■ 気持ち悪い浴室
築２５年オーバー位になると、浴室の洗い場の壁面の下周りや水栓の根元などに、不気味なかさぶたのような膨れが出てきます。
これは、壁パネルの隙間から内部に水が入り込み、金属が腐食して錆びているために起きる現象です。
パネルの表面には薄いシートが張られているので、表面上に錆は目立たず膨れているだけですが、内部では、パネルの金属が腐食して膨れグズグズの状態になっています。
酷いものになると、指で押すとズブっと凹みシートが破れて、粉のようになった錆が出て来ます。
想像してみてください。あなたが、部屋に戻り、体の疲れを癒そうと湯船につかったら、目の前の壁が腐っているのです・・・。興ざめですよね。
賃貸物件で入居申し込みを勝ち取るには、水回りの清潔感は大きな要素です。ここがダメだとせっかくの内見も台無しになりますので、優先的に補修しないといけません。
初期段階の腐食。初めは小さいふくらみですが･･･
洗い場の壁の下部から発生する事が多い
末期状態では、このようなふくらみが壁4面に広がります
洗い場の壁面の隙間から水が回りかなり腐食している
水栓の根元から静かに進行します
表面の膜を破り錆が出て来た様子
もちろん、上記の状況でも一応は浴室としての機能を果たすのですが・・・。
気持ち悪いですよね・・・ (ﾟＡﾟ;)ｺﾞｸﾘ・・・
私がお部屋探しをしている立場で、このような部屋を紹介されたとしたら、どんなに室内がお洒落で綺麗でも、無理。ここに住むことはできません。
室内を綺麗に原状回復し、差別化対策を施したとしても、この状態では相場家賃や相場以上での成約は難しいでしょう。やはり、水回りの清潔感と機能維持は入居率に直結しますし、家賃下落防止にも関わります。
では、こうした腐食が出来てしまったら、何十万円もかけてユニットバス交換するしかないのでしょうか？
いいえ、直せます。ぜんぜん大丈夫です。ちゃんと補修できるのですよ(^_^)v
私は先ほど紹介したような、腐食が進行したユニットバスをローコストでたくさん甦らせて満室にしています。それも、原状回復に留まらず、ちょっとしたテクを駆使し「 お客様に選ばれる人気物件 」に変え、入居を促進しています。
ビフォー
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アフター
ビフォー
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アフター（ 腐食を補修したついでに、壁の一面をアクセント化し、貧弱なミラーをワイドミラーにしただけです！ ）
■ 気持ち悪い浴室をステキに変身させる方法
腐食部分をはつり、サンダーを掛けて下地を作ります。その後、シーラーを塗り、パネルを貼って補強します。その後アクセント壁にダイノックシートを貼るのです。この方法でどんなユニットバスも蘇ります。
器用な方ならＤＩＹ可能と思いますが、仕入時間、作業時間や工具の用意、水回りという事で業者さんにお願いした方が確実で、お任せした方が結局安くつきますね。
パネルを貼る前
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パネルを貼った後
■ 私のマル秘施工ポイント
ダイノックシートは木目柄を選び、必ず横木目になるように貼るよう指示します。また、既存の安っぽく小さいミラーは廃棄し、代わりにワイドミラーを設置します。
できるだけ浴室の幅いっぱいに設置する事で、賃貸特有の狭い風呂が広く見えるよう目の錯覚を利用します（ 笑 ）。浴室のサイズや構造によっては縦長になるように配置する事もあります。この辺りは臨機応変で行っています。
■ ３点ユニットバスの場合
浴室に腐食がなくても、３点ユニットの場合は、この「 お風ローコストビューティーリフォーム 」を施します。これは大多数の方々に敬遠される３点ユニットバスが生き残る最後の手段です（ 苦笑 ）。
ビフォー
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アフター
この「 お風ローコストビューティーリフォーム 」を導入すれば、不人気３点ユニットバスもホテルのような感じになり、悲壮感・古いと言うイメージを払拭し、「 あえて３点」「 ホテルみたい 」「 なんかお洒落 」と好まれやすくなります。
こうして、お客様に「 ３点ユニットでも良いかも！ 」と思わせる仕組み作りをするのです。これは凄く効果がありますし、仲介スタッフにも好まれるリフォームですので、３点ユニットバス所有の大家さんに強くおすすめします。
■ まとめ
空室の水回りで感じ取る不潔感は、入居促進の観点から見て最悪です。
「 前の人はこれで住んでいた 」「 家賃が安い部屋だし 」「 ちょっと腐食しているだけだから 」など、「 大丈夫 」と思いたい理由はいくらでも出てくるでしょうが、自己物件へ熱い思い入れを持っているのは正直、オーナーだけです。
仲介スタッフはもちろん、引越しのために身銭を切る入居者は超ドライです。「 この状態で、貸し出すの？ それはないだろぉ～ 」と内心思っている訳です。ですから、迷わず手を入れるべきなのです。
そして、もしも、これから購入しようとしている物件の浴室がこんな状態なら超ラッキー♪ 加藤ひろゆきさんのように笑顔で、思い切り鬼の指値してみましょうヽ(ﾟ∀ﾟ)ﾉ
この浴室に嫌気を出している現オーナーは、低価格で素敵に補修できることを知らない可能性もあります。もしかすると、高利回りのお宝物件に化けるかもしれません。つくづく思いますが、知識は武器ですね(^_^)/
次回もお楽しみに～
