• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

4,402アクセス

空き地、空き家を購入するチャンス?!税制改正で新設された特例

渡邊浩滋さん_画像 渡邊浩滋さん 第64話

2020/7/1 掲載

コロナの感染者がまた増えてきて落ち着かない日々ですね。そんな中、今回は、少し明るい情報をお知らせします。

今年の税制改正のなかで、空き地や空き家を購入しやすくなる改正があるのをご存知でしょうか?

『 低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除 』

活用されていない土地( 市区町村長の確認が必要 )を売却した場合には、100万円の特別控除をするという制度です。2020年7月1日から施行されます。

売り主さんの売却の税金が安くなる制度なので、売り主さんのメリットになる税制ですが、この制度を使って、売却しようと踏み切る所有者さんも増えるのではないかと考えるわけです。

これにより、市場に空き地や空き家が出回る可能性があるといえます。購入したい人にとってもチャンスではないでしょうか。

1.制度の背景

なぜこのような制度ができたのでしょう?

全国的に空き家が増えていることが社会問題になっています。しかし、空き家を取り壊したり売却したりすると、多額の費用がかかるケースや譲渡の税金の負担が重いケースがあり、売却せずに放置されているという現状があります。

このままでは、空き家が増え続けてしまいます。売却の税金の負担を減らすことで、売却を促し、新所有者が土地の新たな価値を見出してくれることを期待して、この制度が創設されました。


( 国土交通省資料より )

2.要件

この特例を適用するには、要件を満たさなければなりません。その要件は下記のとおりです。

(1)譲渡した者が個人であること
(2)都市計画区域内にある低未利用土地等であること及び譲渡後の利用について市区町村長の確認がされたものの譲渡であること
(3)譲渡年の1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡であること
(4)建物を含めた金額が500万円以下であること
(5)その個人の配偶者その他一定の関係者に対する譲渡ではないこと
(6)令和2年7月1日から令和4年12月31日までの間の譲渡であること
(7)交換特例、居住用財産の特例等の適用を受けないこと
(8)適用を受けようとする低未利用土地等と一筆の土地から分筆された土地について、その年の前年又は前々年において、この適用を受けていないこと

低未利用土地とは、具体的には、空き地及び空き家、空き店舗等の存する土地をいいます。

( なお、コインパーキングとして設備投資した上で業務利用をしているもので、譲渡後に建物を建てて、より高度な利用をする意向が確認された場合は、従前の土地の利用の程度がその周辺の地域における同一の用途に供されている土地の利用の程度に比べて著しく劣っていると考えられることから、低未利用土地に該当します )。

3.手続き

次の書類を市町村に提出して、低未利用土地等確認書の交付を受ける必要があります。

@低未利用土地等確認申請書( 所定の様式 )
A売買契約書の写し
B低未利用土地が確認できる以下のいずれかの書類
イ 空き地・空き家バンクへの登録が確認できる書類
ロ 宅地建物取引業者が、現況更地・空き家・空き店舗である旨を表示した広
ハ 電気、水道又はガスの使用中止日が確認できる書類
二 その他要件を満たすことを容易に認めることができる書類
C買主の譲渡後の利用についての確認書( 所定の様式 )
D登記事項証明書

4.購入側の活用法

購入する立場になったときは、このような制度を知らない所有者さんが多いかと思いますので、この情報を提供するとともに、

◯500万円以下の譲渡でないとならないこと
◯令和4年12月31日までの間の譲渡でなければならないこと

を伝えて、所有者さんとの( 価格 )交渉に利用するとよいかと思います。

5.コロナ禍における戸建てのメリット

コロナショックで不動産の価格が下がると言われていますが、本当に下がるのかどうかは誰もわかりません。底値で買ったと思ったら実はもっと下がったなんてことは、リーマンショックを経験した方ならよくわかるでしょう。

景気が不安定なときこそ、購入に踏み切れなかったりします。しかし、この制度を利用できる空き家などは、すでに価格が下がりきっているので、これ以上は下がらないという安定感があります。

また、コロナの影響で、リモートワークが通常となり、共同住宅では周りの生活音が気になる人が増えています。それならと、静かな戸建てに住みたいという入居者さんの需要も増えることが期待されます。また、場所を選ばないリモートワークであれば、地方に移住する方もいらっしゃるでしょう。

税制改正は増税というイメージがありますが、中にはこのような減税措置もあります。コロナ禍でもこのような税制改正を使うことで、チャンスにつなげていってほしいと思います。

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

プロフィール

■ 渡邊浩滋(わたなべこうじ)さん

渡辺税理士

税理士・司法書士・大家
渡邊浩滋総合事務所代表

サイト「大家さんの知恵袋」

■ 経歴

大学在学中に司法書士試験に合格

大学卒業後総合商社に入社。法務部にて契約管理、担保管理、債権回収などを担当

商社を退職後、税理士試験に合格
その頃、実家のアパート経営(5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚。 経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出する

資産税専門の税理士法人に勤務した後、2011年12月、独立開業

税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動し、税理士・司法書士のワンストップサービスを提供している

2011年、「行動する大家さんの会」を設立

2013年、「一般社団法人 大家さんの道しるべ」代表理事就任

資格専門学校の講師、賃貸住宅フェアでの講演、セミナー講師等、幅広い分野で活躍中

2017年からは日本全国の大家さんを救うべく、フランチャイズ展開を開始。
同じ志を持つ税理士を求めている。

■ 主な著書


大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書(ぱる出版)


大家さんのための超簡単!青色申告(クリエイティブ ワークステーション)


「税理士」不要時代(経営者新書)


税理士大家さん流 キャッシュが激増する無敵の経営 (ぱる出版)

ページの
トップへ