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大家さんが使える返済義務のない支援策

渡邊浩滋さん_画像 渡邊浩滋さん 第63話

2020/6/2 掲載

『 コロナによって家賃減額などの影響を受けた大家さん 40% 』

先日、オンラインセミナーを開催したときのアンケート( 100名 )結果です。少しずつ影響が増えてきている印象です。緊急事態宣言が解除されたからと言っても安心はできません。

そして5月27日に、「 家賃支援給付金 」の補正予算が閣議決定されました。法人の場合、家賃75万円までは3分の2、75万円を超える部分は3分の1( 上限100万円 )、個人の場合、家賃37.5万円までは3分の2、それを超える部分は3分の1( 上限50万円 )の金額を6ヶ月分給付が受けられます。

ここで注意したいのが、次の2点です。

・売り上げ減少30%未満の場合は適用なし
・個人事業主以外の個人( 一般の入居者 )には適用なし


緊急事態宣言が明けて、営業が少しずつできるようになってきています。売上はあるけど30%も下がっていない、しかし家賃はキツイ…という事業者も増えるのではないかと思っています。

ですから、私は家賃減額はこれからが本番のような気がしています。減額請求があったらどうするかの対応を考えておく必要があるのです。

今回ご紹介するのは、大家さんでも使える支援策のうち、返済義務のない支援策です。数ある支援策はほとんどが、融資や猶予です。いずれ支払わなければならないもの。景気が低迷していくなかで、将来の支払いがある支援策では躊躇してしまいます。

大家さんが使える支援策のうち返済義務のない支援策は3つのみです。

◯持続化給付金
◯固定資産税の減免
◯国民健康保険料・後期高齢者保険料の減免

それぞれについて説明します。

1.持続化給付金

(1)概要
コロナの影響により、ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している事業者を対象に、法人は200万円、個人事業者は100万円を上限に受け取れる給付金。

(2)対象者
賃貸経営の場合は、法人のみ。個人は、事業所得者のみが対象です。

※誤って給与所得や雑所得に計上していた事業者や2020年1月〜3月に創業した事業者も対象となる予定ですが、不動産所得者については対象となっていません。

(3)要件
2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、前年同月比で事業収入が50%以上減少した月が存在すること

(4)注意点
・コロナの影響によって売上減少していることが要件なので、コロナとは関係のない売上減少( 2019年に物件売却して家賃収入が減少した等 )は対象にはなりません。
・売上減少は物件ごとに判断ではなく、全体売上(複数物件がある場合には合計の家賃収入)で判断することになります。

2.令和3年度の固定資産税の減免

(1)概要
コロナの影響により、連続した3カ月の売上が前年同月比で一定割合以上減少している場合、令和3年度の事業用の家屋と償却資産税を減免。

(2)要件と減免割合
令和2年2月〜10月までの任意の3カ月間の売上高が前年同期間と比較して



(3)申請手続き
令和3年1月31日までに、売上が下がったことの認定経営革新等支援機関(税理士など)の認定を受けて市町村への申請をすることで適用を受けられます。

(4)注意点
・減免対象は、令和3年度( 令和3年4月以降の納期限のもの )。令和2年度ではありません。
・事業用の土地( アパートの敷地など )は減免の対象ではありません。自宅も減免にはなりません。
・売上減少は物件ごとに判断ではなく、全体売上( 複数物件がある場合には合計の家賃収入 )で判断し、各物件が所在する市町村に申請することになります。

3.国民健康保険料・後期高齢者保険料の減免 

(1)概要
コロナの影響により、収入( 事業収入、不動産収入、山林収入、給与収入 )のいずれかが前年の収入の30%以上減少が見込まれる場合、減少対象の所得に係る保険料の20%〜100%免除

(2)対象者
事業所得、不動産所得、山林所得、給与所得のある国民健康保険加入者・後期高齢者保険加入者( サラリーマンで会社の健康保険に加入している方は対象外 )

(3)要件
◯前年の合計所得金額が1,000万円以下であること
◯減少することが見込まれる収入以外の前年の所得(年金などの雑所得や一時所得、譲渡所得など)の合計額が400万円以下であること

(4)減額・免除割合
減額保険料= 
「 算定保険料額×減少した収入に係る前年所得額/全体の前年所得額×減免割合 」

※減免割合


なお、廃業や失業の場合は、前年の合計所得にかかわらず全部免除。

(5)注意点
前年比(年間)で30%以上減少が要件ですが、見込みで申請が可能です。各市区町村で6月上旬頃申請の受付がされる予定です。

以上の3つの支援策を上手く利用して、家賃減額に対応できる準備をしておきましょう。入居者さんとの良い関係を保つことがアフターコロナを生き抜くうえで重要なことだと思います。

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プロフィール

■ 渡邊浩滋(わたなべこうじ)さん

渡辺税理士

税理士・司法書士・大家
渡邊浩滋総合事務所代表

サイト「大家さんの知恵袋」

■ 経歴

大学在学中に司法書士試験に合格

大学卒業後総合商社に入社。法務部にて契約管理、担保管理、債権回収などを担当

商社を退職後、税理士試験に合格
その頃、実家のアパート経営(5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚。 経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出する

資産税専門の税理士法人に勤務した後、2011年12月、独立開業

税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動し、税理士・司法書士のワンストップサービスを提供している

2011年、「行動する大家さんの会」を設立

2013年、「一般社団法人 大家さんの道しるべ」代表理事就任

資格専門学校の講師、賃貸住宅フェアでの講演、セミナー講師等、幅広い分野で活躍中

2017年からは日本全国の大家さんを救うべく、フランチャイズ展開を開始。
同じ志を持つ税理士を求めている。

■ 主な著書


大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書(ぱる出版)


大家さんのための超簡単!青色申告(クリエイティブ ワークステーション)


「税理士」不要時代(経営者新書)


税理士大家さん流 キャッシュが激増する無敵の経営 (ぱる出版)

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