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5棟86室所有でも預金ゼロ!ピンチから始まった「税理士×大家」人生。

渡邊浩滋さん_画像 第1話

今回からコラムを執筆させて頂くことになりました税理士で大家の渡邊浩滋です。これまで、確定申告シーズン限定の登場でしたが、今回、連載の機会を頂きましたので、確定申告のほか、税金、お金、賃貸経営のことについて、みなさまにお伝えできればと思っています。

まずは、簡単な自己紹介から。私は、大家ですが、本業で税理士・司法書士の事務所を経営しています。単に不動産に詳しい税理士ということではなく、自ら賃貸経営をしている「 大家さん専門の税理士・司法書士 」です。

クライアントは、99%大家さんです。しかし、そもそも税理士を目指したときは、「 大家さん専門の税理士になろう 」とは、全く考えていませんでした。

1.大家さんになるキッカケ

税理士を目指したのは、大学卒業後、一般企業に勤めていたときです。法務部で法律関係の仕事をしていたときに、何をするにも税金が関わってくると感じ、税金の知識が必要だと思いました。

当時、司法書士の資格を持っていたので、税金もわかる法律家になれれば、独立しても食べていけるのかな程度の気持ちで、勉強を始めました。

といっても、税理士試験も甘くありません。働きながら勉強しようとしましたが、時間がかかりそうだと感じ、思い切って仕事を辞めて、勉強に専念するために実家に戻りました。2006年頃でした。

それが私の人生の転機となりました。私の実家は、いわゆる地主です。昭和の終わり頃に相続対策でアパートを建築し、アパート収入で生計を立てています。現在は5棟86室あります。

しかし、私は、次男ということもあり、アパート経営に全く興味がありませんでした。我、関せずと税理士試験の勉強していたのです。そんなある日、母親がこんなことを言い出しました。

「 固定資産税を滞納しているために、差押えの通知が来た。固定資産税を払うためには、アパートを売却しなければならない。どうしよう・・・ 」

私は、「 毎月の家賃収入があるんだから、そんなことになるはずがないのに・・・ 」と思いつつ、預金通帳を見てみました。そこで、衝撃的な事実を知りました。


預金残高0円・・・


アパート経営をしていて、入居者もいるのに、お金がないってどういうこと? 私は理解できませんでした。しかし、経営を分析してみると、お金がない理由がわかってきました。

1.空室が多いのに何もせず、管理会社に丸投げ( 常に10室以上空室・・・ )
2.家賃収入の口座から生活費が都度引き出され、事業とプライベートがごっちゃになっている
3.どんな支出があるのか管理できていないため、「 貯蓄 」という発想がない
4.お金がないので修繕や設備投資ができていない
5.設備投資よりも、自分たちの生活レベルを落とさないことを優先している

などなど・・・

理由を挙げるとキリがないですが、一言でいうと、「 賃貸経営をしている 」という意識が全くなく、家賃収入を全部、「 自分たちのお金 」と、何も考えずに使っていたのです。これでは、お金が残らないのも当然です。

その後、私は山積みの問題を一つ一つ改善していきました。物件のチラシを作成して、不動産屋さんへ営業回りをし、銀行と交渉して融資を受け、過去20年以上ほったらかしだった建物の修繕をし、支出を減らすために親の生活費まで削りました。

半年後には、何とかお金が残っていくようになりました。しかし、これで手を緩めたら、また同じような状況に陥ってしまうと思い、これを機に、私が全面的に不動産経営をしていく覚悟を決めました。

しかし、次男の私が突然、「 今日から僕が経営する 」なんていっても父親が納得するはずもありません。何度も何度も衝突しました。自分でも「 こんなに嫌な思いをしてまでアパート経営しなければいけないのか 」と自問自答しました。

でも、もう後には引けません。「 自分がやらなければ、残高ゼロに逆戻りだ 」と半ば強引に経営を引き継ぐことになりました ( 笑 )。そして、アパートを管理している法人の代表になったのです。

社長といえば、聞こえはいいですが、実際には、空室がたえない築20年くらいのアパートと、それに伴う莫大な借金を背負うことになりました。当時はまだ20代でしたので大きな重圧でした。

2.税理士大家を目指す!

同時に、もう一つ改革をしなければいけないことに気が付きました。それは、税理士です。両親がアパート経営を始めた頃から、ある税理士さんに経理をお願いしていましたが、この方からは何のアドバイスもありませんでした。

何のために税理士にお願いしているのか?

当時、私が率直に思ったことです。このことがあって、私は「 大家さん専門の税理士になる 」ことを決めました。そして、私が大家として経験してきたことを伝え、大家さんにとって本当に必要なアドバイスをしようと決意したことから、現在にいたります。

ですから、私の税理士としてのスタンスは、「 賃貸経営のためのサポート 」です。税金だけの専門家とは思っていません。節税ばかりを気にする大家さんには、「 節税のためだけに賃貸経営をしているのですか? それでは失敗しますよ 」と厳しいことも言います。

といっても節税は必要です。継続して経営していくためにキャッシュをより多く残さなければならないからです。

これまでたくさんの大家さんのお金に関する相談を受けてきましたが、何のための節税なのか、間違った認識を持たれている方は少なくありません。それは、「 正しい知識がないから 」だと思います。

次回からのコラムでは、「 税金とは 」「 お金とは 」「 経営とは 」など、みなさまが賃貸経営をよくしていくための知識をわかりやくお伝えしていきたいと思います。


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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 渡邊浩滋(わたなべこうじ)さん

渡辺税理士

税理士・司法書士・大家
渡邊浩滋総合事務所代表

サイト「大家さんの知恵袋」

■ 経歴

大学在学中に司法書士試験に合格

大学卒業後総合商社に入社。法務部にて契約管理、担保管理、債権回収などを担当

商社を退職後、税理士試験に合格
その頃、実家のアパート経営(5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚。 経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出する

資産税専門の税理士法人に勤務した後、2011年12月、独立開業

税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動し、税理士・司法書士のワンストップサービスを提供している

2011年、「行動する大家さんの会」を設立

2013年、「一般社団法人 大家さんの道しるべ」代表理事就任

資格専門学校の講師、賃貸住宅フェアでの講演、セミナー講師等、幅広い分野で活躍中

2017年からは日本全国の大家さんを救うべく、フランチャイズ展開を開始。
同じ志を持つ税理士を求めている。

■ 主な著書


大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書(ぱる出版)


大家さんのための超簡単!青色申告(クリエイティブ ワークステーション)


「税理士」不要時代(経営者新書)

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