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マスク生活が不動産投資に及ぼす影響。著名経営者たちは今、何を準備しているか。

トーマス高島さん_画像 トーマス高島さん 第5話

2020/5/20 掲載

新型ウイルス蔓延で世界的に経済活動が停止していましたが、徐々に規制が緩和されつつあります。

ニュージーランドでは再開されたハンバーガーショップに人が殺到し、中国でも泰山や万里の長城等、観光地の混雑が再び戻ってきました。デパートの営業も再開されました。

韓国では夜の飲み会が多くなり、台湾やベトナムにおいては新規感染者がゼロになってきました。欧米でも新規感染者数は減少傾向にあります。

そして日本でも現在は感染拡大のピークを越えたのではないか、という声が段々と大きくなりつつあります。夏に向けて沈静化の方向に行くのではないかと期待したいところです。



■ マスク着用の影響が賃貸ニーズにも

さて、不動産市場についてですが、居住用賃貸に関しては案外好調な状況です。私はJR山手線の北半分、都心部の中では不人気で割安なエリアを中心に所有・管理しています。

このエリアでの直近3月〜4月は賃貸問い合わせが多く入りました。もっと賃貸を探すお客さんが減少するかなと思っていたのですが、緊急事態宣言下でも賃貸はまずまず動いています。

なぜ動いているのか、大手賃貸仲介店の店長やベテラン営業マンに話を聞いてみました。

「 我々ももっと苦戦するのかなと思っていたのですが、4月になっても淡々と賃貸が動いたため、累積成約数はむしろ多目です。トイレなど資材供給不足で新築完工が遅れたり、リフォームが遅延したりで物件が一時的に不足したといった理由もあるでしょう。しかし一番は、通勤電車を使いたくないという理由なのかなと推測しています 」

これは、どういうことなのでしょうか。

「 とある女性のお客さんは、マスクをしながら電車に乗ると暑くて辛くて大変だ、と言っていました。化粧崩れもあるし、これでは夏になると通勤自体出来ないのではないかと心配されて、郊外にある実家からの住み替えでJR山手線沿線の物件を探されています 」

確かに混雑した通勤電車はウイルス感染の心配がありますし、夏の東京で「 三密 」を防ぐために窓を開ければ冷房が効かず、全身汗だらけになっても不思議ではありません。

私自身も先日、法務局まで電車で行き、書類を作成して提出したのですが、電車の窓から熱風が吹いてきて車内が暑く、マスクの中は汗だらけになってしまいました。

法務局も三密対策で窓が全開で。結局マスクを取れない中、暑くて頭がクラクラする状況で手続きをしました。マスク着用さえなければ、ここまで大変な思いをしなくてすむのですが…。

通勤しないと業務が回らないという会社も少なくないのでしょう。そのため、通勤に便利な地域はまずまず賃貸が好調なのだと思われます。私自身、割安で妙味がある物件が狙う沿線で出てきたら、スグに買えるよう準備をしています。

今後、リモートワークの割合が増加する事は間違いありません。しかし、会社の機密性保持や対面ならではの議論の深め方という部分は、リモートワークでは難しく、通勤をする人も残るはずです。

また、都心部は芸術や文化に近い場所でもあり、子育て世代にとっては伝統的な公立校や個性的な私立校など、良質な教育にアクセスできるというメリットも大きいでしょう。

ですから、私は新型ウイルスが終息すれば、JR山手線沿線の賃貸はこれまでと変わらず手堅い需要が見込めると判断しています。



■ 著名な事業家が語る「 キャッシュ 」の大切さ

もちろん、だからといって、割高に買ってしまう事は避けるべきです。日本電産の創業者である永守重信会長が最近こんな発言をしていました。

「 キャッシュ・イズ・キングだ。去年に比べると現金の価値が今年はかなり上がった。今後も良い買収案件を検討したいが、時期をよく見る必要がありそうだ。今は現金を大切にしたい 」

