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緊張の退去勧告とタカシ。BBAの「家賃使い込み」の過去発覚。

渡辺よしゆきさん_画像 第48話

貧乏零細子沢山大家・よしゆきです。今回も先月に続き、BBAとの戦いについて、お送りします。ここまでのストーリーを忘れてしまったよ、という方は以下をチェックしてみてください。

・第41話「 「 ぶっ殺す 」が口癖の隣人が住む売りアパート
・第42話「 困った隣人「 ぶっ殺す! お婆さん 」との対面
・第43話「 困った隣人の無茶な要求、そして和解
・第44話「 困った隣人を襲った悲劇とまさかの物件買取り依頼
・第45話「 生活保護を申請した店子と、大家の使命
・第47話「 いつ売るの? 今でしょ! BBAとの最後の聖戦!

さて、ひょんなことから売却が決まったBBAの自宅を含む都内駅チカ物件。まずはBBAに「 この家を売却するよ 」と伝えなければいけません。という事でアポを取るために電話をしますが、なんと解約状態!(;´∀`)。

仕方なく、私はアポのないまま、次男( 小4 )とBBA宅に向かいました。到着後すぐに、物件の周囲を掃除をした私は、ホウキを次男に手渡し、覚悟を決めてBBAの屋敷に向かいました。すると、意外すぎる光景が! 

なんと、御年60〜70歳ほどのステテコ姿の男性が、私道の真ん中でストーブをバンバン空焚きしているのです!(;´∀`)???

布団やら洗濯物やらが干してある日曜昼下がりの住宅地のド真ん中。もうもうと煙が立ち込め、灯油の匂いが鼻を突きます。私はもちろん、思考停止( 笑 )。しばらくジーッとその初老のステテコ親父を見つめておりました。


・・・間違いない。

知らない人!( 笑 )



私の視線に気づいたステテコ親父がこちらを睨みながら声を上げました。


「 ???アンタ誰っ? 」


「 あ、いや、私はここの大家です。それより、あなたこそダレなんですか? こんなところでストーブ燃やすの止めてもらえます? 」


私は当然な主張をしたつもりでした。しかし・・・


「 はぁっ!? 俺が俺んちで何しようが俺の勝手だろうがよぉぉ!!!! 」


あまりの相手の剣幕に、普段は温厚な私も( 笑 )、声を荒げての押し問答。その騒ぎを聞きつけたBBAが玄関先に現れたのが視界の片隅に入ってきました。

ちらりと目が合うと、首を横に振ります。それを見て私は、目の前の人間が誰であるかうすうすと悟ったのです。


それは、「 拾って来た子、タカシ 」。


BBA曰く、BBAの旦那様はその昔、工場の経営者で羽振りが良かったと。そんな旦那様がある日突然、荒川の橋の上で自殺しようとしていた子供を拾ってきたと。

その子が今も私を慕って付いてくると。その子の名前が、「 タカシ 」だと・・・。私にとってはユニコーン同様神話上の生き物でしたが、どうやら目の前にその伝説の生き物が現われたようです。


「 あの、もしかして・・・タカシさんですか? 」(;’∀’)


「 ああっ!? そうだよ! 何で知ってんだ? 俺の名前!? 」


やっぱ拾って来た子ぉ!?
「子」じゃ〜〜ねぇぇぇぇしぃ!!( ←そこっ? )



BBAがガックリとうな垂れているのが見えました。私とBBAとは当然ながら「 単身での定期借家契約 」を結んでおり、二人での入居は認めておりません!

それよりも何よりも、タカシが元BBA宅を示し「 ウチ 」と発言していたのが私にはひっかかりました。


「 BBAさん、もしかして...この人に、言ってないの??? 」(;´∀`)


私がタカシ越しにBBAに語り掛けると、BBAは「 言うな! 」と顔を歪めました。一瞬、可哀そうだとは思いましたが、私はそれにはあえて構わずに、はっきりと事実を伝えました。


「 タカシさんは聞いてないのかも知れませんが、ここはもうBBAさんのご所有じゃ〜ないんですよ。1年ほども前に私が買わせていただきました。ね、BBAさん!」

すると、次の瞬間、タカシの怒号が響き渡りました。


「 なぁにぃ! テメー勝手な事しやがって! 一体どうするんだよ!? 」


私はタカシをなだめ、3人で話し合うことにしました。タカシは大分落ち着いたのか私にお茶を差し出しつつ、事の経緯の説明を求めてきました。それに対して私は今までに起こった全ての出来事を事細かに、努めて冷静に説明したのです。

