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金利リスクを甘くみる危険性と海外投資での失敗

大家対談/赤井誠×極東船長さん_画像


札幌を中心に物件を増やし、投資総額30億円を超える極東船長さんと赤井誠さんの対談の続きです。今回のテーマはリスクヘッジ。不動産投資歴20年の極東船長さんが、過去に東京でのワンルーム投資や海外不動産への投資で失敗した経験から学んだこと。「 何かあったら即アウトの人は多い 」という赤井誠さんが語る金利の怖さと重要性など、今回も聞き逃せない内容ばかりです。


■ 借金に対するヘッジができていない人が多い


最近は安易にセミリタイヤをすすめるような風潮があるけど、僕は最初から大きく買って、すぐにセミリタイヤというのは、リスクがかなり大きいと思う。船長もアパートを買ってからもずっと、船乗りと陸の仕事の両方を続けてきたでしょう。僕も一昨年まで本業はサラリーマンでした。


そうだなあ。俺が思うのは、リスクをとるなら地震保険などのバッファーとセットでないといけないということさ。例えば、3・11のとき道東の一部にも津波が来たんだよね。俺はそれ以来、保険を上限までかけている。常にリスクを値洗いして、最適なものを準備しないと、何かあったときに倒れてしまうから。


不測の事態があったら即アウト、という人は多いですよ。特に、借金に対するヘッジができていない人。1%台の金利が未来永劫続けばいいけれど、4%台になったらマイナス、という人をよく見ます。

僕は去年、マンションを売却して1.3億円を繰上げ返済したんです。最初、12月5日の予定だったんですが、12月8日に変わった。そうしたら、日割り金利分が1・5万円も増えたんですよ。金利1.4%で1億3,000万円だと、1日5,000円か、と改めて金利の重さを感じました。

その前に、銀行が間違えて金利を1・975%で計算していて、それを見たら金利は1日8,000円になっていた。8,000円っていったら、家族4人が1日生活できるお金ですよ。0.5%違うだけで、これほど違う。

金利4%で引きなおして、ちゃんと耐えられる体質かどうか。何かあったときに使える現金があるのか、ということです。自分はこういうことに非常に時間をかけています。買うことで頭が一杯で、買えたら一丁上がり、というのは絶対に違いますよ。


■ ガツガツしていない人の方が、いい結果を手にしている


確かに、今、金利が低いこともあって、最近、不動産投資を始めた人は特に、金利に無頓着な人が多いような気がする、と言うか物件が欲しいから高い金利でも買っているんだよね。


金利が上がるときって、お金がない人、リスクの高い人から上がっていく。皆、一緒に上がるわけじゃない。銀行から見ると、フルローンで買っていて、自己資本率が低くて、現金が手元になくて、リスクが高い人は、危ないからすぐに金利を上げてくる。借りるとき、人によって金利が違うのと一緒です。


金利交渉も少し前に比べると、厳しくなっているみたいだね。


お金がない人が、「 他の銀行に借りかえます 」なんてカマをかける話を聞きますが、銀行はエビデンスを求めてきますよ。5,000万円くらい口座にあって、5,000万円借りている人が金利下げて欲しいといったら飲むけれど、カツカツの人が同じことをいっても、「 借り換えできるものなら、どうぞ 」と言われて終わりです。

あと、基本的なことですが、性急に規模を拡大するやり方は危険。あまりガツガツしていない人の方が、長い目で見るといい結果を手にしている。僕から見ても、この人、何か合ったら即アウトだけど大丈夫かな、と心配になる人が少なくありません。


急ぐと、どうしたって無理をするからね。最初、100万円の資金で10万円儲かったとする。そういう人は、「 1億あったら1,000万円儲かったのに 」と考えて、単位を大きくするのさ。そして、稼いだ分を全部使って次に進むから、失敗するときは全部失う。まあ、未熟さは若さゆえという部分もあるけどね。


結局、どれくらいリスクを取れるか。借金をする割合を0%から100%の中で、どこを選ぶのか。現金買いもあれば、フルレバでがんがん増やすやり方もある。その中で、自分の居心地のいい場所を選ぶことが大事。ただ、不動産は税金が高いから、個人的な意見をいうと、レバレッジをかけないなら、株をやった方がいいですよ。

■ 中国に買ったマンションは利回りが10分の1に下がって損切りした


高利回りの中古アパートから入って、資産価値の高い新築RCマンションに移ってきた。次はポートフォリオのバランスから、海外というのもパターンのひとつですよね。船長は海外物件についてどう思いますか?


やらない。実は、最初のアパートを買った平成7年に、東京都世田谷区の明大前の投資用1ルームマンションも買ったんだ。自己資金を20%入れて、1,680万円だった。東京の不動産投資がどんな物か、アンテナを立てる意味で持っていたのさ。

明大前の1ルームは利回りが4.8%。6・8万円で10年間ずっと埋まっていたんだけど、家賃は毎月、8,000円くらい持ち出しだった。まあ、よくある失敗パターンだよ。ただ、これで
「 東京はなかなか家賃が下がらない 」ということがわかったよ。

何を言いたいかというと、俺、過去には海外もやったことあるんだよ。中国の物件で、数年持って、最後はバランスシートが悪くなるから損切りして売った。売るときにも随分と手間と時間がかかったよ。



中国なら、今、持っていれば儲かったでしょう。


いやいや、その物件は、東芝の現地駐在員向けの物件だったから、東芝の工場がなくなった途端に、家賃が6万円から現地人向けに6,000円まで下がったのさ。利回り10%が利回り1%だよ。不動産は立地が全てだって、そのときに思った。

