皆さまこんにちは。トモコです。
今月から健美家さんでコラムを連載することになりました。
ずっと前から読んでいたコーナーで、憧れの諸先輩方が多くいらっしゃるなかドキドキしていますが、「 こんな人でもなんとかやっていけるんだ(笑)」と読んでいる方に感じてもらえたらいいな、と思って書かせて頂きます。
以前にYouTubeやコラムにも出ているので見て頂いた方もいるかも知れませんが、改めて自己紹介をさせて頂きます。
生まれも育ちも神奈川県横浜市、一瞬だけ他県に住んだことがありますがほぼ横浜市から出ていない、いわゆる浜っ子です。家族は父母弟と祖母の5人、父親は中小企業のサラリーマン、母はパートという団塊ジュニア世代によくある普通の家庭で育ちました。
横浜には古い洋館やRCの建物が数多くあります。それらを意味も分からず図書館で写真集やガイドブックを眺めながらニヤニヤしている変な子供でした。
また、漠然と普通の会社員にはなりたくない( 向いていない?)という思いと建築やインテリア業界への憧れから建築業界を志望し、卒業後は主に戸建住宅の設計士として働いてきました。
在職中に二級建築士と宅建士を取り( 一級建築士は2年連続落ちて挫折 )、毎日忙しいけれど好きな住宅に関われて、とても充実していました。
会社も入った時はコンプラ無視、ブラック企業寄りのヤバい会社でしたが、だんだんとホワイト企業になっていったので居心地も良かったのです。
■ リーマンショックでの設計部から営業部へ異動
多分ずっとこのまま定年まで勤めていくんだろうなー、と思っていたところにあのリーマンショックがやってきました。株価が下がり経済が落ち込み、住宅も売れません。会社も売り上げ大幅減です。
ついに人数削減のため設計から経験したことのない営業職に異動となり、辞令が出てから一週間後には営業として住宅を売ることになりました。最初は住宅ローンの計算もできず、まともな接客もできませんでした。
ある時、在庫処分的に大幅値引きを始めたところお客様がたくさんやってきました。きちんとした対応ができずに怒られたり、迷子になって現場に着かなかったりと、散々でした。
その時に「 会社員は自分で決められない予期せぬことが起こる。頼って生きていくのは危険 」と痛感しました。部署縮小や人員整理等もあって辞めていく人も多く、「 いつ辞めてもいいような選択肢のある人生を送りたい 」とも感じました。
それがきっかけとなり、お給料以外の収入を得る道を模索し始めました。
でも何をすればいいのか、全く分かりません。設計士としてフリーでやっていくことも考えましたが、自分が外注の設計士さんを使っていた経験から結局仕事は取引先や市場次第のところもあり、それだけに偏ることは危険。
労働型ではない、いわゆる「 自分が寝ている間にも働く 」ものを作りださないと同じことの繰り返しになる、と思い、無い知恵を振り絞って自分の知識と経験、属性や資産を棚卸した結果、不動産投資しかない!という結果に辿り着きました。
それから健美家さんのコラムや様々な書籍を読み漁り、2014年から不動産投資を始め、2018年に会社員を卒業しました。
卒業したきっかけも部署の異動です。そのころには会社員のお給料を上回るキャッシュフローを得ていたので、もし次に行きたくない部署への異動や理不尽なことがあったら辞めよう、と決めていました。
異動の打診があった翌日には上司に「 辞めます 」と伝えて、2か月後には円満退社となりました。現在は専業大家としてお家賃を頂きながらブラブラ暮らす生活をしています。
■ 8棟79戸で家賃年収5,700万円
物件は辞めたあとも買い進めて、今では個人と法人を合わせて8棟と戸建2戸、合計79部屋あります。基本レバレッジ派なので借入は4億ちょっと、返済比率はだいたい50%くらい。
満室時の家賃年収は約5,700万円。特別な贅沢は出来ませんが、夫婦2人でダラダラ暮らすくらいのキャッシュフローにはなっています。
また、2019年よりレンタルスペース運営も始めました。こちらも大きな売り上げとはいきませんが、小さなアパート1棟の手取り分くらいは得られます。このお話は以前、「 教えてプロの人 」で紹介していますので、よかったらご覧ください。
レンタルスペース3号。女性のお客様が多いです。
最近の生活はというと、朝起きてコーヒーを飲みながらメールやSNSを見たり、物件検索をして良さそうなものがあれば問い合わせ、レンタルスペースの予約状況を見てため息をついたり喜んだりという感じ。
日中、レンタルスペースの掃除に行ったり、物件の内見をしたり、たまに取引銀行さんに行ったりなどしている間に日が暮れて、晩ご飯を食べて寝る、というめちゃくちゃ地味な日々を送っています。
自分が専業大家になる前は「 専業大家さんって集まってイベントしたり会食したりキラキラしている!自分もそうなるんだ!」などと思っていましたが、なってみたらやたらと書類仕事が多いし、パソコンの前に一日いて腰が痛くなったりと、全然キラキラしていませんでした( 私だけ?)。
最近はメインエリアである神奈川県内の物件も高騰しており、気になる物件が出ても非常に足が速く、問い合わせした物件に買い付けが集中することも多くあります。
特に立地の良いアパートは非常に高いので手が出しにくい状況です。最近は難あり物件や激安ではない戸建、自宅に近くて面白そうな物件を検索したり問い合わせをしたりしています。
昨年からは、神奈川在住という特性を生かした「 ベース賃貸 」投資も始めました。それ以来、ベース向け物件なども見ています。
2021年に購入したベース賃貸向け物件。築17年。ほぼ新築です。
■ 意識低い系でも成り立つ大家業
皆さんも問い合わせや内見していますか?
特にはじめのうちは何を見ればいいのかも分からないし、不動産屋さんに電話したりするのもドキドキしますよね。私もそうでした。
私の場合は自分の置かれた状況がとても辛かったので、「 あと数十年、同じことは出来ない。転職して一からやり直しても会社に頼れないことは同じ。この状況を打開するには自分で仕事を見つけるしかない。その為には今頑張らないとダメだ 」と強く思い、最初のドキドキを踏み出せたように思います。
このコラムでは普通中の普通、なんの取り柄もなく特に頭も良くない一般人の私がどのように不動産投資を始め、今に至ったか?と意識低い系専業大家の実態、ちょっとした建築の知識などを時には失敗談も含めて紹介できればと思っています。
少しでも皆さんのお役に立てたら嬉しいです。次回以降も、よろしくお願いいたします。