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セミリタイアを勧める論調への違和感とサラリーマンの特権

徳田文彦さん_画像 第39話

みなさん、こんにちは!
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?

私は夏の間は、なるべく気温の下がった夕方の時間帯を狙って、物件見学に行くようにしています。夕方でもまだ明るいので、物件調査ができるのはありがたいですね。それでもまだまだ暑いですが。。。

そんな中、最近痛感するのが、不動産投資におけるサラリーマン投資家の優位性です。その優位性とは、主に3つの要素で構成されます。

■ サラリーマン投資家の強み

一つ目は、「 本業からの安定収入があること 」。これにより、専業大家と異なり、不動産収入一本足に頼らないため、健全経営が可能になります。

単純に「 収入が給料分だけ高い 」とか「 社会保険の上で有利 」とかいう話ではありません。あくまで「 不動産経営が安定する 」というのがポイントです。

例えば、手持ち物件で、費用のかかる修繕が発生した場合、専業大家は原則として、家賃収入の範囲で対応する必要があります。こうした状況では、思わぬ高額出費に対して耐性があるとは言えません。

それに対し、サラリーマン大家であれば、家賃収入に加えて、会社員としての給与や賞与の範囲でも対応できる、という余裕があります。この金銭的・心理的な余裕は、不動産投資を続けていくにあたって非常に重要です。

修繕費が嵩んだ場合だけでなく、空室が増えてしまった場合なども同様です。家賃収入が激減し、ローン返済額が家賃収入を上回ってしまった場合、極端な話、専業大家では物件を保有し続けることは困難になります。

一方、給与収入がある投資家であれば、不足分を給与から穴埋めすることもできます。不動産経営に行き詰って、せっかく買った物件を投げ売りするはめになり、ローンの残債だけが残る、などという事態も起こりにくいでしょう。

こうした意味で「 サラリーマンが不動産投資家になると、健全な経営が行いやすい 」と言えます。( その前に給料からの補填が必要な物件を買わないことももちろん大切です )

■ 金融機関はサラリーマンが大好き

二つ目は、「 金融機関からの信頼の高さ 」です。

これは、上記の「 サラリーマンの方が健全な賃貸経営が行える 」という事と表裏です。金融機関から見れば、「 安定的に給与収入が入るサラリーマンは、専業大家よりも健全性が高い 」のです。

特に、最近の「 金融機関から見たサラリーマンの信用の高さ 」は、もはや神がかり的( ! )とも思える程です。特に最近は、年収の多寡というより、「 安定した企業に長期間勤めている 」という事が重視されている印象です。

先日の健美家ニュースの記事( https://www.kenbiya.com/news/3058/ )にもあった通り、物件価格の値上がり基調、利回り低下傾向が止まりません。

そんな中、金融機関としてもなるべくリスクを抑えた融資にシフトしていく姿勢を鮮明にしており、今後一層、融資におけるサラリーマン投資家の優位性は強まるでしょう。

現在サラリーマンをしていて、一棟物件を新たに購入したい、あるいはもっと買い増ししたいという方は、サラリーマンを続けることが賢明でしょう。

その方が「 物件を購入できる確率 」が高まる事が、今の市況からは明らかだからです。その意味では、最近の、安易に会社員からのリタイアをすすめる論調には、私は反対です。

■ サラリーマンならではの能力

三つ目は、「 経済、経営を見る力の強さ 」です。サラリーマンとして働いているということは、日本経済と日常的に接点を持っている、ということです。

会社員として働きながら得る経済情報は、不動産価格の見通しを立てることに大いに役立ちます。

私は、広告関連の仕事が長かったのですが、業種や企業ごとの、広告戦略や広告出稿動向が、経済状況を測るのに非常に役に立ちました。そのためか、今でもテレビを見る機会があると、どんな業種の広告が多いか、無意識に計算してしまう癖があります( 苦笑 )。

また、現在不動産投資を手掛けようとしているのは、30代〜40代のサラリーマンが多いと思います。そうした方の大半は、企業において、もうすぐ管理職になるか、既にそれに就いていらっしゃる方でしょう。

企業でそうしたポジションになると、企業の経営判断に関わる機会も多くなってくるはずです。事業計画を立てたり、その前提となるマーケティング戦略や資金計画を立てていくというスキルは、いずれも不動産投資で大いに役立つ能力です。

これは、うまれながらの専業大家さんとは大きく異なるところです。彼らは、物件保有エリアの銀行や不動産業者とのリレーションは深いのですが、経営的な観点はどうしても不足しがちです。

また、経済状況によって不動産投資を行う時期を見極められるサラリーマンとは違い、代々受け継いできた物件をひたすら持ち続け、経営し続けるというスタイルがほとんど。サラリーマン投資家のような機動性は持ち合わせていないのです。

■ 今後、サラリーマン投資家が注意すべきこと

そんな「 最強の属性 」を持つサラリーマン投資家ですが、一つ気を付けなければいけないことがあります。以前のコラムにも書きましたが、私は個人的に、一部の物件で価格に天井感が出始めている印象を持っています。

例えば、最近では首都圏の分譲マンションで、一部、値下げの動きが出てきています。直接投資用不動産価格とは関係がありませんが、「 現在の不動産価格と、購入候補者の買える額に乖離が出てきた 」ということは、将来的には投資用の物件価格形成にも影響を与える可能性があります。

先ほど申し上げた通り、サラリーマンには「 銀行からの信用力 」があり、他の投資家よりも高値の物件を購入しやすい状況にあります。当然、不動産の販売事業者もそれを見越して、高額の物件をサラリーマン投資家に勧める機会が増えるでしょう。

購入に踏み切る前に、投資としての採算性、物件の将来性を慎重に見極めるようにしてください。せっかく与えられている「 サラリーマン投資家 」という特権を、無駄に使うのは避けましょう。

割高な物件を購入し続けると、将来的には金融機関からの信用を棄損してしまうことになります。「 サラリーマン特権 」は、会社員時代にしか享受できない特権です。できるだけ長く、慎重に活用していきましょう!

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 徳田文彦さん

tokudasan

東京在住

□不動産投資家
□企業向け戦略コンサルティング

■ 経歴

□1974年生まれ

□1999年
慶應義塾大学卒業後、同大学院修了

□2006年
大手広告会社に勤務しながら不動産投資を開始

多忙な合間を縫って効率的な不動産投資方法を追及した結果、エリアを厳選して高い入居率を見込める物件を購入し、 入居者募集や管理業務を徹底して効率化する投資手法に到達する

□2013年
サラリーマンをセミリタイア

□2014年
サラリーマン卒業後は、企業への戦略コンサルティング業務に従事

■ 著書

徳田さん本
5年で引退できるセオリー破りの不動産投資(ぱる出版)

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