皆さん、こんにちは。満室研究所所長の山岡清利です。本日も空室対策に非常に使える情報をご紹介します。
さて、皆さんは、国産クロスメーカーの「 トキワ 」が出している量産品壁紙( いわゆる500番クロス )の中に、「 空室対策に使えるレアな壁紙 」があるのをご存じですか?
コラム76話、「 追加コストゼロで空室対策! 500番クロスの活用事例 」では、サンゲツ・リリカラ・シンコールの壁紙を紹介しましたが、実はトキワ製の500番クロスにも良いのがあるのです。
多くの方々がこのレア壁紙の存在にまったく気付いていない様子ですので、今日はちょっと詳しく紹介しちゃいますね。
トキワのレア500番クロス知っているか、知っていないかで、原状回復リフォームのコスト削減、そして、客付けの有利な部屋作りへと、大きな差を生み出す事ができますよ。
■ トキワの量産壁紙カタログ PINN BULL S
写真はトキワの量産壁紙カタログです。これをざっと見る( パラパラ~とやりますよね )限り、サンゲツ・リリカラ・シンコールのようにアクセントクロスとして使えそうな色付き・柄付は圧倒的に少ないように見えます。
し・か・し、実はこのカタログの全く目立たない「 カタログの表紙の裏 」部分に、使える壁紙があるんです!( これじゃあ、気が付かないよ~ )
なぜかカットサンプルも差し込まれていないので、ぺらぺら~と実物を見ることもできません。カタログの最後のページの商品紹介のところにも、品番が記載されていない…。
そんなわけで、私はこの壁紙たちを、「 トキワの裏壁紙 」と勝手に呼んでいます・笑( 2017/11/現在 )
※トキワさんへ、次のカタログでは修正されるのでしょうか? せっかく良いクロスなのに自己主張しないともったいないですよ~!
■ 使えるトキワの裏壁紙TASシリーズ
そんな隠れた名品(?)であるトキワの裏壁紙ですが、カタログでは、「 TAS×××× 」( ×は番号 ) という品番頭が指定されています。
通常、トキワ製の量産壁紙カタログの品番頭は「 TWS×××× 」ですから、このTASから始まる壁紙15種類は、別系統の壁紙ということです。
このTASシリーズ、1000番クロスと比べたら確かにインパクトが少ないかもしれませんが、うまく使えば、「 500番クロスと同じ単価で差別化を推進 」することが可能です。
満室へ向けての原状回復リフォームの仕上がり具合が何倍にも跳ね上がるのです。追加費用なしなら、このトキワのTASシリーズを活用した方が客付けに有利なのは当然ですよね。
※気に入った壁紙はA4サイズのサンプルを請求して写真のようにファイリングしておくと、リフォームプランを作る際にとても便利です。
■ 原状回復・差別化リフォームで使えそうなクロス
TASシリーズ全15種類の中から、原状回復リフォームや差別化リフォームで使えそうなものを、一部選んでみました。
TASシリーズ内唯一の柄クロスです。チェッカー柄のこのクロスですが、私は襖紙として使っています。
空室対策リフォームで、不人気な和室を洋室に仕様変更する際、押入れや入口の襖など建具をどうするか悩みますよね。
コストを掛けて建具交換して完全洋室にするか、畳を撤去してクッションフロアを貼るけれど、建具はそのまま利用する簡易洋室としコストを削減するかどうか。
私はコスト重視派なので、建具はそのままで床だけクッションフロアを貼った簡易洋室にしています。その際、押入れの襖紙としてこの「 TAS4312 」や「 TAS4313 」が使えます。
白チェックと黒チェックと、2種類の柄があるのも気が利いていますよね。
※この2つのクロスは広い面に貼る場合、柄合わせが必要となりますので、職人さんによっては、追加費用が発生する可能性があります( 92cm幅までなら柄合わせ不要です )
ダークカラーの壁紙で、表面に牛革のステアハイドのような模様がついている壁紙です。男前部屋、インダストリアル部屋、ブルックリンスタイル部屋、ミットセンチュリー系部屋などのベースとして使えます。
薄いグレー系の壁紙で、コンクリートを思わす感じのこの壁紙。こうした薄い色の壁紙は、収納内のクロスとして使ってもいいですね。クローゼットを開けた瞬間、庫内の色が違うのも内見のサプライズ効果として使えます。
淡いオレンジ色の壁紙で表面はザラザラした石目調。一見すると使うには難しい色合いに見えますが、床がテラコッタなどの素焼きタイルの場合等、相性良く使えるでしょう。
オレンジ系の石目調ですので、温かみを出す事ができ、寒い時期の入居付けには視覚的な効果が期待できます。北国の冬の引越しは、暖かいかどうかは重要ですね。
トイレの床にテラコッタ柄のクッションフロアを貼って、壁に「 TAS4305 」を貼るのもおすすめです。
薄く横ラインが入っている壁紙。2種類ありますが、和室の仕上がりをランクアップさせるのに使うと良いですね。
日当りが良い和室なら、濃い柄の「 TAS4308 」。日当りがあまり良くない部屋なら、白い「 TAS4306 」の方が、部屋が暗くならないので良いでしょう。
この場合、アクセントクロスとして使うのではなく、4面の壁全てに施工しても問題ありません。この壁紙は淡い色合いなので圧迫感をまったく感じさせないためです。
他には、天井に使ってみたり、部屋の隅の邪魔な柱部分だけに使ってみたり、トイレや脱衣所の一面に使ってみたりしても面白いですね。玄関部分にグレー系の壁紙を貼れば、泥汚れが目立たなくなりますよ。
こうした情報を知っていれば、賃貸経営を有利にすすめる事ができますので、ぜひ使ってみてください。どれも500番クロスと同じ価格で追加費用は掛かりません。
積極的に使って、ローコストで素敵な部屋を作ってくださいね。次回もお楽しみに~(^_^)/