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人生初の「内容証明」と、悲しすぎる売主からの返事

渡辺よしゆきさん_画像 渡辺よしゆきさん 第10話 著者のプロフィールを見る

2013/10/25 掲載

所有権を無事に移転して、人生初のアパートオーナーとなった矢先、床下一面の浸水被害という瑕疵が見つかった可哀想な新米大家( ←オレ )

瑕疵の保証に関して( 瑕疵担保責任 )、全くやる気のない仲介不動産屋と、超無責任の売主にしびれを切らしつつも、「 入居者様の安全第一 」を考え、赤鬼荘の瑕疵修補工事だけは粛々と進めていました。

お金がないので、工事の資金は政策金融公庫から借りました。せっかく現金で買ったのに借金しちゃった。。。o(TヘTo)
しかし、落ち込んでばかりもいられません。次なる一手は、そう!

「 出るところに出ちゃう! 」(#゚Д゚)ムキー!

つまり、私は法廷闘争をも覚悟し、そのための準備を始めることにしたのです。とはいえ、多くの人と同様に、訴訟に関してはド素人です。

まずはアノ状態が本当に瑕疵なのか? 私の独りよがりではないという事を確証しなければイケナイと思い、弁護士センセイの「 無料法律相談 」を訪れました。そして、「 よしゆきさんの主張に間違いはないでしょう 」というお墨付きを得られたところで、覚悟を決めたのです。

「 こうなったら裁判、やっちゃうもんね! 」(#゚Д゚)オラー!

まずは手始めに、売主に「 内容証明 」を送達する事からスタート!

念のため説明すると、内容証明とは自分の意思、要求を相手に伝え、かつそれらを「 請求した証拠を残す 」ために利用する郵便物のことです。裁判を起こす前の最後通達として、内容証明を送る場合もあります。

そして、この内容証明が訴訟ごとなどの前段階として使用されることの大きな理由に、法律上、例え送り先の人物が受取拒否しても「 送り主の意思表示は受取人に届いた 」とみなされる、という事があります。

「 なにそれ? 聴いてないんだけど・・・? 」(-.-;)

という相手の言い逃れを防ぐために、実に有効な手段なのです。昔は自筆で送る必要があった内容証明も、今は自宅に居ながら24時間365日、全てインターネットで送ることができます。

★e内容証明⇒http://enaiyo.post.japanpost.jp/mpt/

私はこの「 内容証明 」を通じて、のらりくらりと逃げ続ける売主に、瑕疵の発生時期や症状、今までの経緯を正しく「 確認 」させるとともに、それに対する売主からの「 具体的な解決方法 」の提案を求めました。

私が記載した内容は、以下のようなものです。

・瑕疵の発覚日時
・瑕疵の内容( 浸水被害、無筋基礎、フーチング厚み不足 )
・話し合いの経緯( 確かに現場で説明したよね? と言う確認 )
・工事金額の請求( 約380万 )
・具体的な対案
・返事の期日は1カ月以内!( 期日をもって裁判に移行する事を記載 )


もちろんこれは、

「 俺は本気で怒ってるんだよ! 次は裁判だ! 」
(`Д´)バイガエシダ!


という心理的な圧迫を狙ったモノでもありました。これで売主がビビってテーブルに乗って来るのであれば、裁判なんてお互いに時間とお金の無駄。できれば穏便に、話し合いで瑕疵問題の解決を図りたいと願っていました。

手紙をインターネットから投函したのは、2011年2月12日。瑕疵の発覚から半年が経過しようかと言う日でした。

「 ああ、このまま無視されて、俺は普通に裁判を起こすんだろうな・・・ 」と思っていたので、期日ギリギリになって、内容証明に対する売主からの返答が届いたのは少し意外でした。しかし、その内容はというと・・・。

「 床下のことは点検口がないので確認できませんでした 」
↑そもそも瑕疵担保の意味がわかっていない

「 私の事情もわかって下さい 」
↑はぁ?自分の事ばっかりぃ~??

「 そもそもお金がありません 」
↑だ・か・ら、オレだって金がないんだよ!( 怒 )

そこには、私から売主に求めた「対案」はひとつもありませんでした。しかし、私はすぐに裁判に持ち込むことはしませんでした。

なぜなら、この手紙を受け取ったのは2010年3月11日、午前11時。その数時間後に、あの東日本大震災が発生したからです・・・。

我が家も屋根瓦が落ち、陳列していた商品がことごとく壊れるという被害にあいました。少し経って、赤鬼荘の入居者さんの無事を知った時は、借金をしてでも、補強工事をしておいてよかった、、、と心からホッとしました。

その直後からは、大家仲間と一緒になって、自分なりの精一杯の被災地支援に取り組みました。そして、ボチボチと本業と私生活が落ち着きを取り戻した6月。ようやく、私は法廷闘争を始めるために法律事務所の扉を叩いたのです!

【 よしゆき、本日の格言 】
滞納督促や明け渡し訴訟などにも応用可能。「 内容証明 」は身近で手軽な大家さんの武器となります!

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

渡辺よしゆきさん

渡辺よしゆきさんわたなべよしゆき

3人の子供を持つ貧乏零細子沢山兼業大家
みまもルームの代表取締役

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1973年
    東京に生まれる

    大人になり家業の商売を継ぐが、年間労働日数300日超!しかも年収280万円(笑)という今でいう「ワーキングプア」な状況に危機感を覚える

    □2006年

    不動産投資の勉強をスタート

    □2007年
    競売により埼玉県越谷市に戸建を落札(表面利回り18%)し、不動産投資に参戦。

    一棟目から得られる賃料収入+鬼のような節制や株式投資で2棟目への資金を貯める。

    □2010年
    埼玉の山奥にある空室率75%の廃墟寸前アパート(通称・赤鬼荘)を現金一括購入(1R8戸・表面利回り28%)。

    このアパートでは、床下浸水の瑕疵、孤独死、アパート一帯が土砂災害警戒危険区域の選定検査・・・などなど、業界にいう「赤鬼荘事件」の渦中に飲み込まれるも、独自の手法により8カ月で満室に導く。

    □2011年、2012年

    浦田 健氏が代表を務める「FPコミュニケーションズ」主催の「金持ち大家さんアカデミー賞」にて最優秀賞MVPを2年連続受賞。

    以後、地方、都内、築古、新築、借地、再建不、戸建て、アパート、マンション、シェアハウス、民泊、貸し会議室などなどを運営する。

    □2023年

    都内を中心とし、地味6棟51室を賃貸経営中。

    「雑食に、どん欲に、自分にリミッターを掛けず」不動産における商売のタネを探し続け今日に至る。

    大家業にまい進する一方で【完全大家さん目線の不動産屋さん】みまもルームの代表取締役として日々、大家さんの悩み解消に汗を流す。

    また、自身の経験を語るセミナーは笑いと勇気を与えると評判を呼んでいる(笑)

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