・この家が登記上まちがいなくBBAの所有物であったこと
・法に従いキチンと売買契約を結び、所有権が私に移動したこと
・BBAが住む所がないということで、今はリースバックしていること
・私が協力してあげて生活保護を通し、今は区から家賃が振り込まれていること


始めはうんうんと頷いていたタカシの顔がみるみる紅潮していくのが分かります。そして、遂にはBBAを振り返り、こう言ったのです。


「 ふざけんじゃねーよ! オメェよぉ! この家は俺にくれるって言ってたじゃねえかよ! 渡辺さんね、コイツは嘘つきでどうしようもない婆ぁなんだよ! こいつの言葉を信じて俺がどれだけ金を使ったか。生活費を全部稼いでたのは俺だぞぉ!? 」


タカシは真っ赤な顏をしながらバンバンと机を叩きます!

えっ!?(‘Д’) 私がBBAから聞いていた説明と、大分違います。タカシがBBAを慕って転がりこんでくるので、仕方なくご飯を食べさせてあげている・・・。そんな神話を私もちょっぴり信じていました・・・。


「 しかも前の家を追い出されたのも、コイツの使い込みが原因なんだよ! 俺は大家さんに払ってくれって家賃をコイツに渡してたのに、みーんな使っちゃったんだから! 」


ええええええっ!(‘Д’)


衝撃の事実です。なんとBBAは同居人のタカシさん( ←昇格 )が支払った家賃を着服し、勝手に滞納を続けていたのです!


「 そんな関係ないこと言うんじゃないよ! とにかく、私の家を誰に売ろうが私の勝手だろう! 」


うつ向いていたBBAが毅然と顔を上げて言い放ちました。


「 ふざけんな! 俺の出した金を返せっていったら、アンタにこの家をあげるからって言ったじゃねえか! 」


またしても怒号が交差します( 苦笑 )。しかし、すでにこの家はBBAのものではないということは、動かしようがない事実なのです。

こんなタイミングで伝えるのはつらい。でも、私は一呼吸おいてヘソの辺りに力を込めると、二人にもうひとつの大切な事実を告げました。


「 でねBBAさん、最初からお話していた通り、実はこの家を買いたいという人が出てきたので、今回の契約の満了を持って退去して欲しいんです。

区役所からのお家賃は契約満了で止めてもらい、その後の引き渡しまでは使用貸借・・・つまりタダとさせていただきますから 」。



えええっ!(‘Д’)(゚Д゚;)


今度はBBAとタカシさんが、声をそろえて驚きました。


「 おおお! オメェどうするんだよ! 俺はオメェの言葉を信じて金を使って、でも将来は住む所だけは有るって安心してたのによ! 渡辺さん、俺はね、この婆ぁに人生を捧げてきたんだよ! それがこの結果かよ!? 」


私の父親と、そう違いのないタカシさんが、机を力なく叩きながらうつむきます・・・。

聞けば、この歳で工事現場の誘導の仕事を昼夜問わずにしているというタカシさん。ほぼ日雇いという労働環境で、前の月の給料は15万だったという。しかしそれでも良い方だったと。

どうしようもなくギリギリの生活でしょう。こんな年寄り二人でどう生きて行くんだ?

そんな想いが頭を過りますが、それに100%同調してしまっては「 タダのお人よし 」。私が「 商売人 」である以上、時に冷徹な判断を下しても利益を上げなければいけません。

とはいえ、私は入居者さんの人生の一部を担う「 大家さん 」であることもまた事実。ですので、私に課せられた使命は自らの利益を取りつつ、BBAとタカシさんの「 人生を軟着陸させてあげる道 」を探してあげること!


「 BBAさん、タカシさん、次にBBAさんが住む場所に関しては任せて下さい。路頭に迷わせるようなことは致しませんので 」。


暫くの沈黙のあと、気付けば私はそう口走っていました(;´∀`)


一体どうするつもりなのよ〜!? 俺っ!?