当時、中国のマンションを売る商売は人気があってね。日経新聞に「 すごく儲かる 」と夢見たいな広告があった。でも、
夢を売るのは原野商法と同じだよ。それよりも、現実に知っている街の人気エリアのひずみを見つけて買うのが一番。俺にとってはそれが札幌さ。


■ 20年積み上げてきたんだから、経験を生かせる投資をしたい


僕は東南アジアに物件を持っています。まあ、500万円くらいの投資だから、何かあってもいい範囲だと思って。去年、東南アジアを回ったんですが、行ってみた印象と、世間のイメージはやっぱり違う。

個人的にはタイはかなり日本に近いと思った。逆に、フィリピンはあと30年はかかるという印象。伸び代は大きいんだけど、まだまだ教育が受けられない子供も街中にいっぱいいて、外国人と一部の富裕層だけが儲けている感じでした。でも、僕はその国の一般の人が買える物件に投資したい

となると、まだ年数がかかるし、30年後に儲かっても遅すぎるから、投資対象としてはないなと。あと、マレーシアのイスカンダル計画も賭けに近いようなものだと思っています。あくまでも個人的な感覚ですけど。

もちろん、自己使用とか、自分が好きだからという理由なら、どこに買ったっていいんですよ。ただ、行きもしない場所で儲かるから買うというのは、なかなか厳しいと思います。といいつつ、幾つか持っているので、それなりに期待はしていますよ( 笑 )。


俺はリスクをとって借金もある代わりに、エリアをどんどん絞っている。札幌は基本的には円山からバスセンターか菊水までしかやらない。北海道の人口が半分になっても、ここに人が住むだろうという場所だけ。

せっかく20年積み上げてきたんだから、経験を生かせる投資をしたい。そう考えると、知っているエリアが一番固いよ。年齢のせいもあるけれど、分散よりも集中という感じだね。札幌は空室率が高いというけれど、それも立地次第。俺の物件の空室率は、去年は4.8%だった。


その考えには賛成です。僕はそれが東京だと思っているから、東京に買っています。今年、ハワイにも買うつもりですが、海外の物件は本流ではない。


どこがいい、ダメじゃなくて、九州でも四国でもそういうエリアはあると思うんだよ。将来的にフランスのような移民制度を取り入れれば、人口が増えてこの前提は変わるけどね。今のままの状態が続くなら、俺は立地を重視するよ。



編集後記
少しの金利の違いが、きちんと見てみると、かなり大きな金額になることには驚きました。また、極東船長が東京のワンルーム投資、中国への投資での手痛い失敗を経て、「 自分のよく知っているエリアの好立地 」に辿りついたというお話には非常に説得力がありますね。次回もお楽しみに。

○ 全6回のテーマ
第1回、【 20年で30億円投資した極東船長の紆余曲折 】
第2回、【 大きく資産を増やす王道と新築RCに辿りついた理由 】
第3回、【 金利リスクを甘くみる危険性と海外投資での失敗】
第4回、【 月100万円のCFでリタイヤできると思っている人】
第5回、【 お金より大切なもの。不動産投資のゴールとは何か?】
最終回、【 資産100億の人たちが嘆く「事業継承」の難しさ 】


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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 極東船長さん(きょくとうせんちょう)

極東船長さん

船長のブログ
極東船長の子供たちに伝えたいこと徒然

北海道の東の町在住
10棟229室の大家

□ 経歴

1958年、北海道生まれ

高校卒業後、家業である漁業を継ぎ乗船、24歳から船長になる

1993年(35才)
船の転覆を機に陸の仕事に就く。
収入が激減し、投資の勉強を開始。

1995年(37才)
札幌市内に1棟目の中古APを購入。

1998年(40才)
札幌市内に2棟目の中古APを購入。

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他にも都内区分、中国区分、苫小牧の中古AP、新築AP等、様々な物件の売買を続けながら、徐々に規模を拡大。
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2009〜2014年(51〜56才)
札幌市中央区にRCマンション7棟を新築(内2棟売却済)

2015年(57才)
所有物件は個人と法人合わせて10棟229室

家賃年収は3億弱、諸経費控除後の税引き前CFは1億弱、税引き後CFで6千万円

■ 赤井誠さん(あかいまこと)

赤井誠
赤井誠さんのブログ

196X年 横浜生まれ
10棟65室、駐車場30台の大家

北海道大学大学院卒業後、某電機メーカーに就職。
2013年に退社し専業大家となる。

□ 所有物件一覧

2005年
福岡市アパート
1DK×10戸
2008年売却済み

2006年
仙台市アパート 利回り17%
1K+ロフト×10戸
2012年売却済み

横浜市マンション 利回り11%
1K×23戸
2014年売却済み

2008年
横浜市アパート 利回り11%
1K+ロフト×6戸

横浜市アパート 利回り11%
1K+ロフト×8戸

2009年
横浜市戸建て 利回り15%
4SLDK+サンルーム

2010年
横浜市アパート 利回り13%
1K×8戸

2010年
横浜市アパート 利回り20%
1K×4戸

2011年
横浜市マンション 利回り15% 
1K×10戸,1LDK×1戸

2011年
横浜市マンション 利回り15%
店舗,1LDK

2012年
杉並区区分マンション 利回り16%

2012年
柏市アパート 利回り20%
1K+ロフト×10戸
2013年売却済み

2013年
藤沢市パーキング 利回り25%
30台

2013年
横浜市戸建て 利回り14%
1LDK

2015年
10棟65室(常に変動アリ)

家賃年収約6,000万円くらい。税引き後の手残りは3,000万円強

さらに詳しいプロフィール
幼少期から現在までほか


□ 赤井さんの本

赤井誠
ゼロからの不動産投資(すばる舎)

赤井さん2冊目
本気ではじめる不動産投資(すばる舎)

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