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コロナ禍で浮彫になる都内ワンルームの需要減退。ポータルサイトで賃貸ニーズの推移を計る。

トーマス高島さん_画像 トーマス高島さん 第18話

2021/6/1 掲載

コロナ蔓延で賃貸市況は依然、悪化傾向が続いています。もちろん、地域や物件の広さによって好不調は区分されます。悪化傾向が鮮明なのは、物件数が多い都心部や副都心部のワンルームです。

■ 都心部でも目立ち始めた狭小ワンルームの苦戦

例えば私が所有している物件の一つに、JR山手線池袋駅徒歩圏のワンルームがあります。この一部屋が退去する事になりました。募集の為に近隣市況を改めて調べてみると、狭小物件の空室率上昇が深刻な状況に成りつつある事が明瞭に分かります。

1例を挙げると、過去一カ月のJR山手線池袋〜大塚駅の賃貸成約件数は約200件でした。そのうち、専有面積が20u以下の物件は約30件です。副都心部の賃貸物件は狭小ワンルームが圧倒的なボリュームであるにも関わらず、成約数が2割にも満たない事から、苦戦中の様子が伝わってきます。

これは某サイトの登録ベースであり、概要でしかないのですが、大まかな傾向を掴むことは出来ると思います。ですので、私もそれに対応すべく募集条件の緩和を検討しているところです。例えば下記のようなことを取り入れるつもりです。

@礼金敷金をゼロにして退去清掃料のみにする
A保証会社審査が通るのであれば、入居者属性を基本的に問わない
B家賃発生日を柔軟に対応する

コロナ禍以前、もしくは去年くらいまでは退去通知が出てから次の成約まで、1週間から10日もあれば充分な感じでした。2021年5月末日現在も、条件さえ緩和すれば早く成約しますが、条件面の引き下げは不可欠な状況です。

そして、実際に池袋の所有物件近隣を歩いて調査してみると空室が如実に増加している事が見て取れます。

今までならば常に全部屋にカーテンがかかっていた一棟物件でも、今は1部屋〜2部屋は空室です。ポータルサイトを見ると募集情報が掲載されていますが、空室期間が長びき、半年も空いたままという物件も増加してきています。

もちろん、コロナワクチンが劇的な効果を発揮するだとか、コロナウイルス自体が急激に減少してまた元通りの世界に復帰するようならば、大学生の上京や社会人の転勤・外国人留学生や労働者入国数が増加する等ワンルーム需要が盛り上がる事になるのでしょう。

しかし、メインシナリオとしては確度が低いように思われます。まだまだワクチンが普及するのに時間が必要ですし、苦境にあるホテルや宿泊所等が居室を普通賃貸に転用するケースも目立ち始めています。

要するに、物件の供給自体が過剰気味な傾向にあるのです。これは簡単には収まらないのではないでしょうか。

私自身はコロナ共生社会で社会がどう変化しようとも、さほどリスクを取らない賃貸経営を指向してきました。その結果、現在の所有物件のワンルーム比率は30%くらいになっています。これは狭い物件のリスクをずっと感じていたからです。

今後についても、ワンルーム市場については悲観的に考えています。在宅時間が長びく生活で、居室内にベッドとテーブルくらいしか置けないとなると、選ばれにくくなるのも致し方ない事でしょう。




■ 人気は広くて安いセパレートタイプ

一方、副都心部で好調なのは「 広くて安い 」物件です。30u台のセパレートタイプの1DK等はかなりの引き合いがありました。この手の物件数は供給自体が少ないため、空室期間がかなり短く、場合によっては退去前の申し込みを頂く事もあります。

所有物件の中で、1DKや1LDKタイプの好調を最近強く感じています。しかし、いずれもオートロックもエレベーターもなく、築20年以上が経過しています。しかし、安くて広いセパレートというだけで、人気があるのです。某サイトのデータを見ても、この手の物件の成約数は多いです。

広くても高ければまた話は違ってきます。大規模物件の新築や築浅の1DK〜1LDKの供給は増加傾向なのですが、このような物件は美しい反面、賃料がかなり高めです。コモディティ価格高騰のあおりから建築費自体高いので、安く貸し出す事は困難なのです。

