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人気エリアの物件を売却した理由。不動産投資で陥りがちなワナとリスク回避について。

徳田文彦さん_画像 第62話

今日は遠方で契約があり、帰路の新幹線でこの原稿を書いています。インバウンド観光客の乗車も多く、新幹線もかなり混み合っています。

2月の外国人観光客数は対前年で+22.3%( 政府観光局資料より )とのこと。日本への観光需要の伸びは根強いようです。今後、観光地エリアの不動産投資は、引き続き過熱していきそうですね。

■ 過当競争は避ける

こうした観光地エリアへの投資は、人の賑わいが増えることがほぼ確実に見込めるため、とても魅力的です。私も、将来性がある観光地の宿泊施設や店舗物件への投資は、常に検討しています。

その一方、私は最近、観光地近接エリアで8年ほど保有していた物件を売却したこともあります。その物件は、保有期間中、全くと言っていいほど修繕の手間がかからず、安定して収益を上げた優良物件でした。

個人的に思い入れのある投資物件だった為、売却に当たってはかなり迷ったのが実際です。観光需要が今後も順調に伸びれば、価格が上がるだけでなく、収益性が高まる可能性もあります。

物件価格的にも、上昇傾向がまだ続いているエリアですので、保有し続ける選択肢もありました。ただ一点、気になったのが、類似物件との競争激化の可能性です。



保有物件は宿泊施設として運営していたのですが、最初に投資した8年前に比べ、同じエリアに同種の物件がかなり増えました。日本の投資家だけでなく、海外の投資家の資本もだいぶ入ってきています。

実際の収益はこれまでと変わらないものの、理屈の上では、何年か後には競争の影響を受ける可能性があります。収益面で見ると、アップサイドの可能性もある一方で、逆の可能性も十分に考えられたわけです。

こうした難しい判断を迫れられた時、私は自分の投資の原則に立ち戻ることにしています。

私の投資原則の一つに、「 流行やブームに乗った投資はしない 」というものがあります。( 詳しくは第60回コラムを参照ください )。「 何がブームか 」の判断は難しいのですが、過当競争に陥らないかどうかが一つの基準になります。

今回の物件は、以前書いた、シェアハウスの様なブームに乗った物件とは異なります。というのも、シェアハウスを求める人の絶対数は増えないのに対し、日本への外国人観光客は今後増大するという、需要の根本的な構造が違うためです。

しかし、僅かではありますが、競争が激化した場合の不透明さが私の中では上回りました。将来的に過当競争に巻き込まれるリスクを避ける為、売却の決断をしました。幸い、良い買主さんに恵まれ、良い取引になりました。

■「 手段の目的化 」は避ける

こうして保有物件を売却すると、初期投資分が回収されます。しかし、それを寝かしておくだけでは複利効果を享受できないため、再投資が必要になります。

ただ、売却したのと同等に良い物件を見つけるのは、今は特に難しいマーケット状況です。

利回りの合う物件自体が少ないですし、金融機関も融資を絞ってきています。そのため、利回りがそこまで高くなくても、金融機関の評価が出るような物件の争奪戦が起きています。

こうした市況で良く出回るのが、

「 私はこうして●億円分の融資を引き出した! 」
「 こうして●億円の資産を築いた! 」


といった謳い文句で、投資家を引き付ける手法です。セミナー等でも良く見かける謳い文句ですね。

こうした手法の答えは簡単です。答えは、
『 物件にこだわらずに融資の付く物件を買いまくる 』

「 融資が付くか否か 」のみを基準にし、「 空室が埋まるか 」「 物件の価値が下がりにくいか否か 」等を考慮せず、どんどん買い進めていけば、すぐに数億の資産規模になるでしょう。

しかし、そんな投資を本当にしたいという方がどれだけいるでしょうか? 家賃収入が安定的に入って来てこその不動産投資にも関わらず、金融機関の評価に頼りきって投資を行い、後で空室に泣くのでは意味がありません。

そもそも「 融資を引いて高額の物件を買う 」というのは、不動産投資の「 手段 」に過ぎません。その手段が目的化してしまう、というのは、典型的な失敗パターンです。

投資規模を増やすことも、前回書いたように確かに重要ではあります。しかし規模は、投資の最終目的ではありません。収益性が低く、図体ばかり大きい物件を買っても、維持に苦しむだけでしょう。長く続けられる投資手法とは思えません。



■ 投資の原則に立ち返る

そういう私自身、先ほどの「 再投資 」の為に、手段が目的化して、銀行評価を優先した物件探しに傾くことがあります。不動産投資をしていると、常に「 投資規模の誘惑 」との戦いはついて回るのです。

そこに陥ってしまわない為には、投資の原則、目的に立ち返ることがやはり重要です。投資の原則は、「 収益を上げること 」です。積算評価の高い物件を買うこと、ではもちろんありません。

投資家は常に、自分の投資行動が、「 収益を上げる 」という目的に沿ったものになっているか、手段の目的化を起こしていないか、原則に立ち返り、常にチェックすることが大事だと、自戒の意味も込めて強く思います。

以上、不動産投資で陥りがちなワナに嵌らないために、気を付けていることを書かせていただきました。少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 徳田文彦さん

tokudasan

東京在住

□不動産投資家
□企業向け戦略コンサルティング

■ 経歴

□1974年生まれ

□1999年
慶應義塾大学卒業後、同大学院修了

□2006年
大手広告会社に勤務しながら不動産投資を開始

多忙な合間を縫って効率的な不動産投資方法を追及した結果、エリアを厳選して高い入居率を見込める物件を購入し、 入居者募集や管理業務を徹底して効率化する投資手法に到達する

□2013年
サラリーマンをセミリタイア

□2014年
サラリーマン卒業後は、企業への戦略コンサルティング業務に従事

■ 著書

徳田さん本
5年で引退できるセオリー破りの不動産投資(ぱる出版)

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