シュンと静まり返ったBBA宅の玄関を出ると、私はこれからの困難を思い少し暗い気持ちになりました。とぼとぼと、幾多の戦いが有った私道を抜け通りに出ます。


あっ!(゚Д゚;)


そこには父親が散々怒鳴り散らされる声を聴き、どうして良いか分からないままにガクガクとホウキを握りしめ、物陰に身を潜めていた次男の姿がありました( 笑 )。

私の姿を見て、「 ごわがったよぉぉぉ! 」と懐に飛び込んで来た次男を笑い飛ばしつつ、私はシッカリとこの先の作戦を練り始めたのです。

【よしゆき 今回の格言 】 息を吐くようにウソをつく人が世の中には存在する。大家として何をすべきか、情とビジネスの間の適正な場所をきっちりと決め、行動しよう。

さあ、どうなる。BBAとの最後の聖戦。あとちょっと、続きます。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 渡辺よしゆきさん

よしゆきさん

「空室率75%のおんぼろアパートを満室にしたブログ!」
よしゆきさんのツイッター
よしゆきさんのメルマガ

■ 経歴

現在アラフォーの貧乏零細子沢山兼業大家さんです^^

1973年
東京生まれ

2004年
店舗兼住宅取得

2006年
不動産投資の勉強を始める。浦田健さんや藤山勇司さん、長嶋修さんの著作により多くの基礎知識を得る

2007年
競売により埼玉県越谷市に戸建を落札(表面利回り18%)

2010年
競売物件による賃料収入+鬼のような節制で資金を貯め、 埼玉の山奥にある空室率75%の廃墟寸前アパートを現金一括購入。 1R8戸(表面利回り28%)

しかしこのアパートで・・・7日目にして床下浸水の瑕疵が発覚、 40日目にして2人しか居なかった入居者様のお一人が居室内でお亡くなりになりΣ(゚д゚lll)、 90日目にしてアパート一帯が土砂災害警戒危険区域の選定検査を受ける。(;゚Д゚)!

が、数々の困難を乗り越え、 アパートを再生し8ヶ月で満室に導く。

2011年1月
「行動する大家さんの会(AOA)」を大家さん仲間と共に創立。(初回の勉強会で早くも会場費用自腹の危機を迎える・・・Orz)

2011年5月
全国大家ネットワークに参加
東日本大震災被災者の方を空室に受け入れる運動 「住まいりんぐ」及び「借り住まいの輪」に賛同。現在も被災者の方をアパートに受け入れている。

2011年12月
「FPコミュニケーションズ」主催 「金持ち大家さんアカデミー賞」にて最優秀賞MVPを授賞するというラッキーパンチが炸裂する(TへT

2012年3月
茨城県水戸市にRCマンションを取得。 店舗3戸、1DK×4戸、2DK×8戸(表面利回り24%)

2012年6月
新感覚の管理会社「みまもルーム」へ 外部アドバイザーとして参加

2012年7月
東京ビックサイトにて行われた「賃貸住宅フェア2012in東京」にて 講演

2012年9月
土地活用ドットコムのアドバイザーとなる

2012年12月
「FPコミュニケーションズ」主催 「金持ち大家さんアカデミー賞」にて最優秀賞MVPを2年連続授賞。史上初の二連覇を達成するというマサカのラッキーキックが炸裂!^^;

AOA勉強会やその他の勉強会にて 自身の経験を伝えるセミナーを多数開催。

「全国賃貸住宅新聞」「家主と地主」「日経新聞」などのメディアにも「汗をかく大家」として多数掲載されている。

■ 所有物件

2013年現在
3棟24室賃貸中

■ 著書

よしゆきさん本

「新米大家VSおんぼろアパート【赤鬼荘】-満室までの涙の240日」(ごま書房新社)

■ 投資に対する考え

「貧乏、暇なし、子沢山」と、元々の属性が低い(年収280万程度)為に 「地に足の付いた堅実な投資」をコンセプトとする。

「弱者の戦略」を練った結果、 実績を積むまでは現金購入を念頭に投資を展開。 競売戸建⇒築古地方アパートとじっくりと実績を積む。

次の段階として、資産の拡大へ。 状況が整った為に2012年に借入れにより物件を取得。しかし返済比率を30%未満に抑える事を重要視する事から地方都市での投資となった。

長期計画から、次の物件は「利回りが低くても近隣の物件」を取得する事を目標とし 年内を目処に購入予定。

また次のステージを目指し、法人による物件取得を模索中。 一方で大家業と言う狭義を飛び出した活動を模索。

様々なボランティア活動の他「この世界をどうやって楽しくしていくのか?」を 同じ目線で「今」を生きる多くの人達と一緒に考え、活動する。

NPO法人「みんなの森」へ賛同し、福島の子供達を東京都下の森への キャンプに招待する活動にも賛同、参加。

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