ですから、都心部はもちろんですが、比較的人気が薄いJR山手線沿線北部エリアでも家賃が11万円以上という値付けになってしまい、入居希望者が限られる傾向にあります。

■ ポータルサイトの閲覧数から賃貸物件の需要がわかる

最近の傾向として、新宿まで電車で30分圏内くらいの広めの物件の人気が強いと感じます。仕込んだばかりの100u近い多摩地区にある一戸建てなど管理会社の尽力もあり、市場に出したところすぐに成約しました。

「 こんなに好調なら、車庫付で土地値くらいでリフォーム履歴がある一戸建てで、まずまずの立地にある物を買っても良いのではないか 」と思ったのですが、一戸建ては融資が付きにくいので、自己資金が多くないと苦労する部分もありそうです。

賃貸募集のポータルサイトは様々な種類がありますが、中には「最近何人の閲覧があります」と表示されるサイトもあります。これは非常に参考になるので、私は様々な物件の閲覧数を見て、勉強の一環にしています。

最近、賃貸に出した郊外の一戸建て2軒は、賃貸ポータルサイトでの閲覧数が掲載直後、一気に伸びました。「これはスグに決まるかもしれない」と思っていると、実際に10日前後で2件とも成約に至りました。

反対に、決まりにくい物件はやはり閲覧数が少なめです。10件〜20件の閲覧数だと、成約するまでには時間がかかると判断しています。実際、そのような物件は登録されたままで何カ月も掲載されている事が多いようです。

だいたい70件〜100件くらいまで閲覧数が伸びてくると、成約は目前という感じかなと捉えています。

最近気になった物件で、池袋の築40年くらいだけれど広くてリノベされていて、まあまあ賃料がリーズナブルというお部屋がありました。これは閲覧数が500件と表示されており、人気ぶりに驚きました。当然、数日間で成約に至りました。

■ アメリカのバブル景気と日本の今後

話は変わりますが、現在、米国では日本とは対照的にバブル景気を謳歌している雰囲気です。現金給付が数回行われ、株価も好調。そしてレストランも満席、建売りもどんどん売れるという具合です。政府やFRBが必死にコロナ禍からの脱出のためカンフル剤を過剰な程に打ったのですから、当然の話です。

しかし、バブル経済研究で著名なロバート・シラー教授は「 今は良いのだが、中期的に米国の不動産価格はそれなりに下がるだろう 」と予測しています。賃料滞納者増加や、物件差し押さえ数の増加が見込まれている側面からの予測なのでしょう。

日本でも米国同様、今後の不動産価格が高くなる要素はあまりありません。国や自治体に物件総数をコントロールする仕組みがないので、今後もどんどんビルやマンション、アパート、建売り住宅など建設が進みます。業界の仕組みとして、そうならざるを得ない状況になっているからなのでしょう。

下手に物件総数を規制して建設業の倒産や職人の失業者が増加するくらいならば、物件が供給過剰になって価格や賃料が下がっていく方がまだマシと日本政府は考えているのかもしれません。持たざる者にとってそれはむしろ良いという考え方もあります。

ですので、私自身はあまり借入金を増やしたくないですし、現金比率もある程度は必要と思っています。その上で投資を進めていくつもりです。皆様の参考になれば幸いです。

プロフィール

■ トーマス高島さん

トーマス高島さん

東京都在住
不動産投資家

ブログ:
トーマスの不動産投資ブログ


■ 経歴

□197×年
東京都に生まれる

□幼稚園時代から親の仕事関係で住居が転々と変わる

東京以外には神奈川県や千葉県に居住経験

□大学卒業後非鉄金属会社に入社

祖父母介護の為に退社

社会福祉法人勤務・整体院経営・雑貨店経営・不動産会社勤務など様々な職業を経験

中国に数度の短期留学を経験する

□2001年
兼業で不動産投資を開始

株式投資、ベンチャー投資等も行うが、徐々に不動産投資に集約

□2020年
山手線沿線を中心に約50戸を所有

趣味は読書・競馬。好物は酒

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