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20年で30億円不動産を買った極東船長の紆余曲折

大家対談/赤井誠×極東船長さん_画像


人気の大家対談。大家歴10年の赤井誠さんが指名したお相手は、北海道の東の町に住みながら20年前に不動産投資を開始し、現在の投資総額は30億円に迫るという極東船長さんです。元々は中古アパートからスタートし、ステージを上がりながら現在は新築案件を進める二人。過去を振り返り、現状を報告しあう中で、様々な「 成功のセオリー 」が見えてきました。全6回の連載の初回です。


■ 道東に住みながら札幌に30億円の不動産投資を展開


船長とはブログを通じて知り合って、もう10年になるね。横浜と北海道で住む場所は遠いけど、何でも相談できる本当にありがたい存在です。ところで、船長のことを知らない方がほとんどだと思うので、経歴や投資歴について、改めて教えてもらえますか?


わかった。赤ちゃんが相手だから、北海道の言葉でしゃべるけど、勘弁してよ。俺は道東の町に住みながら、札幌を中心に大家業をしているのさ。大家歴は20年。所有物件は、個人と法人を合わせて10棟229室で、そのうちの5棟155室は、この三年で新築した10層のRCマンション。昨年の合計家賃は3億弱だよ。

返済比率は40.5%で、諸経費控除後の税引き前CFは1億弱。でも、そう言うと「 問題は税引き後CFだ! 」といつも赤ちゃんに指摘されるんだ( 笑 )。だから、税引き後でいうと6,000万円くらいだな。ただ、その後に4棟売却したんだ。上手く節税しないと、今年は所得税・消費税で7,000万くらいになりそうだよ。

それ以外に、この春完成の物件が2棟30室。今年着工予定のものが4棟76室あるから、売却しないとしたら来年には305室、税引き前キャッシュフローは売却前と同じ1億程度に戻る予定だよ。借入はそうなると30億を超えるなあ。赤ちゃんは今、どれくらい?



10棟65室かな。去年から売却を進めていて、競売でも買っているから、タイミングにもよっても変わります。家賃年収は6,000万円くらい。税引き後の手残りは3,000万円強ですね。借金は2億5,000万ぐらいです。

その他に今、都内で新築のRCを建てているんです。そこで2億借りるので、5億5,000万の借金で、家賃は8,000万ぐらいになる予定。船長とは随分と差が開いちゃったなあ( 笑 )。ところで、船長が不動産投資を始めたきっかけを教えてください。


もともとの仕事は漁業で、19才のとき船に乗った。24才で家業を継いで、船長になって経営にも携わってきた。ところが35才のとき、古い船に大きなエンジンを積んだら、負担が大きすぎて船体に亀裂が入り、浸水して転覆しちゃった。これで漁師の一番の財産である船をなくしたのさ。

新しい船を造ろうとしたら許可が下りず、やむをえず慣れない陸の仕事に着いたら、年収が280万円。船に乗っていた頃は1,000万円以上あったから、愕然としたね。
3人の娘を大学まで出すにはどうしたらいいかと考えたとき、アパートで成功している知り合いの顔が浮かんだのさ。

もともと、邱永漢先生の本が好きで、投資をするなら株か不動産投資しかないな、と思っていた。手元に船が沈んだときの保険金があったので、それを元に不動産投資を始めようと思ったのがきっかけ。



それは何年頃ですか?


船が沈んだのが平成5年で、一棟目を買ったのは平成7年。最初の物件は築5年の5,000万円のアパートで、間取りは1DK×8戸、利回りは10%だった。今はない拓銀のアパートローンを使って、10年固定で金利4.5%、期間は17年さ。

じいさんから「 どんな仕事でも3割は自己資金を入れないとダメだ 」と言われていたから、アパートを買うときもそうしたよ。



■ 利回り10%で金利が4・5%の物件は年間70万円しか残らなかった


船長も最初は中古アパートから始めたんだよね。でも、利回り10%で金利が4.5%では、なかなか大変だったでしょう。


昔、船を造る建造資金を借りたことがあってね。それが金利8%くらいだったから、その時は4,5%でも安いと思った。それに、当時、固定10年金利4,5%は史上最低といわれたんだよ。

