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会社バレのリスクも! ふるさと納税利用時の注意点

渡邊浩滋さん_画像 第21話

今年も残りわずかになってきました。個人の確定申告は1月〜12月の収支を計算するので、節税のチャンスはこの1カ月しかありません。

節税と考えると、「 経費を使わないと損をする 」と思い込んでいる方がいらっしゃいますが、無駄な経費を使うと、お金がなくなります。
( 参照:大家の誤解「 経費を使う=節税 」と信じて手残りを減らす人たち

では、ふるさと納税は節税になるかというと、2,000円を超えて支払った寄付金( 上限あり )が所得税・住民税から控除されるだけであり、税金の支払い先を変えているだけともいえます。

ふるさと納税をしても、支出金額は変わらないのです( 税金で払うか、寄付金で払うかの違いです )。

ただし、ふるさと納税は、寄付先から返戻品をもらえるということで、注目を浴びています。最近では、テレビCMでも見かけるようになりました。そこで、今回はふるさと納税をする場合の注意点について、解説します。

1.ふるさと納税は今年の所得から上限額が決まる

ふるさと納税をした金額のうち、2,000円を超える分の全額を控除の対象にするには、一定の計算式で算出された上限以内に寄付金を抑えなければなりません。

計算式は、ふるさと納税紹介サイトなどでも掲載されていますし、具体的な金額を算出できます。( ざっくりと計算するのであれば、課税所得金額の2%です。実際の計算式に当てはめると、それ以上の上限額になります )。

ここで注意したいのは、あくまでも今年の所得に応じて上限額が決まるということです。つまり、今年の所得がどれくらいかがわからないと、上限額がわかりません。

今年、修繕費などの経費が多ければ、ふるさと納税の金額を抑えなければならないこともあります。まずは、今年の所得がいくらになるのか、試算してみましょう。

2.ふるさと納税で不動産投資が会社にわかってしまう場合

サラリーマン大家さんで、ふるさと納税をした場合に気をつけなければならないことがあります。

サラリーマンの場合、勤め先の会社から支給される給与から住民税が天引きされます。これを「 特別徴収 」といいます。

この住民税は、全体の所得に対して課税されるため、給与以外に不動産所得があれば、その金額も合算されて住民税が徴収されるのです。つまり、徴収される住民税の金額から、不動産所得があることが会社にわかってしまうこともあります。

方法としては、会社に不動産所得があることが知られないためには、不動産所得にかかる住民税を特別徴収ではなく、自分で納付する「 普通徴収 」にすることができます

( 確定申告書の第2表で、給与所得以外の住民税の選択を「 普通徴収 」にチェックすることで、普通徴収にすることが可能です )。

この場合、確定申告で「 ふるさと納税 」の申告( 寄付金控除 )をすると、普通徴収の住民税から、ふるさと納税分の控除がされます。

普通徴収の住民税の金額よりも、ふるさと納税による控除分が多い場合には、引ききれなかった分は、給与所得に係る特別徴収から控除されることになっています。

( 市町村によって、取り扱いが異なる場合がありますので、気になる方は必ずお住まいの市町村にご確認ください )。

特別徴収から控除される場合、普通徴収の不動産所得の金額についても、市町村から会社へ通知される場合があります。

3.ふるさと納税で得する場合

ふるさと納税は、節税ではないと言いましたが、ふるさと納税をすることで、返戻品以外に得になる場合があります。

高等学校等就学支援金制度というものがあります。平成22年から高校の無償化が始まりましたが、当初は所得要件がなく、誰でも適用できました。

しかし、平成26年4月入学から所得制限を設け、名称も高等学校等就学支援金制度というものになり、月約1万円( 定時制、通信制の学校などは金額が異なります )の支援金を受け取れることになっています。

この所得制限というものが、市町村民税の所得割額で計算されます。親権者の市町村民税所得割額の合算で判断し30万4,200円以上( 年収910万円程度 )の世帯では支給されないことになります。

夫婦が親権者であれば、2人の合算金額で判定します。この判定は毎年行うことになっています。ふるさと納税をすることで住民税を下げることができるため、判定条件を満たすことが可能になります。

ただし、支援金は年間約12万円ですので、そのために多額のふるさと納税をするというのもいかがなものかなと思います。判定金額を少しだけ上回ってしまうような場合には、ふるさと納税を検討してみるのがよいかもしれません。

このように、自治体の補助金などには、住民税額の金額を判定基準にしているものがありますので、補助金の要件を詳細に調べてみると、意外なところに、ふるさと納税が使える場合があります。

年末までの対策をするためにも、きちんと今年の所得の予測は立てておきましょう。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 渡邊浩滋(わたなべこうじ)さん

渡辺税理士

税理士・司法書士・大家
渡邊浩滋総合事務所代表

サイト「大家さんの知恵袋」

■ 経歴

大学在学中に司法書士試験に合格

大学卒業後総合商社に入社。法務部にて契約管理、担保管理、債権回収などを担当

商社を退職後、税理士試験に合格
その頃、実家のアパート経営(5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚。 経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出する

資産税専門の税理士法人に勤務した後、2011年12月、独立開業

税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動し、税理士・司法書士のワンストップサービスを提供している

2011年、「行動する大家さんの会」を設立

2013年、「一般社団法人 大家さんの道しるべ」代表理事就任

資格専門学校の講師、賃貸住宅フェアでの講演、セミナー講師等、幅広い分野で活躍中

2017年からは日本全国の大家さんを救うべく、フランチャイズ展開を開始。
同じ志を持つ税理士を求めている。

■ 主な著書


大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書(ぱる出版)


大家さんのための超簡単!青色申告(クリエイティブ ワークステーション)


「税理士」不要時代(経営者新書)

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