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【不動産投資本】「中古物件で不動産投資」のために最低限知っておきたいことが分かる。建物の法律家による1冊

不動産投資本/書評 ニュース

2018/10/05 配信

中古物件を購入、収益物件として活用というケースが増えている。だが、日本の法律はご存じのように建てることをメインに考えて作られており、ほんのささいなことでかけた投資が無駄になることも起こりかねない。

タイトルは難しそうだが、内容は分かりやすい
タイトルは難しそうだが、内容は分かりやすい

そんな「建物の法律」にぶち当たる前に、特に物件を購入する前にまず、読んでおいて欲しいのがこの1冊、「事例と図でわかる 建物改修・活用のための建築法規 ー適法化・用途変更・リノベーションの手引きー」(佐久間悠著・学芸出版社)である。

この本は建物の法律家として、悩める事業者の相談に数多く乗って来た佐久間氏が既存建物を活用するためのノウハウを分かりやすくまとめたもの。特に充実した事例編が役に立ちそうなので、以下、ざっくり、どのような事例が紹介されているかをご紹介しよう。

■居住用施設への改修。落とし穴は各所に

具体的には空き家、既存建築物をシェアハウス、ゲストハウスなどにしようというケースで、大家さん、投資家にはこれがもっとも身近だろう。

具体的には空き家になった実家をシェアハウスとして活用したい、事業をしようと買ったゲストハウスが違法建築だったという例が詳説されている。

読んで「これは!」と思ったのが後者の案件。購入後2年も経ってから消防、区役所の担当者の訪問があり、消防法、建築基準法の違反を指摘されたというのである。

消防査察というのだそうで、最近は区役所など地元の建築行政の担当者と同行して査察するケースも増えているとか。そこで是正を指示されても建築の素人にはどうしようもない。

購入後を考えるとやはり、購入前にきちんとしたプロの視点でのチェックが必要というわけである。

また、もうひとつ、なるほどと思ったのは違法建築とは悪質な意図をもって生み出されるばかりではないという点。

ちょっとキレイにしておこう、部屋は分割されていたほうが使いやすかろうなどという意図で軽微な工事をしてしまったために違法に繋がることがあるというのである。過去に改修された物件、用途が変更された物件については注意が必要であろう。

■福祉系施設への改修。規制の多さにびっくり

子育て支援施設、高齢者向き施設等、世の中には足りていない施設が多々ある。であれば、使われていない建物を転用して開業と考える人も多くいるはずだが、実現はなかなか難しいと本書。

解説の入った図が随所に用意されている
解説の入った図が随所に用意されている。具体的に何をどういう意味でやるかが分かるようになっているわけだ

というのは非常に規制が多いというのだ。たとえば保育施設では児童福祉法、建築基準法、都市計画法、バリアフリー法等が関与するそうで、そうした異なる法がそれぞれに要求するハードルをすべてクリアする物件は非常に少ないのだとか。

本書では補助金申請なども含め、スケジューリングの大事さ、法的要件の整理の仕方、収支の考え方を微に入り細に入りの解説が行われており、非常に実践的。

転用する場合だけではなく、新築する場合にも役に立つと思われるので今後、こうした物件を建てようという人にも一読を勧めたい。

この章ではもうひとつ、検査済証を取っていない物件の用途変更にも触れられている。

少し前までは検査済証がないだけで活用できないと諦めるケースがあったが、最近は物件次第、パートナー次第では不可能では無くなっている。活用の幅が広がっでいるわけだ。

■商業系、宿泊施設、工場等への大規模改修。旧耐震も使えるように?!

最後の章は違法増築建築物を適法に、旧耐震の建物を工場に、オフィスビルをホテルになどという商業系の事例が中心。面白かったのは市価よりも安い違法物件を事業用に購入して運用したいというニーズからのオフィスビル案件。

違反状況の解説。素人でもこれなら大丈夫
違反状況の解説

問題点をひとつずつクリアにし、対処していく過程は不動産好きな人であればドラマのようにも読める。本のタイトルだけで見ると難しそうだが、それぞれの事例には図面や事態を説明した表などが用意されており、建築、法律の素人でも理解は容易。中古を活用、収益を上げたいと考えている人なら役に立つはずだ。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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