ただ、
実際に運営してみると、年間70万円しか残らなかった。経費や税金を引いた実質利回りは7.8%。やっぱり、甘くなかった。


そのレベルだと、8室中2つ空いたらマイナスでしょう。


そう。結局、このアパートは最後に売却して初めて自己資金を全部回収した。15年持って、ローンが残り2年というところで2,600万円で売れた。残債が700万円だったから、差額は儲かったけど、家賃はほとんど残らなかったなあ。


ハッキリ言って、全然儲かっていないね。


でも、この一棟目で遠隔地の自主管理について一通り学べたから、自分にとってはありがたい物件だよ。トラブルもけっこうあったけどね。


それでも不動産投資をやめずに、2棟目を買ったんですね。


娘たちの大学費用を作るために、他に方法がなかったから。一人暮らしをさせると、国公立でも4年で1,000万円かかる。それを3人分作りたかった。2棟目を買ったのは、1棟目から3年後の平成10年。レオパレスが建てた物件で、築10年で利回り12%だった。

1DK×8戸で、売値5,000万円に指値を入れて4,700万円で買えた。このときは家賃保証で毎月、47万9,000円が入ってきたんだけど、
ローンが10年で、手残りはほとんどゼロ。買ってから7年経ったところで、全空で返すといわれて焦ったけど、シーリングファン付の照明や飾り棚といった小細工を用いて、なんとか満室に戻すことができたよ。


手残りゼロって、今では考えられないなあ。ローンをすべて返し終わったら、お金が入ってくるという発想だったんですか?


そう。当時の不動産投資っていうのは、皆、そういう考えでやっていて、それでよしとしていたのさ。実際、10年でローンが終わった後は、1棟目と合わせて2棟で約400万分の家賃が使えて、それが大学生2人分の学費になったんだよ。

言ってみれば、1棟目と2棟目は、耐え忍ぶ投資さ。当時は節約のために、地元から札幌へも一番交通費の安い夜行バスで通っていた。それに俺、陸に上がってからも朝3時におきて8時まで船に乗って、そのあと、仕事に行っていたんだ。

それを35才から50才まで、15年続けた。自分でいうのもおかしいけど、その頃は人一倍努力したと思っている。



■ 残債の減りよりも物件の評価の減りの方が大きい時代はつらかった


船長の努力は本当にすごいよね。


でも、赤ちゃんだって同じだろう? 最初の頃はみんな、お金を節約して、体を動かして、がんばっていた。赤ちゃんが1棟目の福岡の物件に行くとき、週末に始発の飛行機で行って最終で帰ってくるのをブログで読んで、俺と同じだと思ったよ。


僕のときはそれなりに情報もあったし、金利も低くて、利回りも上がっていた。船長のときよりもずっと環境は良かったと思う。言っちゃ悪いけど、船長が買い始めた頃から、物件の価格がどんどん下がっていったでしょう。


そう。残債の減りよりも物件の評価の減りの方が大きいというのは、本当につらかった。毎年公示価格が出るたびに15%とか20%とか下がるんだよ。最初に買ったAPの土地は一坪40万円くらいで、一時期は20万円くらいまで下がって、今また30万円くらいに戻っている。

俺が始めたのは、札幌でも中央区では坪100万円以下で買えるところはないと言われた時代。それで、いくら借金を返しても、物件の価値が下がっているから、次がなかなか買えなかった。だから、最初の頃は買い進めるにも時間がかかったよ。そんなに昔のことじゃないのに、隔世の感があるね。



船長の話を聞くと、始めるタイミングというのは、本当に大切ですね。


リーマンショックの前と後とでは、市況がガラリと変わった。直後は金利安い、物件安い、指値は効く状態。そのタイミングで5棟くらい買えた人は、それこそ光速で上がれたんじゃない? 平成10年くらいからやっている人は、今、ほとんどの物件でキャピタルがとれるでしょう。


僕も今、どんどん売っています。船長の売却の基準は何ですか?


