今回は、『 はじめてのボロ物件投資 』シリーズの第5弾「 利回りを上げる! 激安リフォームのコツ( 水回り編 ) 」についてお伝えしていきます。
浴室やキッチン・トイレなどの水回りが美しく仕上がっていると入居希望者さんの印象も上向きます。水周りの工事はお金がかかると思い込んでいる方が多いようですが、工夫次第で安くできますので、参考にして欲しいと思います。
1.ボロ物件投資って何?
2.良いボロ物件と悪いボロ物件
3.ボロ物件マーケティング
4-1.激安リフォームのコツ( 電気まわり )
4-2.激安リフォームのコツ( インフラ )
5.激安リフォームのコツ( 水回り )←今回はココ!
6.激安リフォームのコツ( 床・壁・天井 )
7.激安リフォームのコツ( 電気・照明 )
8.心を奪うモデルルーム化
9.賃貸営業
10.特約事項で安定運営
■4−5. 利回りを上げる! 激安リフォームのコツ( 水回り編 )
◯ 浴室 水道
浴室を効果的にバリューアップする方法は大きく二通りあります。一つ目は、これまで本コラムや私の書籍でお伝えしてきた、既存の設備を有効活用しながら浴槽入れ替え&バスパネル施工をする方法です。
この方法の一番のメリットは最も安価で内覧時の印象を劇的に向上できる点です。壁にバスパネルを施工して、経年劣化した浴槽を入れ替えるだけなら10万円未満で工事できることも珍しくありません。
水漏れ等のトラブルが発生しておらず、そこまで程度が悪くない場合はこの工法が効果的だと思います。
二つ目は、新規にユニットバスを導入してしまう方法です。一見、すごいお金がかかりそうですが、これまでの私の経験では、下記写真の仕様で、部材費・工事費・ごみ処分費・配管接続費等を含めても30万円程度〜施工可能なケースが多かったです。
この価格は自動車が物件の前まで入らない階段立地を想定した数字ですので、自動車が入る物件の場合はさらに安価で工事できる可能性もあります。

※ 脇田がお手伝いした物件の浴室。築40年を超えた風呂なしアパートの水回りをモダンに仕上げた。アクセントパネルとサーモスタット水栓は必ず選択したい。安価なモデルはこの2点が省かれているケースが多いので注意が必要。
◯ 洗濯機パン・洗面台・トイレ
「 洗濯機パンがない 」or「 洗濯機置き場が屋外 」というケースの場合、迷わず室内に洗濯機パンを新設することをお勧めします。
ポイントは既存の水回りの近くに新設することで配管工事費を節約することと、電気についても、乾燥機の利用を想定し容量の大きな単独回線を準備しておくことです。

※ 脇田がお手伝いした物件の事例。洗濯機パンがあるのは、元は和室の押し入れだった場所。和室を洋室化し押入れを廃止して洗濯機パンとトイレに作り替えた。
「 既存の洗面台が古い 」or「 洗面台がない 」という場合も、迷わず幅750ミリ以上のシャンプードレッサーを新設するといいと思います。

※脇田がお手伝いした物件の事例。リビングの隅にシャンプードレッサーを新設した。部屋の隅の壁際などちょっとした隙間を利用して洗面台を設置すると入居希望者さんに喜ばれる。

※元々押入れだったスペースを活用して洋式トイレを設置した。タンクレスでなくても現代風の清潔感のあるトイレスペースを演出できた。
◯ 台所
既存の台所の見た目が古い場合は、迷わず新しい流し台に入れ替えてしまうことをお勧めします。ポイントは、その物件の性格にあった大きさ(横幅)の流し台を選択することです。
例えばファミリータイプなら1,700ミリ幅以上とか、単身タイプなら1,400ミリ幅程度のコンパクトなものといったように、入居者の生活スタイルに合ったものを選びましょう。
また、流し台を入れ替える際には、合わせて周辺の壁面にキッチンパネルも施工するといいと思います。安価で見た目の印象が劇的に向上します。クロスと比べてその後のメンテナンス費が低く抑えられるのも利点の一つです。

※壁面と出窓部分にキッチンパネルを施工し、公団用流し台を導入した事例。この物件は脇田がコンサルした1棟6室のファミリー向けアパートだったが工事完了後すぐに全室入居が決まった。
〜 次回に続く 〜
☆追記
3月7日( 土 )のセミナーに参加してくれた皆さん、ありがとうございました! 自分がこれまでやってきたことを惜しみなく出したつもりです。皆さんの参考になれば幸いです。

懇親会で、参加者のお一人に「 上総百万石さんとネコミミさんのセミナー、すごく勉強になりました。脇田さんのお話は、きみまろの漫談みたいでした 」と言われました( 笑 )。