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過去1年の買付の回数。物件探しは臆病なくらいでちょうど良い。

徳田文彦さん_画像 第48話

みなさんこんにちは! 3月も末になり、いよいよ売買、賃貸共に佳境のシーズンを迎えましたね。先日、私もようやく所有物件が満室となり、安心して新年度を迎えることができそうです。

ただし、賃貸募集の過程で、色々な不動産業者さんとお話しさせて頂いたのですが、少し郊外エリアに行っただけで、賃貸入居付けのハードルが格段に上がる傾向がますます強まっている印象です。

今回、2月から3月にかけての賃貸マーケットの状況を見て、ますます郊外部の住居物件への投資は難しい、との印象を強くしました。これまでも「 郊外よりも都心への投資 」をお勧めしてきましたが、今後しばらくその方針は変わらなそうです。

投資物件をどのような基準で選ぶべきかや、最近の市場動向を踏まえた狙い目の物件のタイプについては、過去のコラムでも紹介したので、今回は、購入したい物件を見つけた後の「 判断の仕方 」について書こうと思います。

物件を買う際の考え方、心構え( スタンス )の話です。

■ 物件探しの段階では「 臆病 」で良し

巷には不動産投資本が溢れています。そのどれもが「 こうして資産○○万円を築いた 」とか、「 年間キャッシュフロー○○万円を稼いだ 」という話で、ある特定セグメントの物件への投資や、銀行からの融資獲得を煽るものが殆どです。

そうした書籍を読んで、まず感じてしまいがちなのが、「 積極的に一棟目を購入しなければいけない 」という、強迫観念にも似た発想です。

ネットや現地見学で物件探しを行う段階でこの「 強迫観念 」に取りつかれてしまうと、どうしても物件選定の基準が「 緩く 」なってしまいます。

都心の住居物件が良いと思っていても、焦るあまり、条件を妥協して、郊外部の一棟を見に行ってしまったり、手間がかかる物件は嫌だ、と思っていても、情報に流されて、地方の築古高利回り物件を検討してしまったり、というのがその典型です。

これまでも書かせていただいていますが、前提として、現在市場に出回っている物件は高価なものが多く、利回りの良い好物件は多くないという事を、はっきりと認識する必要があります。

つまり、真剣に検討するに足りるような物件は「 なかなかないのが当たり前 」なのです。にもかかわらず、検討基準を緩めて、物件見学の数をこなしたりしている場合は、要注意です。

そういう方は、知らず知らずのうちに、買ってはいけない物件を見学に行っている可能性があります。

■ その物件は本当に儲かる物件か?

最近よく見る物件情報には、こんなものがあります。

・東京23区内で駅からほど近い新築一棟物件( 木造アパート )で、利回りは8%近く。
 →ただし、一部屋当たりの賃料を計算し、近隣家賃相場と比べてみると、大きく相場と乖離していて、利回りを高く想定しすぎている。

・京都の中心部で宿泊施設として貸し出すことを想定し、20%近い高利回りを前提に販売している物件。
 →ただし、宿泊施設の運営に必要な経費が利回りに反映されておらず、しかも、想定宿泊料金が高めに設定されている。


こうした物件は、実際に購入して運営すると、販売時の想定利回りは恐らく確保できません。勇気を出しすぎて購入してしまうと、買った後に泣きを見る物件、と言えるでしょう。

市場が過熱し、利回りの良い物件が少なくなると、こうして無理やり利回りを確保( ? )する物件の情報が増えてきます。

だからこそ、今のような時期は、「 投資家にとって、理想的な高利回り物件は多くない 」という前提を頭に入れ、慎重かつ臆病なくらいに、物件情報を精査する必要があるのです。

■ 一年間必死に物件を探しても、基準をクリアしたのは5件

私自身の話で言えば、この1年で買い付けを入れるところまでいった物件は5件ほどです。1年中物件を探していて、たった5件です。

2か月に1件にも満たないペースでしか、買い付けを入れるに足りる物件を見つけられていないのです。

もちろん、私より多くの物件情報に接している投資家さんは沢山いますし、物件情報にあたる数を増やせば、買い付けを入れるに値する物件をもう少し見つけることができたかもしれません。

また、賃貸経営に時間を割ける投資家さんであれば、多少基準を緩め、自分で経営を建て直す前提で、数多くの物件を購入候補とすることもできたでしょう。

しかし、私も含め、一般的な投資家のほとんどが、その両方をこなすのは難しいはずです。にもかかわらず、毎週のように欲しい物件があり、見学に行っているとしたら、それは危険サインかもしれません。

物件探しの段階で「 勇気を出しすぎている状態 」に当たる可能性があります。

■ 決断は果敢に行うことが必要

このように、物件情報についてはかなり慎重に判断する必要があるマーケット状況ですが、数少ない「 購入条件をクリアした物件 」を見つけたら、買い付けを入れることに躊躇してはいけません。

もう少し正確に言うと「 躊躇するのは仕方がないが、それを乗り越えて買い付けを入れなければならない 」という事です。

不動産投資はミドルリスクミドルリターンとよく言われますが、それでもかなり大きな金額の買い物。買い付けを入れるのに躊躇しない人は殆どいないはずです。( 躊躇せず買えるのは、余程の資産家くらいでしょう )。

かくいう私も、買い付けを入れる際は毎回「 躊躇ばかり 」です。契約に至る際となればなおさらで、その際はかなりの葛藤を乗り越えて決断をしています。

基準を満たす物件であるかを、慎重に精査を重ねて判断したのなら、蛮勇をふるってでも購入の決断をしないと、今のように好物件が少ないマーケットでは、なかなか物件を買えないと言えるでしょう。

こうしてみると、不動産投資というのは、一部の不動産投資本に書かれているような、やすやすと手に入る不労所得のようなものでないことは明らかです。

高度に裁定取引が働いている時代には、美味しい話などありえない、という事でもあります。また、そうして苦しい思いをして購入した物件も、買った後には「 賃貸経営 」という手間のかかる仕事が残っています。

「 買ってしまえば後は家賃が自動的に入ってくる 」という論調も見かけますが、昨今の賃貸マーケットを見れば、そんな楽な賃貸経営はあり得ないと思っておくのが無難です。

それでも、厳選した物件を購入でき、経営が軌道に乗れば、買ってよかったと思える物件が必ず出てきます。

第46回のコラムに書いた通り、本当に「 宝探し 」に近い状態の不動産マーケットですが、私も、年に何件かあるそうした物件に出会えることを楽しみに、ネットの物件情報を検索する毎日です。

皆さんにも良い物件との出会いがありますように!

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 徳田文彦さん

tokudasan

東京在住

□不動産投資家
□企業向け戦略コンサルティング

■ 経歴

□1974年生まれ

□1999年
慶應義塾大学卒業後、同大学院修了

□2006年
大手広告会社に勤務しながら不動産投資を開始

多忙な合間を縫って効率的な不動産投資方法を追及した結果、エリアを厳選して高い入居率を見込める物件を購入し、 入居者募集や管理業務を徹底して効率化する投資手法に到達する

□2013年
サラリーマンをセミリタイア

□2014年
サラリーマン卒業後は、企業への戦略コンサルティング業務に従事

■ 著書

徳田さん本
5年で引退できるセオリー破りの不動産投資(ぱる出版)

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