永守会長は猛烈というか闘志の塊のような日本を代表する経営者で、買収のプロでもあります。

ひたすら内部留保を貯め込む安定志向のサラリーマン社長とは経営方針が全く違います。その永守会長が「 現金重視 」を強調していることを興味深く思います。

また、相場観の鋭さで知られるニトリ創業者の似鳥昭雄会長は、次のように言っています。

「 この景気後退はまだしばらく続く。2021年〜2022年辺りが底になりそうで、その辺りで割安な良い物件を買ったり自社保有の更地に建築を進めたりで、ドンドン攻めたい。
その為に去年まで投資を控え、l自己資本を相当厚くしてきた。( 自己資本比率は80%超 )。今はじっくりと情勢を見たい 」

似鳥会長は自身でも不動産を幾つか所有していましたが、2018年末から2019年初までに全て処分したという事で、先見の明があるなあと私はいつも感心しています。

我々個人レベルにおいても、これからの不動産投資で一番大切な事は「 慌てて買わない 」という考え方だと思います。

新型ウイルス問題が起きる前から景気に関係なく、不動産の売り物件は年々増加してきていました。これは少子高齢化が進む事で、抜本的には不動産の需要が低下している事を示すものです。

戦前戦後は人口増加に悩み、ハワイや満州、南米に開拓民を送り出して人口増加の捌け口を求めた日本ですが、今は都心近郊ですら過疎になりつつあります。

私の居住している郊外では空き家自体まだ少ないですが、その中身を見ると老人単身世帯が多く、あと10年もしたら空き家だらけになるのかなと感じる時もあります。

いずれにせよ、今はまだ景気後退がどの程度になるか、判断材料が少ない段階です。割安な高利回り物件を少量買うのはともかく、今すぐに全力で借金をして購入していく、というのはまだ控えた方が良さそうです。

■ 無理な借り入れをせず情報収集に励む

また、新型ウイルス対策で緊急融資を受けてそれを不動産投資に転用するのは、あまり好ましい事ではないと思います。このウイルスパニックな状況もいずれは落ち着くでしょう。

その時にさほど必要ないのに緊急融資を受けて物件を購入していた事が決算書等から判明した場合、銀行からの信用を失う可能性があるかもしれません。

「 今はどんどん融資を出しますが、いずれは選別の段階になると思います。緊急融資を受けている先として、店舗賃貸業や飲食店、観光業なら理解できますが、居住用の不動産賃貸業は好ましいとは思えないので、以後の融資姿勢が厳しくなる事もありそうです 」

というのは私のメイン信金の担当者の言葉です。私自身は、今は無理な借入を起こさずに現金比率を高めながら、じっくりと購入を進めたいと思っています。

今年から来年、再来年と投資するには良い時期になりそうです。だからこそ当面は情報収集を優先して本当に割安なモノだけ検討する、という気持ちでいます。

この気持ちを心に置くことで、変化の多い局面を大怪我をせず乗り切れると考えています。早く新型ウイルス蔓延が落ち着いて、また平常な毎日が戻る事を心から願う次第です。



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プロフィール

■ トーマス高島さん

たかしま

東京都在住
不動産投資家
ブログ:トーマスの不動産投資ブログ

■ 経歴

□197×年、東京都に生まれる

□幼稚園時代から親の仕事関係で住居が転々と変わる

東京以外には神奈川県や千葉県に居住経験

□大学卒業後非鉄金属会社に入社

祖父母介護の為に退社

社会福祉法人勤務・整体院経営・雑貨店経営・不動産会社勤務など様々な職業を経験

中国に数度の短期留学を経験する

□2001年、兼業で不動産投資を開始

株式投資、ベンチャー投資等も行うが、徐々に不動産投資に集約

□2020年、山手線沿線を中心に約50戸を所有

趣味は読書・競馬。好物は酒

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