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屋根が破損した築古戸建を買った理由。条件にこだわりすぎて進めなくなっている人へ

大野靖弘さん_画像 大野靖弘さん 第18話 著者のプロフィールを見る

2022/5/18 掲載

こんにちは。今回は普段私が決めている「 買わない物件 」の条件を覆してまで買った物件のお話をしたいと思います。まずは、私の買わない物件の条件の2つを紹介します。

1)傾きのある物件

戸建を探している場合、古いと特にこういった物件に出会う事があります。技術的にはジャッキアップをしたり、下がっている部分だけ床材を調整してフラットにしたりなど、対応出来る場合もあると思います。工事業者さんに立ち会って頂き、判断を仰ぐことも出来ると思います。

ただし、自分が現地で一人で判断しなければいけない状況の時、傾きを完全に直す事が出来るか、工事が予想以上に大掛かりになる可能性があるかなど、その場で判断するのは難しいと感じます。

さらに、私が賃貸業で大事にしたい事は、「 快適な住まいを提供する事 」です。私自身、傾きのある部屋は苦手という事もありますが、そのような部屋では快適な住まいの提供は難しいと感じます。

( ただし、入居者様の中には多少の傾きは気にせず、立地の良さや、家賃の安さを快適と感じる人もいると思うので、そこが難しい所でもあり面白い所でもあります )

2)雨漏り物件

これは原因の特定が難しい場合がある為です。アパートやマンションの場合、屋根の形状が比較的シンプルな構造が多いので、その場合は専門家による特定はしやすいかもしれません。

しかし、戸建の場合は屋根が入り組んでいたり、増築されていたりして、特定が難しい場合があります。雪のある地域では屋根の上に後付けの融雪装置が乗せられている事があるのですが、そうなると経験上、雨漏りの確率は上がり、場所の特定も難しくなります。

そういった理由もあり、私は戸建の場合、雨漏りがなく、屋根の形状がなるべくシンプルなものを好んで買っています。出来れば三角屋根がベストです。そうすれば、雪下ろしの心配も少なくて済みます。

■ 300万円の築古戸建を先輩大家さんと内見

今回紹介する物件は、そんな私の買わない条件にあてはまる物件でした。その当時、専業大家になって数カ月の頃で、毎日ほとんどの時間を物件検索にあてていました。

その日の朝にネットで気になる戸建を見付け、すぐに問い合わせを入れ、数時間後に内見をする約束をしました。札幌市にある戸建で、郊外ですが角地で日当たりが良く、300万円で売りに出ていました。

ただ、取り寄せた資料には、「 屋根の軒先の一部が破損していますが現状渡しとなります 」と気になる文言がありました。通常、「 屋根の破損 」=「 雨漏り 」です。それでも、まずは現地を見てみる事にしました。

その物件に向かう道中、電話が鳴りました。いつもお世話になっている先輩大家さんからです。「 今日新着で出た300万円の戸建の内覧予約をしたら2番手でした。ひょっとして1番手は大野さん?(笑)」。

「 そうです。私です!一緒に見に行きますか? 」という事で、不動産会社さんに連絡をして、二人で内見をさせて貰う事にしました。その事が後に今回の物件を買えるキッカケとなるとは、その時は思いもしませんでした。

■ 屋根が壊れていたが、買い付けを出すことに

物件に到着し、早速中を見せてもらいます。その家は築45年で一度もリフォームされておらず、築年数相応の傷んだ状態でした。

和室は雨漏りの影響でカビていて、キッチンは床も設備も建築当時のままです。脱衣場には洗濯機用の排水がなく、お風呂にホースで排水せざるを得ないという、生活し辛い仕様です。ただ、このあたりは築古戸建を探しているとよく見る光景です。

問題は屋根の軒先の破損です。外から見てみると屋根は残っていましたが、雪の影響か軒先の板金が下がり、破風板( はふいた )が外れ、屋根の内部が見える程の大きな穴が開いていました。


壊れた屋根、当時の様子

不動産屋さんの話では、この物件を過去に売り出した事があったそうですが、内見に来た皆さんが、この屋根の破損を見て修復するのが難しいと判断し、結局、購入する人がいなかったそうです。

私自身もこのような屋根の破損工事の経験がなく、雨漏りするとわかった時点で、本来なら見送る物件でした。ただ、この時は幸いな事に、大ベテランの先輩大家さんが一緒だった事で考えが変わりました。

破損個所について相談すると、「 あの程度であれば修復可能、費用も最低限であれば50万円程度で出来るのでは 」という意見でした。その先輩の言葉が、購入への大きな後押しとなりました。

そして、もうひとつ決め手となったのが、土地値です。物件に向かう途中、知り合いの不動産会社さんに、近隣の土地の成約事例を調べて頂いていました。その結果、この物件は土地だけで約400万円程度の価値がある事が分かっていました。

今回の物件をリフォーム代込みで400万円程度に抑えられれば、失敗する可能性は少ないということになります。加えて、一番のネックだった屋根の補修にも目途が付いた為、購入を決めました。そうなると、あとは物件の価格です。

