不動産投資ブームの過熱による投資物件の高騰に加え、金融機関の融資姿勢にじわじわと閉塞感を感じつつある昨今、個人がこれから不動産投資を始めるに当たって、越えるべきハードルは以前より高くなって来たと言える。
そんな中、本書『いまさら始める?個人不動産投資』というタイトルは、個人的にとてもタイムリーに感じた。しかし、実際に読み始めて見ると、タイトルから勝手に想像したイメージとは異なり、堅実かつ体系的な「不動産投資の教科書」とも言える内容であった。
著者は金融コンサルティング会社、マリブジャパン代表の高橋克英氏。これまで三菱銀行やシティグループ証券、シティバンク等で、クレジットアナリストや富裕層向け資産運用アドバイザーを経験してきた、いわば「金融のエキスパート」だ。
高橋氏は、これまで主に地銀や信金/信組といった、金融業界の情勢をまとめた著書を多く出版している。今回、個人の不動産投資家向けに出した本書は、成功大家さんや不動産コンサルタントといった、「不動産サイド」の専門家が書いた投資本とはスタンスが異なり、「金融サイド」の視点から不動産投資を見据えた、興味深い1冊と言える。
本書では、年収1千万以上の
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