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なぜ不動産投資の経費が認められないのか?

渡邊浩滋さん_画像 渡邊浩滋さん 第71話

2021/2/1 掲載

2月に入り、確定申告のシーズンがやってきました。昨年同様にコロナの影響で確定申告の期限が伸びるのではないかと予想されますが、けじめをつけるためにも、できる限り期限内に終わらせておきたいところです。

今回は、不動産投資の経費についてお話します。

1、不動産投資の経費は、認められないのか?

「 不動産所得は、経費が認められにくい 」。ネットで調べるとこのような文言や動画解説がされていることをよく目にします。Youtubeなどで情報発信している人も増えてきて( 私もその内の一人ですが )、いろいろな情報が飛び交っています。

大家さんや不動産会社が解説したり、国税OBの方が解説したりする中で、「 経費になる 」「 ならない 」と違った意見が出てきます。なぜ経費にならないと言っているのか? 疑問に思うものもあります。

いろいろと観察していった結果、一つの共通点を発見しました。経費にするのは難しいと主張している人の根底には、「 不動産投資 」に対する経費という考えがあるのです。つまり、「 投資 」に対して経費を認めるかどうかということです。

例えば「 株式投資、FX投資に対して経費を認めるか 」という質問に置き換えてみるとイメージがしやすいでしょう。株式投資をするために、投資塾に通って、株式投資の本を買って勉強し、情報交換するために飲みに行く。

あなたが、税務署の職員だとしたら、これらの経費を認めますか? 「 う〜ん 」と頭を悩ましてしまうのではないでしょうか。私も「 認めます 」と胸を張って言えません。

これは、「 投資 」という側面で見ているからに他なりません。「 投資 」はあくまでも「 投資 」。副業に近いイメージかもしれません。サラリーマンが片手間でやっているような。少なくとも事業ではないということ。

このようなイメージを「不動産投資」にも持っているのです。

2、税務署職員とバトルした話

税務署の職員はほとんどこの「 不動産投資 」のイメージを持っていると思います。私は過去に大家さんの税務調査に立ち会って、税務調査官からこのような言葉を聞いたことがあります。

「 大家さんには交際費は一切認められていないのですよ 」

一瞬、耳を疑いました。「 なぜだ? そんなわけない 」交際費がなければ、情報を仕入れることはできないはずだ。

・賃貸経営をどうすれば上手くできるのか
・いい不動産をどうやって見つけられるのか
・金融機関とはどうお付き合いすればよいのか

こういったノウハウは書籍やインターネットの情報では出回っていません。大家さん同士の情報交換や業者さんとの情報交換を通じて仕入れるしかないのです。

「 大家さんとは孤独の存在 」。私自身の経験から学んだことです。誰も賃貸経営のことを教えてくれない。ともすれば、何も知識ない大家さんから、どうやって利益をかすめ取ろうという業者も存在するのです。

大家さんは自分で自分の身を守る他はないのです。そのために、情報を仕入れることは「 たった一つの生命線 」と言っても過言ではないのです。それを、「 大家さんには交際費は認められていない 」の一言で片付けられるのか。私は、半分怒りに任せて言いました。

「 その根拠は何ですか? 条文に書いてあるのですか? 」

調査官は「 いえ、条文には書いてないですが、条文の解釈として、直接関係する経費でないと認められないことになっています 」。といかにも正論らしきことを主張してきます。

それでも納得のいかない私は、「 それでは個人事業でやっている不動産業者さんはどうなのですか? 直接関係する交際費でないと認められないのですか? 」と喰い下がりました。

少し面食らった様子の調査官は、 「 不動産業者は交際費として認めています 」と答えました。理屈が通ってない・・・。完全に頭に来た私は猛追をかけました。

「 不動産業者さんと大家さんでは何が違うのですか? 事業所得と不動産所得ですか? 経費計上の条文には、事業所得と不動産所得の区別なんてしていないですよ 」

言葉に詰まり少しの沈黙の後、調査官が、絞り出して言ったことは、「 うちの税務署ではそう教えられてきました 」。私は、そこが税務署だということも忘れ、怒鳴っていました。

「 理由になってない!! 」

私の経験ではありますが、このような調査官とのやりとりは結構あるのです。大家さん=不労所得というイメージが強いのか、投資という側面だけで見ているのか、調査官は経費を認めたがらない傾向にあります。

しかし、大家さんの実態を知っている私からすると、経費が認められないということはありえないと考えています。当然、架空の経費であったり、事業に関係のないプライベートの支出を経費計上することはもっての他です。しかし、賃貸経営をするにあたって必要な経費は計上できて当然なのです。

3、経費を認めてもらうためには

経費を認めてもらうためには、「 投資 」ではないとはっきり言うことです。不動産賃貸と「 事業 」としてやっている。その事業のためにかかった費用を計上している。そう堂々と主張することです。

そのためには、不動産賃貸業にどんな思いで、どんな姿勢で望んでいるかを説明するべきだと思います。経費になるかどうかは、自らが問われているのです。

「 あなたは事業としてやっていますか? 」

■ セミナー・無料相談会のお知らせ

2月10日( 水 )に静岡銀行さんでオンラインセミナーをさせて頂きます。「 税制改正から考える不動産投資戦略と確定申告直前対策 」について、私と森税理士でお伝えします。静岡銀行さんの方では、今後の融資姿勢などを話す予定です。

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セミナー後に質疑応答の時間も設けています。確定申告前に質問したいことがあれば、何でもお答えします。よろしければご参加ください。

プロフィール

■ 渡邊浩滋(わたなべこうじ)さん

渡辺税理士

税理士・司法書士・大家
渡邊浩滋総合事務所代表

サイト「大家さんの知恵袋」

■ 経歴

大学在学中に司法書士試験に合格

大学卒業後総合商社に入社。法務部にて契約管理、担保管理、債権回収などを担当

商社を退職後、税理士試験に合格
その頃、実家のアパート経営(5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚。 経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出する

資産税専門の税理士法人に勤務した後、2011年12月、独立開業

税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動し、税理士・司法書士のワンストップサービスを提供している

2011年、「行動する大家さんの会」を設立

2013年、「一般社団法人 大家さんの道しるべ」代表理事就任

資格専門学校の講師、賃貸住宅フェアでの講演、セミナー講師等、幅広い分野で活躍中

2017年からは日本全国の大家さんを救うべく、フランチャイズ展開を開始。
同じ志を持つ税理士を求めている。

■ 主な著書


大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書(ぱる出版)


大家さんのための超簡単!青色申告(クリエイティブ ワークステーション)


「税理士」不要時代(経営者新書)


税理士大家さん流 キャッシュが激増する無敵の経営 (ぱる出版)


『 大家さんのための超簡単!青色申告 』【2020-2021度版 】

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