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自分で金額を決められない税金、「固定資産税」に関するQ&A

渡邊浩滋さん_画像 渡邊浩滋さん 第74話

2021/5/4 掲載

毎年必ず課税されるにもかかわらず、どう計算されているのかわからないのが固定資産税です。自分で計算する所得税や法人税と違い、課税する側が計算する賦課課税方式を採用しています。

だからこそ、ブラックボックスになりがちです。今回はそんな「 固定資産税 」について、Q&A方式で解説していきます。

Q1、固定資産税はなぜ課税されるの?

【 A1 】土地、家屋を所有している者は、直接的又は間接的に市町村の行政サービスを受けている( 道路などのインフラを利用している )という考えのもと、その所有者に税負担を求めている市町村税( 地方税。東京23区は東京都が課税 )です。

市街化区域内に所在する土地及び家屋については、固定資産税と合わせて都市計画税が課税されます。

Q2、どうやって納税するの?

【 A2 】市町村から1月1日時点の所有者に対して4〜6月頃( 地域によって異なる。東京都23区の場合6月 )に納税通知書が送付され、その納税通知書により納付します。

原則として年4回に分割して支払います。市町村によっては、クレジットカードやPayPayで納税ができるところがあります。

Q3、どのくらいの税率で課税されるの?

【 A3 】固定資産税課税標準額に税率をかけて計算します。固定資産税の標準税率は、1.4%です。

標準税率とは、通常その税率によるべき税率をいい、市町村は財政上の必要があるときは、これと異なる税率を定めることができます。しかし、約90%超の市町村が1.4%を採用しています。

都市計画税は、0.3%が制限税率(超えてはならない上限税率)となっています。

Q4、建物の固定資産税は毎年減額していくの?

【 A4 】建物は経年劣化していくものなので、評価が下がっていくと考えるのが当然です。しかし、建物の税金が変わらないことがよくあります。

まず、固定資産税は3年に1回評価替えをします。3年間は評価が据え置かれるので、税額は原則3年間変わりません。しかし、評価替えがあっても税額が変わらないことがあります。2つ理由があります。

(1)建築費が上がっている場合

所得税の減価償却の考え方からすれば、建物は購入したときの金額から、減価していきます。
固定資産税は違います。評価替えの年に、その建物を新築した場合の金額( 再建築価格 )を算出し、そこから減価の割合を控除して計算していきます。

つまり、評価替えの年の建築費で計算されるため、建築費が高騰していると、高い評価金額で計算されてしまうのです。

建物評価額が前回よりも上がることは不自然なので、そのような場合には、前回の評価額が据え置かれることになっています( 経年しても下がらないということです )。

(2)残存価額が残る

所得税の減価償却は、1円まで償却されていきます。固定資産税は違います。減価していったとしても、残存価額2割は残るしくみになっています。築100年であっても、20%の評価は残るので、固定資産税は課税され続けることになります。

Q5、建物をリフォームすると固定資産税は上がる?

【 A5 】建物の固定資産税評価額が上がる場合は、増改築の場合です。増築は物理的に面積が増えているので固定資産税が上がるのは理解できるでしょう。では、改築とは何でしょうか?

「 家屋の壁、柱、床、はり、屋根、天井、基礎又は附属設備等について行われた更新で、その更新のための支出が、建物の維持・管理のために日常的に行われる簡単な修理、修繕等のために支出される程度のものではなく、資本的支出と認められるもの 」とされています。

改築とは、価値が上がったり、耐用年数が延びるような資本的支出が該当します。大規模修繕であっても、原状回復工事であれば、改築にはあたらず固定資産税は上がりません。

Q6、住宅ではなく事務所として賃貸したら固定資産税は上がるの?

【 A6 】住宅用地は、税負担が大きくならないように評価額を最大1/6に減額してくれる措置がされています。戸建てであれば、居住用でなくなれば、この1/6の特例は適用できなくなります。

では、1棟マンションの1室を住宅ではなく、事務所として賃貸した場合はどうなるのでしょうか? 1棟の家屋のうち居住部分とそれ以外が併用されている場合には、土地のうち下表の率を乗じて得た面積( 住宅の床面積の10倍までの部分を限度 )を住宅用地として取扱います。

※1、耐火建築物とは、主要構造部を耐火構造とした構築物をいいます
※2、居住部分の割合=居住部分の床面積/家屋の総床面積


「 率 」に注目してください。住宅の軽減を受けられる率を指しています。建物全体の面積に対する居住部分の面積割合で変わってきます。

例えば、木造2階建アパート全10室( 間取りは同じ )の場合、
10室中5室以上居住なら⇒100%住宅用として、
10室中3室のみ居住なら⇒50%住宅用として扱うことになります。

5階建RCマンション全20室( 間取りは同じ )の場合、
20室中15室以上居住用なら⇒100%住宅用として
20室中5室のみ居住用なら⇒50%住宅用として扱うことになります。

率が変わらないように居住用をキープできれば、固定資産税が上がらないのです。変更する前に割合に影響出るかどうかを確認しましょう。

毎年課税される固定資産税。知っておいても損はありません。

プロフィール

■ 渡邊浩滋(わたなべこうじ)さん

渡辺税理士

税理士・司法書士・大家
渡邊浩滋総合事務所代表

サイト「大家さんの知恵袋」

■ 経歴

大学在学中に司法書士試験に合格

大学卒業後総合商社に入社。法務部にて契約管理、担保管理、債権回収などを担当

商社を退職後、税理士試験に合格
その頃、実家のアパート経営(5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚。 経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出する

資産税専門の税理士法人に勤務した後、2011年12月、独立開業

税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動し、税理士・司法書士のワンストップサービスを提供している

2011年、「行動する大家さんの会」を設立

2013年、「一般社団法人 大家さんの道しるべ」代表理事就任

資格専門学校の講師、賃貸住宅フェアでの講演、セミナー講師等、幅広い分野で活躍中

2017年からは日本全国の大家さんを救うべく、フランチャイズ展開を開始。
同じ志を持つ税理士を求めている。

■ 主な著書


大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書(ぱる出版)


大家さんのための超簡単!青色申告(クリエイティブ ワークステーション)


「税理士」不要時代(経営者新書)


税理士大家さん流 キャッシュが激増する無敵の経営 (ぱる出版)


『 大家さんのための超簡単!青色申告 』【2020-2021度版 】

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