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現地を見て購入を止めた駅4分の物件ー23区内にも多い地雷エリアの見分け方ー

徳田文彦さん_画像 第64話

先日、ネット上で条件の良い物件を発見し、現地見学に向かいました。その物件は、以前にも物件を保有していたことのある駅が最寄駅で、土地勘がある場所です。

2年前に以前の所有物件は売却していましたが、その物件よりも駅から近く、利便性の高い場所に建っていたため「 これは良さげだ! 」と判断したのです。

物件の立地は、東京23区内の私鉄沿線駅から徒歩4分。住居系物件にしてはなかなかの駅近です。利回りも7%を超えており、単身者向けですがバストイレ別で、図面上は十分投資できるスペックでした。

■ 明らかになった「 街の変化 」

しかし、駅に降り立ち、物件までのアプローチを確認する中で早くも「 この物件はダメだな・・ 」と判断しました。

正確には、物件というよりも「 この街自体が投資対象にならない 」と感じたのです。そこで感じたのは、以前投資した8年前には気付かなかった「 街の老化 」でした。

具体的には、

・商店街にご老人が目立つ
→買い物客だけでなく、店員も高齢化しているケースが多い

・近隣戸建て住宅の老朽化が目立つ
→外壁、塗装の劣化や、手入れされていない植栽、駐車スペース等が目立つ

・住宅の前面道路が狭い
→自動車が必要なファミリー世帯は生活しにくい

・公園の遊具や植栽が整備されておらず、子供が遊びにくい
→公園自体はあるが、なんとなく荒れている。やはりファミリー層が流入しづらい

・戸建て住宅の駐車スペースに空きが多い、もしくは年式のいった車が多い

といった具合です。

見ていると「 更に数年後にこの街はどうなってしまうのだろう? 」と心配になるレベルです。街の高齢化がすすめば、商業施設も減り、エリアの魅力が更に落ち、人口流入はどんどん減っていきます。



賃貸経営にとって良いことは一つもありません。23区内でも比較的人気のある区の住宅地だったので、私にとっても意外な結果でした。

■ 物件保有中に感じた予兆

しかし、私が物件を保有していた、8年前〜2年前にも、予兆はありました。最寄の沿線と並行して走っている別の私鉄沿線がターミナル駅に直通運転を開始し「 そちらの沿線に人が流れている 」という話が出ていたのです。

行政区レベルでの人口増減こそ起きていなかったものの、商業施設の新規オープンが、並行して走っている沿線に相次ぐ一方、所有物件の沿線では乏しく、街の活気では差が生まれ始めていました。

また、保有していた物件についても、23区内で駅徒歩5分という好条件にも関わらず、他エリアの保有物件に比べ「 空室が埋まるまでの時間が少し長くなっている 」という印象がありました。

似たような物件なら、退去後、次の入居まで1か月強で済むところが、2カ月〜2.5カ月程度かかるようになってきていたのです。

また、募集時の広告費についても変化がありました。購入当初は広告費を出す競合物件はほとんどなかったのが、購入後数年経つと、かなりの割合の物件で広告費を出すようになっていたのです。

今思えば、これも街が老化している兆候だったのかもしれません。

元々、23区の住宅街は古くから人が住んでいる場所が多い為、高齢化しやすい素地があるところに、近隣沿線の利便性向上によって若年世代の流入減・流出増が起き、高齢化に拍車がかかったのでしょう。

保有物件の埋まり具合の変化や、近隣沿線の利便性の変化には、常にアンテナをはっていなくてはならないと感じさせられました。

■ 狙うべきはこんな街

ちなみに、街の高齢化を調べたければ、地方自治体が発表しているデータを確認するのが有効です。東京23区であれば、高齢化率の高い行政区ベスト5、低い行政区ベスト5は下記の通りです。


こうしたデータからも、高齢化している街を見分けることは可能です。ただし、私が先日見に行った物件がある区は、決して23区の中で高齢化率が上位ではありませんでした。

区といっても広いので、駅レベル、沿線レベルでの高齢化はデータに表れないことが多いのです。それを見分けるにはやはり自分の目で現地を確かめる必要があります。

では、土地勘のない場所や、初めて現地見学に行く際、街が高齢化しているか否かをどう見分ければ良いでしょうか?

最も分かりやすいのは、駅前の商店街、店舗がきちんとテナントで埋まっているか、です。駅から徒歩3分くらいになると、多少空き店舗が出てくるものですが、その数が多いようだと要注意。

逆に、スーパーやファストフード、ドラッグストア等だけでなく、活気がある個人経営の店が充実していれば、その町は老化していないと推測できます。

商店街の他に私が見ているのは、下記のようなポイントです。こうした条件が揃っている街であれば、老化が進まず活気を保ち続ける可能性が高いと思います。

・子供、子連れファミリーを数多く見かける
・新しい家や、外装が手入れされている家が多い
・公園の緑地や遊具がきちんと整備されている
・公園で遊んでいる人のマナーが良い
・高架化等、駅周辺の整備を行う計画がある




よく「 23区内であれば底堅い 」として、東京都心部への投資を勧める風潮がありますが、23区と一括りにするのは危険です。

23区の中でも、それぞれの区、沿線、駅といった単位に分解し、細かく賃貸需要を分析した上で、投資をしていきたいものです。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 徳田文彦さん

tokudasan

東京在住

□不動産投資家
□企業向け戦略コンサルティング

■ 経歴

□1974年生まれ

□1999年
慶應義塾大学卒業後、同大学院修了

□2006年
大手広告会社に勤務しながら不動産投資を開始

多忙な合間を縫って効率的な不動産投資方法を追及した結果、エリアを厳選して高い入居率を見込める物件を購入し、 入居者募集や管理業務を徹底して効率化する投資手法に到達する

□2013年
サラリーマンをセミリタイア

□2014年
サラリーマン卒業後は、企業への戦略コンサルティング業務に従事

■ 著書

徳田さん本
5年で引退できるセオリー破りの不動産投資(ぱる出版)

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