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年末までにやっておかないと適用できない税制まとめ

渡邊浩滋さん_画像 第33話

今年も残すところあと少しになってきました。1年があっと言う間に過ぎてしまいます。来年の確定申告に向けて、今年中にやっておかなければならないことをまとめてみました。

1.小規模企業共済の加入

小規模企業共済とは、個人事業主の退職金制度です。掛金として積み立てた金額を将来共済金として受け取れます。掛け金は月7万円が限度( 年84万円 )。

その掛金を支払う場合、全額が所得控除になります。年払いを利用すれば、12月に84万円の掛金を払って全額所得控除にすることも可能です。

小規模企業共済は、事業的規模の大家さんか、会社の役員である大家さんが対象になります。事業的規模があっても、サラリーマン大家さんは加入できないことになっていますのでご注意ください。

なお、同じ共済制度でもセーフティー共済( 倒産防止共済 )には加入できます。ただし、不動産所得のみの大家さんは、掛金を経費に計上することはできません。( 経費にできるのは法人か、事業所得のある個人になります )

2.ふるさと納税の活用

今年、不動産を売却して譲渡益が出ているのであれば、上限額が増えている可能性が考えられるので、積極的にふるさと納税をした方がよいでしょう。

ふるさと納税では、一定の算式により計算された上限( 課税所得金額の2%程度 )までは、2,000円の負担で全額所得税・住民税から控除されます。

上限額の計算は、今年の所得により計算されます( 予測で計算するしかありません )。

3.セルフメデュケーション税制

今年から始まった医療費控除の特例です。詳しくは、下記のコラムを参照してください。
大家さんの税金にも影響?! 平成29年から始まった新しい医療費控除とは

セルフメディケーション税制の適用を受けられるのは、その適用を受けようとする年に下記に示す一定の取組を行っている方に限られます。

《 一定の取組 》
(1)保険事業や健康増進事業として行われる人間ドックなど
(2)高齢者の肺炎球菌感染症及びインフルエンザの予防接種並びに任意のインフルエンザの予防接種など
(3)労働安全衛生法第66条第1項の規定に基づき行われる健康診断( いわゆる事業主健診 )
(4)メタボ健診など
(5)市町村が健康増進事業として行う乳がん、子宮がん検診など

控除を受けるには、上記の取組をしたことを証する書類を確定申告書に添付する必要があります。なお、納税者本人( この特例の控除を受ける人 )が、一定の取組を行う必要があるだけで、その家族が行う必要はありません。

インフルエンザの予防接種でも該当するため、12月末までに接種するなどをしましょう。

4.消費税の届出

来年( 平成30年 )の消費税について、今年( 平成29年 )の12月31日までに届出をしないと適用できないものがあります。

(1)平成30年に課税事業者になってしまい、消費税を納める金額を少なくしたい場合

12月31日までに、「 消費税簡易課税制度選択届出書 」の提出が必要です。

簡易課税制度では、「 みなし仕入率 」というパーセンテージを使い、売上にそのパーセンテージをかけたものを仕入れにかかる消費税とみなすということにしています。

《 不動産賃貸業に関わる「 みなし仕入率 」》
不動産賃貸に係る「 みなし仕入率 」は40%
不動産の売却に係る「 みなし仕入率 」は60%
太陽光発電収入に係る「 みなし仕入率 」は70%

個人の場合、課税事業者かどうかの判定は、原則、前々年( 基準期間 )の課税売上高が1,000万円超になります。

事務所や店舗の賃料や駐車場の賃料があれば、自分が課税事業者になっているかどうかの判定は比較的わかるかと思いますが、気づきにくいものとしては、2年前に1,000万円を超える建物(事業用)を売却している場合です。

今まで住宅用の賃料収入しかなく、免税事業者になっていたとしても、建物の売却があれば2年後には課税事業者になるので注意が必要です。

(2)もともと課税事業者でない方が平成30年に消費税の還付を受けたい場合

12月31日までに、「 消費税の課税事業者選択届出書 」の提出が必要です。

(3)もともと課税事業者であって簡易課税の適用を受けていた方が平成30年に消費税の還付を受けたい場合

12月31日までに、「 消費税簡易課税制度選択不適用届出書 」の提出が必要です。
※ ただし、消費税簡易課税制度の適用を受けてから2年を経過していないと、この届出書を提出することはできませんのでご注意ください。

5.良い経費を使う

節税のために、意味のない経費( 交際費と称した単なる飲み会など )を使うのは、散財につながるため、得策とは言えません。

どうせ経費を使うなら、来年度以降の賃料収入アップ( もしくは維持 )につながる支出をした方がよいと思います。

・防犯カメラ、宅配ボックス、Wifi、などの設備投資
・物件の植栽を置く
・外壁塗装、鉄部塗装など修繕の前倒し
・収納棚を増やす
・浴室乾燥機、TVモニターフォン
・共用部分の清掃、共用部の飾り付け
・物件写真の取り直し、HPの作成
・お世話になった仲介会社さんにお歳暮を渡す
など

年末までにやることを明確にして、確定申告に慌てないようにしておきましょう。

【 お知らせ 】

大家さん用の青色申告ガイドの改訂版『 大家さんのための超簡単! 青色申告 』【 2017-2018度版 】が12月4日に発売されます。

自分で確定申告ができる、賃貸経営に特化した確定申告本です。今年で5年目になりました。本屋さんで見かけたらお手にとってみてください。



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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 渡邊浩滋(わたなべこうじ)さん

渡辺税理士

税理士・司法書士・大家
渡邊浩滋総合事務所代表

サイト「大家さんの知恵袋」

■ 経歴

大学在学中に司法書士試験に合格

大学卒業後総合商社に入社。法務部にて契約管理、担保管理、債権回収などを担当

商社を退職後、税理士試験に合格
その頃、実家のアパート経営(5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚。 経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出する

資産税専門の税理士法人に勤務した後、2011年12月、独立開業

税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動し、税理士・司法書士のワンストップサービスを提供している

2011年、「行動する大家さんの会」を設立

2013年、「一般社団法人 大家さんの道しるべ」代表理事就任

資格専門学校の講師、賃貸住宅フェアでの講演、セミナー講師等、幅広い分野で活躍中

2017年からは日本全国の大家さんを救うべく、フランチャイズ展開を開始。
同じ志を持つ税理士を求めている。

■ 主な著書


大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書(ぱる出版)


大家さんのための超簡単!青色申告(クリエイティブ ワークステーション)


「税理士」不要時代(経営者新書)


税理士大家さん流 キャッシュが激増する無敵の経営 (ぱる出版)

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