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光って見えても手を出してはいけない物件

徳田文彦さん_画像 第47話

3月に入り、ようやく暖かくなってきましたね。

前回は、「 磨けば光る物件 」の探し方について書かせていただきましたが、今回は「 光って見えるけど手を出してはいけない物件 」についてお話できたらと思います。

■ これから投資する人の目に付きやすい物件

最近、不動産投資を始めたいという方は増える気配こそあれ、減る気配は全くありません。そうした方々は、少しでも利回りの良い物件を探そうと「 ちょっと郊外に建つ物件 」の情報に興味を持つことが多くなります。

どの程度の「 郊外 」かというと、東京23区のメインターミナル駅( 新宿駅、渋谷駅、池袋駅等 )から、私鉄で1時間〜1時間半といった感じの距離感です。

神奈川県や、都下、埼玉県内の、ややマイナーな私鉄駅の物件が多いでしょうか。実際に、私自身もこのような物件を検討されている人に相談を受ける機会も少なくありません。

それが、賃貸需要が安定して存在する場所なら問題ありません。しかし、最近よく見かけるのが、大学キャンパスのそばにあるアパートやマンション等の一棟ものです。

こうしたエリアは、もともと学生目当てのアパート、マンションの供給が多く、売り物件の潜在的な「 在庫 」も多いのです。それもあってか、比較的高利回りの物件が、よく売りに出ます。

在庫数があり、利回りも高いわけですから、これから投資しようとする方の目に付くのは当然です。しかし、私は自分ならこのような物件への投資はしません。購入後の運営で苦労することが目に見えているからです。

■ どんどん厳しくなる賃貸経営の実態

実は私も、一棟目の投資をするまで、大学付近の木造アパートを投資対象として見に行っていました。10年前も既に、大学近くのアパートは、高利回りのものが多かったのです。

しかし、高利回りにつられて見に行っても、結果的には見送ることになることが大半でした。というのも、いかんせん、周囲に競合物件が多すぎて、差別化が非常に難しいのです。

需給調査として、周辺のライバル物件を一件一件回ってみても、満室の物件はほとんど存在せず、それどころか、半分以下しか埋まっていないという物件も散見されました。

物件供給が多すぎて、既に賃貸の需給バランスが崩れているのです。そんな中で投資するのは、いくら利回りが高くても、安定経営は難しいと判断せざるをえません。

また、経済紙等でも最近よく取り上げられますが、少子化の影響もあり、大学の先行きは決して明るくありません。大学によっては学生数が確保できず、閉鎖・統合に踏み切るキャンパスも増えてきています。

実際、文部科学省の発表資料を見ても、大学の数自体、平成25年から減少に転じています。大学生の入居を当てにして物件を購入したり建てたりしても、大学そのものがなくなればひとたまりもありません。

このような理由から、大学生の需要に過度に依存する物件を購入すべきではない、というのが私の基本的な考えです。

■ 工場近くの物件にも注意が必要

大学そばの物件程ではないですが、工場の近くに建つアパート、というのも散見します。工場で働く方の入居を見込んで建てられた物件が、首都圏近郊にも数多く建っています。

工場であれば、大学と違い少子化の影響はさほど受けない為、先行きは問題なさそうにも見えます。しかし、私は工場近くの物件への投資にも否定的です。

最近の家電メーカーの動向に見るように、製造業の先行きを見立てることは、かなり難しいからです。5年前に、東芝が今のような状態になると予想していた人は、ほぼ存在しないはずです。

また、企業が生き残っていたといても、生産拠点の移転、統廃合は予測がつきません。つまり、景気動向などに関わらず、工場というのは突然なくなる可能性があるものなのです。

だとすれば、工場の需要に頼った不動産投資というのも、リスクが高いというべきでしょう。大学近くの物件同様、私も工場近くの一棟マンション、アパートもかなりの数を見に行きましたが、これまで一回も投資していません。

■ 一本足打法の投資は避けるべき

大学そば、工場そばの物件に共通するのは、どちらも「 一つの需要に頼った物件である 」という事です。

不動産投資は、賃貸需要の強い場所で行うのがセオリーです。投資経験が浅ければ浅いほど、この原則を大切にすることが重要です。そして、賃貸需要が強いとは、需要が一つではなく、複数想定できることです。

「 ここならオフィス街の●●駅、〇〇駅に通う社会人の賃貸需要もあるし、近くの大規模病院の職員の需要もある 」といったように、一つの需要に依存せず、複数の入居者層が想定できることが、安定した賃貸経営に繋がります。

この時期、入退去が相次ぎ、投資物件オーナーにとっては非常に忙しい季節です。投資規模が増えてくると、埋めなければいけない空室が同時に7つも8つも発生することも珍しくありません。

そんな時に、周辺が空室だらけの物件に投資していたら・・・と少し想像してみてください。賃貸繁忙期に、一つの物件にかかりきりになっていては、他の物件の空室が埋められず、全体の経営にも差し支えてしまいます。

後々、投資規模を拡大したときのことを考えても、投資初期に、賃貸需要の弱いエリアの物件を買わないことが、とても大切なのです。

これから投資を始める、あるいは投資規模を拡大される方は、くれぐれも賃貸需要が一つしかない「 一本足打法 」物件の購入は、あえて見送ることをおすすめしたいと思います。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 徳田文彦さん

tokudasan

東京在住

□不動産投資家
□企業向け戦略コンサルティング

■ 経歴

□1974年生まれ

□1999年
慶應義塾大学卒業後、同大学院修了

□2006年
大手広告会社に勤務しながら不動産投資を開始

多忙な合間を縫って効率的な不動産投資方法を追及した結果、エリアを厳選して高い入居率を見込める物件を購入し、 入居者募集や管理業務を徹底して効率化する投資手法に到達する

□2013年
サラリーマンをセミリタイア

□2014年
サラリーマン卒業後は、企業への戦略コンサルティング業務に従事

■ 著書

徳田さん本
5年で引退できるセオリー破りの不動産投資(ぱる出版)

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