皆さん、こんにちは。満室研究所 所長の山岡清利です。
今回は壁紙のビス穴( 画鋲穴 )の簡単な補修方法を紹介します。退去部屋の壁の画鋲の跡や釘の跡等って、傷が小さいと目立たないですし、張替えるかそのままでいくか、迷いますよね。
最近は壁紙単価も人工代も全てが高騰していて、以前のように気軽に外注するのを躊躇してしまう大家さんも多いのではないでしょうか。そんな時に検討してほしいのが、DIYで直す方法です。
DIYは苦手という方も安心してください。浅い傷なら、とても簡単に治せます。しかも、コストもたったの110円( 税込 )です!
■ 自分で補修できればいいのに
具体的な方法ですが、全国のダイソーで販売している「 壁の穴埋めパテ 110円( 税込 )」を使います。「 100均の商品なんて、安かろう・悪かろうでは?」と思う方もいるかもしれませんが、私は実際に使って重宝しています。試す価値はあると思いますよ。

《良い所》
- 全国のダイソーで販売している
- 使い切りサイズなので無駄がない!
- 施工が超簡単
《残念な所》
- パテ色がホワイトのみ
この使い切りサイズが本当に便利です。ホームセンターでプロ用( 大容量 )を購入しても余ることが多く、余ったパテはしばらくすると硬化して使えなくなります。それなら、使い切りサイズを使う度に購入した方が、お得でエコですよね。
残念なのは、白のみの販売なのでヤニ部屋やアイボリー系の色合いの壁紙に使うと、補修痕が目立ってしまうことです。こういう部屋に、この商品を使うことはおすすめできません。
《併せて準備したい便利なアイテム》

- 1:プラスチックヘラ
- 2:ウエットテッシュ
これだけです( 爆 )。
DIYに慣れた大家さんなら、ヘラもいらないと思います。割りばしや、プラスチックのスプーンなど、パテをすくえる物があれば問題ありません。
■ 実例紹介
実際に施工した時の写真を掲載するので、参考にしてください。
《ビフォー》
まず、ビフォーの状態です。退去後の部屋って、こうした引掛け用のビス穴跡って結構多く見かけますよね( 苦笑 )。このような穴も簡単に目立たなくできます。
穴の周辺が若干周りの壁紙と色が違っていましたが、漂白剤( カビキラー )で拭き掃除したらキレイになりました( 色の差も目立たなくなりました )。
《補修方法》
次に補修方法です。
まずは、パテを取り出す受け皿を用意します。紙皿でもコピー用紙でも、なんでもOKです。今回はたまたま持っていたクリアファイルにパテを少量絞り出すことにしました。
受け皿にパテを絞り出したら、次に絞り出したパテを少量だけヘラ先ですくって、穴に入れ込みます。
たくさんパテをすくっても穴には一定の量しか入らないので、はみ出ます。はみ出ると汚くなるので、必ず数回に分けて、少しずつ穴を埋めるようにしましょう。
施工部の接写画像
パテを塗りつけた部分の壁が、テカテカと光を反射しているのがわかると思います。
穴が埋まったらウエットテッシュでポンポンと押し拭きして、クロスの凸凹と補修したパテをなじませます。このひと手間が補修痕を目立たなくしてくれますよ。
補修はこれで終わりです。簡単ですね。
《アフター》
施工後の様子です。
ヘラの先端が穴ですが、完全になじんでいますよね。まだ完全に乾いていないので、若干テカテカした感じですが、完全に乾いたら補修した本人もわからなくなるクオリティです。仕上げを急ぐ人は、この後ドライヤーを掛けて乾燥を促進すると良いでしょう。
《悪い事例》
参考までに、少しずつパテを入れないとどうなるかという悪い見本を紹介します。
パテの先端が細くなっているので、なんとなく壁紙の穴に直接「 ぶちゅ 」と、パテを注入したくなりますが、ダメです。画像のように必ず溢れます(笑)
パテが多すぎると床に落ちたり、壁紙が汚れたりして、後片づけが面倒になるので、ここは焦らずに、受け皿などに一度出して、少しずつ作業を進めましょう。
■ 画鋲痕はどうか
画鋲の跡も、ビス穴と同じように補修することが可能です。
ビスの時と同じように受け皿にパテを出してから、少量ずつ穴に塗り込んで行きます。
最後にウエットテッシュでポンポンと押し拭きして完成です。
すると写真のような感じで画鋲の穴が目立たなくなります。
乾燥すればなじんでもっとわからなくなりますよ。
■ 入隅のひび割れなどにも
築年数がある程度経過した物件に多い、入隅の「 ひび割れ 」なども、このパテを使って簡単に補修できます。その時は、パテの細いノズルを上手に使って埋めてくださいね。
コツですが、チューブの中のパテの量が多い方が均一に綺麗に絞りだす事ができますので、ビス穴や画鋲痕を治すより先に入隅を施工した方がいいでしょう。( パテの量が減ると均一にパテを絞り出すのが難しく、塗りむらの原因になる )
![]() Before |
![]() After |
こんな感じで、パテを使うことで入隅の壁紙のヒビを隠すことができます。
■ まとめ
今日は、100均の商品を使った壁紙の補修( 原状回復 )について紹介しました。
DIYが苦手な人は失敗を恐れますが、失敗したって大丈夫です。その際はあきらめて張替すれば良いだけです(笑)
ちなみに、同じく100均の「 セリア 」さんでも同様のパテが出ていて、同様に壁紙の穴補修に使えますが、先端がノズル式ではないのが残念。
若干こちらの方は粘度が高い感じですが、使えないわけではありません。お近くにダイソーはないけれどセリアはあるという大家さんは利用してみてはいかがでしょうか?
壁紙のビス穴補修ってちょっとだけ面倒ですが、この値段でできれば、めちゃコスパ良くないですか? このコラムを読んだ大家さんが、チャレンジして、成果を実感してもらえたら嬉しいです。
次回もお楽しみに~(^O^)/