1.経費は戦略的に使う
前回のコラムで、経費を使うことは、「( お金を残すという意味では )節税にならない 」と申しました。誤解がないように補足しますと、「 経費を使うな 」と言っているわけではありません。
私がいいたいのは、「 経費を使うなら、どのくらい節税になるのか、その効果を把握した上で、戦略的に使いましょう 」ということです。といっても、わかりづらいと思いますので、具体例で考えてみましょう。
◇問題
課税所得金額( 所得控除後の所得で税率をかける前の所得 )が1,000万円ある方がいます。経費を1年で300万円使うのと、1年あたり100万円を3年間使うのでは、どちらが税金上有利になるでしょうか?
注:支出する金額の合計は300万円で同じです。1年間で支出するのと、3年に分けて支出するのと、支出するタイミングが違うだけです。
◇正解
正解は2の、3年に分けて支出する方が節税になる、です。なぜそうなるのかを解説していきましょう。下の表は、1年目~3年目にかかる所得税・住民税を出し、3年間の合計を比較しています。
3年間のトータルですと、(1)の合計が730万円、(2)の合計が708万円となります。...
前回のコラムで、経費を使うことは、「( お金を残すという意味では )節税にならない 」と申しました。誤解がないように補足しますと、「 経費を使うな 」と言っているわけではありません。
私がいいたいのは、「 経費を使うなら、どのくらい節税になるのか、その効果を把握した上で、戦略的に使いましょう 」ということです。といっても、わかりづらいと思いますので、具体例で考えてみましょう。
◇問題
課税所得金額( 所得控除後の所得で税率をかける前の所得 )が1,000万円ある方がいます。経費を1年で300万円使うのと、1年あたり100万円を3年間使うのでは、どちらが税金上有利になるでしょうか?
注:支出する金額の合計は300万円で同じです。1年間で支出するのと、3年に分けて支出するのと、支出するタイミングが違うだけです。
◇正解
正解は2の、3年に分けて支出する方が節税になる、です。なぜそうなるのかを解説していきましょう。下の表は、1年目~3年目にかかる所得税・住民税を出し、3年間の合計を比較しています。
3年間のトータルですと、(1)の合計が730万円、(2)の合計が708万円となります。...
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