前回の復習はこちら。
■ 2011年11月
春に購入した『 0円戸建 』だが、既に、「 3点給湯化 」と「 床の総フローリング化 」「 雨漏りの補修 」は完了していたので、次に、下記の3点について着手することに。

「 0円戸建ての全景 」
・和式トイレ( 汲取り )の洋式化 ←前回お伝えした部分
・和室の洋室化( 和モダンタイプ )←今回お伝えしていく部分
・草刈&美装
【 和室の洋室化( 和モダンタイプ ) 】
普段からボロ物件系のリフォームを行う際は、賃貸募集のしやすさを考慮し、原則的に和室は全廃し洋室化することにしている。今回の『 0円戸建 』の場合、雨漏りにより和室の繊維壁や畳が水分を含んで汚損されてしまったこともあって、半ば強制的に洋室化することになった。
一般的に和室を洋室化する際は、下記の通り大きく2通りの方法が考えられる。
A:コストをかけて完全に洋室化
B:和室のテイストを残したまま低コストで「 和モダン化 」
●A:コストをかけて完全に洋室化
これは、一般的に行われている、いわゆる和室の洋室化工事のことで、一例を挙げると下記のような工事を行う。
1、畳を撤去しフローリング化( 大工さんへ依頼 )
2、室内壁面&天井全体に下地ボードを貼り( 大工さんへ依頼 )、繊維壁や柱、床の間等和の雰囲気が残るものを隠し、その上にクロスを施工( クロス職人さんへ依頼 )
3、戸、障子、ふすま等の和の建具を撤去し( 大工さんへ依頼 )、洋式の建具を導入( 大工さんへ依頼。パナソニック製等の既製建具購入の必要あり )
4、押入れをクローゼット化( 大工さんへ依頼。パナソニック製等の既製クローゼット購入の必要あり )
●B:和室のテイストを残したまま低コストで「 和モダン化 」
1、畳を撤去しフローリング化( 大工さんへ依頼 )
2、室内壁面の土壁&繊維壁部分のみ対象に、樹脂で下地を作り、その上にふすまと同時にクロスを施工( クロス職人さんへ依頼。750( 下地料込み。量産クロス )〜1,000円( 下地料込み。1000番台クロス )/平米 )
※以下は過去にBパターンで和室をリフォームした際の写真。


「 全体のビフォー・アフター 」


「 天井のビフォー・アフター 」


「 階段のビフォー・アフター 」
■ リフォームの依頼
今回の『 0円戸建 』では、コストの制約上、当然後者のパターンを選択し、大工さんとクロス職人さんへそれぞれ工事を発注していくことにした。
脇田
「 こんにちは。脇田です。施主支給( 設備品・大きな材料のみ )で、1万5千円/1日の人工( にんく )でお仕事をお願いしたいのですが、いかがでしょうか? 」
大工さん&クロス職人さん
「 かまいませんよ。最近は不況でどこの工務店でも単価が下がっていますから。いつも1日1万2千円前後で仕事を請けていますので逆にありがたいくらいです。
設備品やフローリング材は現地へ直接送ってもらえれば、ボンドや釘、採寸が必要な木材なんかはこちらで用意します。あと工具やコンプレッサーも自分のがありますので持ち込みますね。
別の現場もあるので完成まで2〜3週間もらいますが、代金は想定外のことが起きない限り、消費税込みで、ご指定の単価で結構です。
ただ、かなりぎりぎりの金額なので、お小遣いとしてあと5千円か1万円くらい追加していただけると嬉しいですが・・・( 笑 ) 」
とのこと。誠実そうで受け答えのしっかりとした大工さんだったので、今後のお付き合いも考えて気持ちよく働いていただきたいと思った。
脇田
「 ありがとうございます。それでは今回は特別に2万円追加させていただきますので、駐車場代にでも使ってください。今回の工事だけでなく、これからもよろしくお願いいたします 」
そして、この大工さんとは一旦解散させてもらった。
これまでの経験から、少なくとも長崎市内においては、「 安い賃料で、一定レベル以上の生活ができれば、それほど意匠部分にはこだわらない 」というニーズがあることがわかっている。
基礎や根太、屋根の水仕舞いのチェックと補修を実施するなど、建物の健全性はしっかりと確保した上で、そういった層の入居者さんに評価していただける物件をどこまで低価格で用意できるか?
今回、この大工さん達と一緒になって、テストケースとして挑戦していくことにした。
〜 次回に続く。お楽しみに 〜