購入から丸7年経ったラーメン屋さんが入る店舗不動産、購入以来の稼働率は引き続き100%です。結果として、累積の実質投資利回りは130%を超え元本は既に十分回収出来ています。
しかしながら一見順調そうに見えるこの物件も、実のところラーメン店の運営者は二回入れ替わるなど、それなりに問題が噴出しては対処するような状態でした。
今回と次回のコラムにおいて、この物件を買った経緯からその後の運営や問題点など、整理しまとめておきたいと思います。
■ 新築アパートの次に店舗不動産を購入した理由
さて、話は2010年の正月に戻ります。当時は、リーマンショックの悪影響も薄らぎ始め日経平均株価もなんとか1万円の大台に戻っていました。
そんな中、私自身は土地から購入したアパート建設もほぼ完成し、あとは入居者募集をかけるだけというタイミングでもありました。
よって次は、もう一棟アパート建てるもよし、当時流行り始めたシェアハウスに参入するもよし、更なる不動産投資の機会を探っていました。
色々迷いまたそれぞれを研究しましたが、店舗不動産を選びました。その理由は以下の3つです。
1.店舗不動産に投資している投資家が圧倒的に少ない
→もしかしたら第一人者になれるかもなんて考えましたが。。。無理でした( 笑 )
2.投資利回りがかなり良い
→これは想定通りの結果です。但し、物件による差が極端に激しく選球眼が必要!
3.大家としての手間がかからない
→住居系のような金銭的負担は少ないが、管理責任者としての大家の役割は大きい
個人投資家の不動産投資に関するノウハウは2000年前後の「 金持ち父さんブーム 」から10年経過しており、住居系に関しては当時既に完成の域に達していました。
私自身、その恩恵を受けアパートを新築出来たわけですが、次はあまり人のやっていない新たな領域を開拓してみたいと考えたわけです。
■ ラーメン屋ができる飲食に絞った3つの理由
しかしながら、多くの投資家が参入しないのはそれなりに理由もあるわけです。最初の関門となるのが、情報と物件の少なさです。
例えば、店舗不動産の情報を得ようと街の不動産屋さんに飛び込みで入っても、話がなかなか通じません。
たかお「 店舗不動産を買いたいんですけど。。。 」
笑顔の店頭のお姉さん「 どういう店舗を借りたいんですか? 」
たかお「 いえいえ、買いたいんですが何か情報や物件はありますか? 」
顔の怖い社長登場「 いったい何の用や? ちょっとこっちにおいで。。。」
だいたいこんな感じの展開になりました( 笑 )。また、店舗といっても多種多様です。最終的にはラーメン屋が出来る飲食店に絞ったのですが、その理由は以下の3つです。
1.ラーメンなどの重飲食が営業出来る物件がそもそも多くない
→重飲食可という物件は実は貴重なんです。売り物があれば検討要です!
2.飲食店を開業したい人の約半分はラーメン屋と言われている
→飲食店開業セミナーに行って聞いてみたら、圧倒的にラーメン屋希望でした
3. 経営としても、ラーメン屋の運営効率は他の飲食店比べても高い
→原価率は35%程度と低くはないが、客の回転率が高く収益性は良い方なのです
要は、日本人はラーメンが大好きで店も多いが客も多く、うまくやれば他のジャンルと比較しても儲かる可能性が高いということです。
また、立地が良ければテナントの一軒目がダメでも次のラーメン屋開業希望者が待っているので大家としては安心感が違います。
■ 店舗物件購入の基準と買ってみてわかったこと
そういうわけで、店舗不動産は特に立地が重要となります。よって厳しい条件を設定し、対象物件を更に絞っていきました。その条件は以下の内容です。
○東京23区内・駅から1分以内・10坪程度の1階店舗
これではなかなか対象物件がないように思えますが、それでも3カ月で5件程度の情報が見つかりました。( もちろん、必死に飛び込み営業などをかけた結果です )。
その中の一つが現在所有するラーメン屋さんです。売主は、自営の居酒屋を営んでいましたが、赤字営業が続き店を閉めるのと同時に店舗を売却したいとのことで、即決しました。
実はここから本契約までがもっと大変でして、一度は諦めようかと考えた位でしたが、詳細は置いておきます。
ただ、やはりそれなりに対応策は必要だったので弁護士同伴での契約となりました。この辺りが住居系に比べてこなれていない感じもしました。
本来なら、あと2〜3件、同様のラーメン店舗を購入するつもりでしたが、上記の契約などにエネルギーを奪われたことや、外人投資家の新規参入などで物件確保の競争環境がドンドン厳しくなったことなどから、買えませんでした。
買い付けはその後も10枚以上書きましたが、ほとんど相手にしてもらえない状態です( 笑 )。その後の運営やトラブル・税金の話など、たくさんありますが、その話は次回後半戦で紹介したいと思います。
自宅にて