繁忙期も終わりましたね。所有物件は無事満室になりましたか? まだ空いている部屋がある大家さんは、室内が現在どうなっているか、自身の目で見ていますか? 知っていますか? そこは非常に大事なところですよ。
意外と多いのが、長期の空室があるのに現地に行かないで、全てを人任せにしている大家さん。でも、それは危険です。もしかして、埋まらない理由は、その空室に大量の虫が死んでいるからかもしれません・・・。

おしゃれなクッションフロアー( 床材 )の上に大量の虫の死骸が・・・。
上の写真は、「 なかなか埋まらないのでアドバイスをください 」と相談を受けたお部屋の内部です。「 スペックは悪くないのに、どうして埋まらないのかな? 」と見に行くと、なんと、部屋中に虫やコバエの死骸が散乱していました。
これでは、埋まるはずがありません。では、この虫たちはいったいどこから侵入したのか・・・・。答えは、トイレの排水口でした。
便器にはラップがしてありましたが、トイレのラップの隙間から、虫が侵入してきていたのです。便器に貼っていたラップにも虫がびっしり( トイレの画像はあまりにも凄すぎて画像公開は自主規制させて頂きます。 もうホラー映画ですよ )。
トイレなど下水への排水管には、いわゆるトラップが造られています。いろいろ種類がありますが、代表的なものはアルファベットの「 S 」を横向きにしたような感じのものです。この部分に水が溜まることで、下水から室内への汚臭や虫の侵入を防いでくれているのです。
ただ、空室の期間が長期になってしまうと、その水が干上がり、部屋中に下水の臭いが充満します。部屋を開けた瞬間に「 うっ・・・ 」となるような状況になる訳です( 古い建物で汚水と雑排水が途中で一緒になる構造の物件は、特にすごい汚物臭がします )。
上がってくるのは臭いだけじゃありません。下水管に住む虫が、次から次へと出てきます。その惨状が上記の写真なのです。ただ、この虫は生命力が弱いようで、すぐに力尽き、あっさり死んでいきます。結果、室内に数百匹、数千匹の死骸が転がることになります。
この状況で内見があったとしても、例外なくお客さんはどん引きになり、絶対にお申し込みはいただけませんし、仲介業者からも呆れられ、二度と本気で紹介される事はないでしょう。
こうした部屋に申し込みが入ることはあり得ませんから、現場を見ない、知らない大家さんは「 どうして埋まらないんだろう 」「 家賃を下げないとダメだのか? 」などとズレたことで悩みながら、機会損失を被ってしまうわけです。
特にこれからの暖かくなる時期、水は蒸発しやすくなり、ちょっとほったらかしにしていたら、いつの間にか虫だらけなんていうことになってしまいます。物件が近い方は自分で、遠い方は管理会社に依頼して、定期的に排水口に水を流してもらうように依頼しなければいけません。
しかし、管理会社も管理物件がたくさんあり、すぐに対応してもらえないことが多いのが現状です。そこで、解決方法を提案します♪ 実は、頼りになる商品があるんです。


「 ピュアブロック 」という商品です。この商品をハウスクリーニング後にキッチン、トイレ、洗面台、浴室、洗濯機の排水口に流し込むと封水の蒸発を防いでくれる効果があります。
ピュアブロック以外にも、色々な会社が様々な名前で商品化しています。それぞれ使用量や色が違うようですが、基本的な機能は同じようです。
難点は、冬期間の使用について不明な所です。問い合わせましたが、「 パイプに残った水分が凍結した場合には、どうなるのかわからない 」との回答でした。効果は半年なので、封水が蒸発しやすい夏季はピュアブロック、パイプ内の水が氷る冬期( 雪国 )は不凍液( 凍結防止剤 )と使い分けるといいかもしれません。
どんなに素敵にリフォームを施し、積極的に空室営業活動をしても、肝心な空室がコバエの死骸まみれになっていたら台無し! このような事態は、空室対策上、絶対に避けなければいけません。
小さな事ですが、こうしたアイテムを積極的に使い、万全の体制で内見に備えたいものです。空室のある大家さん、最大の理由は、「 現地 」にあり! ぜひ、早急に適切な対策を講じてくださいね。
次回もお楽しみに〜。