• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

13,649アクセス

民泊挑戦やめました。ー京都の調査でわかった課題と期待ー

たかおさん_画像 第31話

最近不動産投資業界においても何かと話題になる事の多い「 民泊 」ですが、私自身は1980年代の後半にハンガリーのブタペストやエジプトのカイロで体験したほか、4年前にはフィジーの民家の一室に一カ月滞在しました。

多少のトラブルもありましたが、今でも強く記憶に残っている想い出です。ホテルやドミトリーとは違って実際に生活している場所に入って行くわけですから、最初はかなり抵抗感があります。

でも、その日常がとても刺激的ですし、また旅行者としては普通経験できない生活ができるという魅力もあります。海外に長期滞在できるのであれば、是非おすすめしたいところです。

しかし、私は日本で民泊に参入する予定はありません( 正確にいうと挑戦をやめました )。今回はその理由や運営している人たちの例を挙げながら、現状の問題点などについて、不動産投資家目線でご紹介したいと思います。

さて、かつてはホームステイ形式が主流だった民泊ですが、インターネットの発展により、貸し手と借り手の仲介を行う専門サイトが登場し、状況が一変しました。

このビジネスモデルは「 CtoC Consumer-to-Consumer 」つまり、個人間でのモノやサービスの売買を行うプラットフォームを提供するもので、配車サービスの「 UBER 」や海外ファッション輸入の「 BUYMA 」などと同様、注目度が高まっています。

中でも、民泊サイトの代表といえる「 Airbnb 」は、上場すればその時価総額は2兆円にも上るとの試算があるほど、世界的にその需要や可能性は大きいとされています。

また、日本においても外国人観光客が急増する一方で、宿泊施設が圧倒的に不足しており、その対応が急務となっています。よって、国家戦略特区の活用や法律・環境整備を急いでいるわけですが、ここにきて多くの問題点が浮き彫りとなってきました。

先日、京都市の民泊施設実態調査が公表されました。日本の観光地のトップランナーである京都市の民泊の現状に注目が集まりましたが、非常に興味深い結果となっています。

以下、ポイントを抜粋します。(27年12月1日〜28年3月31日調査)

1.京都市内、2,702施設に対して調査を行う
→これは全てではなく一定規模以上
2.所在地を特定できた施設数 1260施設( 46.6% )
→半分以上は特定できていない
3.旅館業法上の許可施設数 189施設( 7.0% )
→許可施設は1割にも満たない
4.旅館業法上は無許可と推測させる施設 1847施設( 68.4% )
→ここが最大のポイント
5.用途違反の施設 322施設( 11.9% )
→早急に対応が迫られると想像される
6.最低宿泊日数 1泊が1452施設( 53.7% )
→普通に考えると当たり前だが。。。
7.最低宿泊日数 6泊以上は44施設( 1.6% )
→最低宿泊日数6日は非現実的でしょう


また、民泊の課題としては、以下のようにまとめられています。

1.民泊施設については無許可営業の施設が多く、宿泊客と住民の安心・安全の観点から問題がある
2.民泊施設の周辺住民は、施設に対して、誰がどうやって営業しているか不明なことから、具体的なトラブルがなくても不快感・不安感を抱くことが多い
3.管理者が不在なケースが多いため、宿泊者への適正な管理ができていないと推察される
4.所在地が特定できない宿泊施設が半数以上存在


ある程度無法状態であったので致し方ない部分もあるとは思いますが、想像以上に厳しい結果でした。

最低宿泊日数については、6泊以上の規制が課されるようですが現実的ではありません。また課題についても、周辺住民への配慮を強く滲ませており、運営サイドには強いプレッシャーになります。

実は、京都市で民泊施設を運営している知人が、今回の調査対象に入りました。いわゆる無許可施設にあたります。今回の調査を受けて許可を取り運営を続けるか、民泊からは撤退するか、悩んでいる所です。

