自ら大家としての経験も有する、不動産・相続トラブルに注力する弁護士の山村が、不動産トラブルを予防するために、実話を基にした解決事例をご紹介します。
1、弁護士、建築士の専門家費用賠償できるかの問題
ここ数回は、「 損害賠償額 」についての裁判所の傾向を説明しています。損害賠償請求を行うにあたって多い質問に、「 裁判に勝てば、弁護士費用も相手から取れますか? 」というものがあります。
今回は、この問題について解説します。あわせて、建築瑕疵に関する裁判ではほぼ必須になる、「 建築士の調査費用 」についても紹介します。
2、裁判に勝てば、弁護士費用は取れるのか
(1)原則、弁護士費用は相手方に請求できない
原則として、特殊なものを除くと、裁判に勝ったからといって弁護士費用は相手方に請求できません。過去には債務不履行に基づく損害賠償請求事件において、明確に弁護士費用の請求を否定した判例も存在します( 最判昭和48年10月11日参照 )
(2)訴訟費用と弁護士費用の違い
誤解する概念として、「 訴訟費用 」というものがあります。これは裁判に勝てば相手から取ることができます。ただ、訴訟費用というのは、訴訟提起時に...
1、弁護士、建築士の専門家費用賠償できるかの問題
ここ数回は、「 損害賠償額 」についての裁判所の傾向を説明しています。損害賠償請求を行うにあたって多い質問に、「 裁判に勝てば、弁護士費用も相手から取れますか? 」というものがあります。
今回は、この問題について解説します。あわせて、建築瑕疵に関する裁判ではほぼ必須になる、「 建築士の調査費用 」についても紹介します。
2、裁判に勝てば、弁護士費用は取れるのか
(1)原則、弁護士費用は相手方に請求できない
原則として、特殊なものを除くと、裁判に勝ったからといって弁護士費用は相手方に請求できません。過去には債務不履行に基づく損害賠償請求事件において、明確に弁護士費用の請求を否定した判例も存在します( 最判昭和48年10月11日参照 )
(2)訴訟費用と弁護士費用の違い
誤解する概念として、「 訴訟費用 」というものがあります。これは裁判に勝てば相手から取ることができます。ただ、訴訟費用というのは、訴訟提起時に...
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