールモデルとして追うことになるような気がします。赤井さん、松田さん、ありがとうございました。


全4回のテーマ
【第1回】13年で家賃年収1億4千万円の松田ひであきさんが35才で大家を目指した理由
【第2回】一棟目は2億3,000万円の札幌物件。たかが利回り、されど利回り
【第3回】公売、競売物件の再生なら今でも高利回りが可能
【第4回】2年でセミリタイアした理由。二度とやらないと決めた投資法
【最終回】売れるものしか買わない。重視すべきは規模ではなく「税引き後利益」

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■松田ひであきさん

sauza

不動産投資家
奈良在住
ブログ:脱サラ大家が目指す経済的自由への旅立ち



■主な経歴

□197×年、奈良に誕生

□199×年
大学卒業後、サラリーマンとしてメーカーの研究所で働く

□2005年
ロバート・キヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」を読んで衝撃を受ける
その後、書店に並ぶ不動産投資関連本をほぼ読破。売物件の現地調査を繰り返し行う

□2005年12月
宅地建物取引主任者を取得

□2006年03月
1棟目、2棟目を同時に購入

□2008年05月
14年間勤めた会社を退社
資産管理会社を立ち上げて法人化、専業大家となる

□2009年05月
少額短期保険代理店資格を取得

□2009年11月
関西大家の会を設立

□2014年03月
物件購入の傍ら、一部の物件を売却
家賃収入が1億円突破

□2014年10月
二社目の資産管理会社を設立

□2015年07月
複数売却の結果、実質無借金状態になる

資産ゼロから始めて、不動産投資への集中投資で「キャッシュフロー」が全ての支出(修繕費や税金支払、ローン返済、生活費一式)よりも多い状態、「経済的自由」を作り出す

□2019年
公売、競売を組み合わせながら、「税引き後利益」を重視した不動産投資を実践中

■所有物件

□01. 2006/03
札幌マンション1(A)号(26戸)、利回り15.8%

□02. 2006/03
札幌マンション2(B)号(26戸)、利回り15.3%

□03. 2007/02
長崎アパート(12戸)【売却済】

□04. 2008/06
大阪マンション1号(14戸)【売却済】

□05. 2008/06
兵庫マンション(12戸)【売却済】

□06. 2009/03
新築区分マンション(1戸)【売却済】

□07. 2009/11
千歳アパート(8戸)【売却済】

□08. 2009/12
大阪市ビル(3戸)【売却済】

□09. 2009/12
奈良区分マンション1号(1戸)【売却済】

□10. 2010/09
低層区分マンション(1戸)【売却済】

□11. 2011/06
特殊区分マンション(1戸)【売却済】

□12. 2011/07
大阪戸建1号(1戸)【売却済】

□13. 2011/11
奈良区分マンション2号(1戸)【売却済】

□14. 2012/02
大阪マンション2号(10戸)利回り18.1%

□15. 2012/07
奈良戸建1号(1戸)【売却済】

□16. 2013/01
任売戸建(1戸)【売却済】

□17. 2013/03
大阪戸建2号(1戸)【売却済】

□18. 2013/03
大阪マンション3号(4戸)【売却済】

□19. 2013/10
札幌マンション3号(19戸)利回り26.0%

□20. 2014/03
札幌マンション4号(28戸)【売却済】

□21. 2014/07
公団区分マンション1号(1戸)利回り18.0%

□22. 2015/01
公団区分マンション2号(1戸)【売却済】

□23. 2015/02
京都マンション1号(7戸)利回り24.0%

□24. 2016/01
札幌マンション5号(43戸)利回り11.8%

□25. 2018/02
札幌マンション6号(新築12戸)利回り10.6%

□26. 2018/08
札幌店舗(1戸)利回り7.8%
□27. 2019/01  札幌マンション7号(16戸)利回り14.0%
□28. 2019/05 札幌マンション8号(12戸)利回り20.0%
現在所有合計:10棟173室(区分1室含)
満室家賃収入:約13,200万円/年

<保有免許>

・宅地建物取引主任者
・甲種危険物取扱主任者
・甲種高圧ガス製造保安責任者
・普通自動車免許
・中型自動二輪免許
・少額短期保険募集人




■ 赤井誠さん

赤井さん

専業大家 ブログ:ゼロからの不動産投資と0円世界旅行

■ 主な経歴

196X年 横浜生まれ

北海道大学大学院卒業後、某電機メーカーに就職
2013年に退社し専業大家となる

不動産投資セミナーの講師等でも活躍

■ 主な所有物件

□2005年
福岡市アパート利回り20%【売却済】

□2006年
仙台市アパート 利回17%【売却済】

横浜市マンション 利回11%【売却済】

□2008年
横浜市アパート 新築 利回り11%
1K+ロフト×6戸

横浜市アパート 新築 利回り11%
1K+ロフト×8戸

□2009年
横浜市戸建て 利回り15%
4SLDK+サンルーム

□2010年
横浜市アパート新築  利回り13%
1K×8戸

□2010年
横浜市アパート 利回り20%
1K×4戸

□2011年
横浜市マンション 利回り15%
1K×10戸,1LDK×1戸

□2011年
横浜市マンション 利回り15%
店舗,1LDK

□2012年
杉並区区分マンション 利回り16%【売却済】

□2012年
柏市アパート 利回り20% 売却済み

□2013年
藤沢市パーキング30台 利回25%【売却済】

□2014年
横浜市テラスハウス 利回り13%
1LDK x 2

□2015年
横浜市アパート 利回り9%
2DK x 8戸

□2016年
横浜市マンション 利回り11%
2DK x 4戸+ 7LDK シェアハウス

□2017年
横浜市アパート 利回り14%
2DK x 4戸

□2018年
横浜市アパート新築 利回り9.6%
1LDK+ロフト x 2戸

□2018年
横浜市アパート新築中 利回り9.6%
1LDK+ロフト、店舗

□2018年
横浜市アパート新築中 利回り7.6%
1K x 15戸

知識ゼロからはじめて17棟114室
年間家賃収入は約1億800万円

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