参入から数年が経過している為、投資としては十分に回収できているのですが、続けるとなると新たな投資と継続的なコストが発生します。

また、沖縄で不動産賃貸から民泊に転じた知人の話では、収入が倍増しており、いわゆる利回りベースでは10%から20%へ上昇したそうです。確かに魅力的です。

で、調子に乗って運営施設を増やした矢先にそのマンションの管理規約が変わり、マンション内での民泊運営が禁止になり、その施設は再び賃貸物件に戻すということになりました。今後、こういうケースも増えるでしょう。

他人事のように話していますが、私も実は軽井沢で民泊ができないか、可能性を探っていました。元々別荘として購入する物件の有効利用が目的であり、管理も地元の不動産会社に民泊代行事業者として委託するというスキームで考え、その前提で話を進めていました。

しかしながら、軽井沢町は自治体として「 民泊は解禁しない 」との結論に達したため、計画は白紙に戻りました。自分の使いたい時は使って、残りの期間を民泊で貸し出すことで年間管理料や税金位は宿泊費で賄えればと皮算用していたのですが、獲らぬ狸でした。

ただ、軽井沢に限らず、上記の京都市の調査結果や現状進んでいる政府の規制改革会議の内容を鑑みると、未だに全面解禁にはほど遠い状況ですので、全体的には今後淘汰されていくでしょう。

営業日数の制限を180日以下にするとの報道もあります。であれば20%の利回りが単純計算で10%に落ちてしまうわけですから、沖縄の知人の思惑も元の木阿弥となってしまうわけです。

今後の展開を予想することはなかなか難しいですが、外国人観光客という需要に対する空家( 空室 )という供給は両立しており、確実に存在します

ある程度の過渡期を経て、それなりにルールも確立していくでしょうから、その頃にまた、民泊不動産投資を改めて検討したいと思います。

ということで、今年は夏季期間の3カ月だけ軽井沢に住むことにしました。これは「 定期建物賃貸契約 」に基づくものですが、ある意味民泊の延長戦とも捉えられます。いずれは、このような垣根がもっと低くなることを期待しています。

◇2016年のヘッジ運用パフォーマンス報告( 1月〜5月 5/31現在 )
ヘッジ1 日本株PUTオプション買い  +379%
ヘッジ2 日本国債ベア型ファンド      -8%
ヘッジ3 金   +5%
合計                   +71%

2016年5月31日 軽井沢にて
たかおさん

                                

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ たかおさん

たかお

投資家(生涯一投資家)

東京都在住
妻と長男、長女の4人家族

不動産投資を始めたきっかけなどが詳しく載っています↓
大家列伝【前編】
大家列伝【後編】

■ 経歴

□1966年
大阪生まれ

青年時代に父親の会社が倒産し、商売には浮き沈みがあることを実感する

□1984年
ウォール街をテーマにした映画を観て、マーケットの世界に入ることを決意

□1990年
「30歳で辞める」と宣言して信託銀行に入社

□1997年 
ヘッドハンティングで外資系金融に転職。ハードな毎日を過ごす

□2002年
人生最悪の出来事が起き、仕事ばかりでない人生を模索しはじめる。一度きりの人生の大切な時間をきちんと生きていきたいと強く思うようになる

□2009年
リーマンショックを現場で体感して、外資系金融を退社

□2010年
世田谷区内に8戸の木造アパートを新築、完成

中野区内に店舗物件を購入

□2011年
整体サロンオープン。それ以外にもオーナーとして複数のビジネスの経営にかかわる

□2012年
朝活にはまり、初参加から3カ月で役員になる

□2014年
生涯一投資家宣言

■ 保有資格 

宅地建物取引主任者、競売不動産取扱主任者、ファイナンシャルプランナーなど

■ 今いちばんの幸せ

娘に駒沢公園で遊んでもらう時

■ 夢

世界中の電車を制覇すること

ページの
トップへ