その場で頭の中で事業として採算の合う物件価格を割り出します。今回は総額を400万円までと想定しました。その総額から以下の費用を引いていきます。

<想定リフォーム費用>
・内装…90万円( 100万円以下に抑えるのが目標でした )
・屋根…50万円
・諸経費…30万円

合計170万円の費用が掛かりそうな事が分かりました。これを当初の予算400万円から引くと、この物件に出せる金額は230万円になりました。ちなみに家賃は6万円を想定していたので、利回りは18%程度になります。

不動産会社さんへは、230万円という金額と、「 現金購入・測量不要・現状渡し 」、そして、「 キレイに直して大切に使わせて頂きたい 」旨を伝えて交渉をお願いしました。

担当者の方は理解のある方で、「 まずは売主さんに聞いてみます 」と言ってくださいました。指し値の交渉をする場合、その場で断られるケースも多いので、まずは聞いて頂けるだけでもありがたかったです。

そして数日後、「 価格が折り合った 」と連絡をいただき、購入が決まりました。

■ 総額439万円で利回り17.8%に仕上がった!

屋根の工事に関しては、不動産会社さんが見積りを取ってくれるということで、すぐにお願いしました。同時に先輩大家さんから、いつも取引しているというリフォーム会社の社長さんを紹介して頂き、相見積もりをお願いしました。 
見積り結果は、不動産会社さん経由が78万円。先輩大家さん経由が32万円という事で、不動産会社さんに丁重にお詫びをして後者の工事会社さんへお願いしました。想定は50万円でしたのでかなり抑える事が出来ました。

内装工事は私がいつもお世話になっている会社さんへ依頼しました。ただ、工事が始まると予定外のトラブルがいくつもあり、想定より高くなってしまいました。

最終的な費用は以下となりました。

<合計リフォーム費用>
・物件価格…230万円
・諸経費…27万円
・不動産取得税…7万円
・リフォーム費用(屋根・内装込み)…175万円
・総額…439万円

予定よりオーバーしてしまいましたが、家賃は想定より高い6.5万円で決まりました。利回りは17.8%とまずますの結果でした。


和室:ビフォー(左)アフター(右)


キッチン:ビフォー(左)アフター(右)


きれいに修理された屋根

初期の頃は特に、物件検索を続けていると価格を少しでも安く、利回りを1%でも高くと思うあまり、どうしても条件の悪い物件にたどり着きがちです。その際、自分なりの購入基準にこだわりすぎて、前に進めなくなってしまうことがあります。

今回の物件も、雨漏りがあるということで、本来であれば買わない( 買えない )物件でしたが、マイナス要因を見極め、カバー出来る見込みが立ったことで購入することができました。

この件があってから、雨漏りのある物件でもカバーできそうなら買う、ということが何度かありました。そのキッカケを与えて頂いた先輩大家さんには大変感謝しています。

物件を探す際に、「 こうでないと絶対にダメ 」と決めてしまうと、可能性を狭めることになります。「 基本的にはNG 」くらいの気持ちで、臨機応変に対応することでチャンスが広がるのではないでしょうか。

そして、今回の物件購入のカギも「 人 」だったと思います。不動産活動では多くの人に出会います。力を貸してくれる皆さんに感謝しながら、今日も邁進したいと思います。それではまた次回、お会いしましょう!

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

■ 大野靖弘さん

大野靖弘さん

不動産投資家
札幌市在住
家族は妻と何か可笑しい三人娘の5人家族

不動産を通じて「自分らしく生きる」をテーマに活動中
不動産と筋肉の懸け橋になる事が目標

SNS:リンク一覧
健美家コラム:失敗告白


■ 主な経歴

□1980年誕生

□1987年(7才)
母を亡くす

□2002年(23才)
大学卒業後、外資系ブランドに入社

□2004年(24才)
父を亡くす
「人はいつ死ぬか分からない。その時に絶対に後悔しない人生を送らなくては」と強く感じる。
未来に希望が見出せず、2度の転職を経験するも、会社や国に頼る人生ではいけないと悟る

□2010年(30才)
結婚し子供も生まれて幸せを感じながらも、娘に100円の焼き鳥を買うのに躊躇する自分に猛烈に違和感を抱く

加藤ひろゆきさんの書籍を読み、大家になることを決意

□2011年(31才)
1棟目のアパートを購入

□2012年(32才)
2棟目のアパートを購入
年末に火事になる

□2013年
U
築古や新築のアパートで資産を増やす
U
□2017年(37才)
会社を退職し専業大家へ。
ここから築古戸建てを高利回りで再生する手法に挑戦

□2019年(39才)
不動産賃貸業で社会貢献出来ると気付き拡大へ舵を切る
中古RCを3棟取得

□2021年(41才)
これまでに、新築・中古アパート、築古戸建て、区分マンション、中古RCマンションなど29棟122室購入。
そのうちいくつか売却し、現在は計91室を所有し満室時家賃年収は約5,700万円以上。

不動産への恩返しの思いから、これから始めたい方へ向け、セミナー・スクール・交流会の開催の他、ブログ・Youtube・ラジオなどによる情報発信も行っている

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