売るのは、そのときに最も家賃がとれていて、その後、尻すぼみになっていくもの。今も、築古のテナントや個人所有の物件の売却を進めているところだよ。時期的には、家賃の7年分以上の手残りが、ひとつの目安で、昨年は4棟売却した。

売却益は1億円くらいだな。反対に、地形がよくて場所がいいものは残している。そういうものは、5年後でも10年後でも売れるから。



安く買って高く売るというのは、目利き力も大切ですが、運もありますよね。


本を出してるフリーパパさんという投資家は、仕事が忙しくて株を休んでいたら、そのタイミングで暴落したとか、運がすごく良い。逆に、昭和60年から平成5年くらいの間で不動産を買った人は、何のためにやっていたのかわからないんじゃないかなあ。その間に死んでしまったらつらいよ。


運が強い人というのは、危険に敏感な動物と同じで、負けると察知する能力が強いんだと思う。ある意味、野生的なのかもしれないね。


編集後記
まだ雪の積もる札幌の居酒屋で行われた大家対談。遠慮のない二人だから話せる「 ココだけの話 」や辛口の本音も多く飛び出し、非常に濃密な時間になりました。続きもお楽しみに。

○ 全6回のテーマ
第1回、【 20年で30億円投資した極東船長の紆余曲折 】
第2回、【 大きく資産を増やす王道と新築RCに辿りついた理由 】
第3回、【 地方物件、海外投資、数々の失敗を経てわかったこと】
第4回、【 月100万円のCFでリタイヤできると思っている人】
第5回、【 お金より大切なもの。不動産投資のゴールとは何か?】
最終回、【 資産100億の人たちが嘆く「事業継承」の難しさ 】


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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 極東船長さん(きょくとうせんちょう)

極東船長さん

船長のブログ
極東船長の子供たちに伝えたいこと徒然

北海道の東の町在住
10棟229室の大家

□ 経歴

1958年、北海道生まれ

高校卒業後、家業である漁業を継ぎ乗船、24歳から船長になる

1993年(35才)
船の転覆を機に陸の仕事に就く。
収入が激減し、投資の勉強を開始。

1995年(37才)
札幌市内に1棟目の中古APを購入。

1998年(40才)
札幌市内に2棟目の中古APを購入。

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他にも都内区分、中国区分、苫小牧の中古AP、新築AP等、様々な物件の売買を続けながら、徐々に規模を拡大。
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2009〜2014年(51〜56才)
札幌市中央区にRCマンション7棟を新築(内2棟売却済)

2015年(57才)
所有物件は個人と法人合わせて10棟229室

家賃年収は3億弱、諸経費控除後の税引き前CFは1億弱、税引き後CFで6千万円

■ 赤井誠さん(あかいまこと)

赤井誠
赤井誠さんのブログ

196X年 横浜生まれ
10棟65室、駐車場30台の大家

北海道大学大学院卒業後、某電機メーカーに就職。
2013年に退社し専業大家となる。

□ 所有物件一覧

2005年
福岡市アパート
1DK×10戸
2008年売却済み

2006年
仙台市アパート 利回り17%
1K+ロフト×10戸
2012年売却済み

横浜市マンション 利回り11%
1K×23戸
2014年売却済み

2008年
横浜市アパート 利回り11%
1K+ロフト×6戸

横浜市アパート 利回り11%
1K+ロフト×8戸

2009年
横浜市戸建て 利回り15%
4SLDK+サンルーム

2010年
横浜市アパート 利回り13%
1K×8戸

2010年
横浜市アパート 利回り20%
1K×4戸

2011年
横浜市マンション 利回り15% 
1K×10戸,1LDK×1戸

2011年
横浜市マンション 利回り15%
店舗,1LDK

2012年
杉並区区分マンション 利回り16%

2012年
柏市アパート 利回り20%
1K+ロフト×10戸
2013年売却済み

2013年
藤沢市パーキング 利回り25%
30台

2013年
横浜市戸建て 利回り14%
1LDK

2015年
10棟65室(常に変動アリ)

家賃年収約6,000万円くらい。税引き後の手残りは3,000万円強

さらに詳しいプロフィール
幼少期から現在までほか


□ 赤井さんの本

赤井誠
ゼロからの不動産投資(すばる舎)

赤井さん2冊目
本気ではじめる不動産投資(すばる舎)

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